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  3. 【CREW'S VOICE vol.43】JOURNAL STANDARD L'ESSAGE バイヤー / 岡田 翠
CREW'S VOICE

Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Masahiro Kosaka

スタンダードとトレンド、古着のデニムとハイテクスニーカー、
ヴィンテージカーと電気自動車……。
相反する要素を、巧みに掛け合わせる。
さして特別なことではない。それが、彼女にとってのベーシック。
そのたおやかな作法は、とりもなおさず、
JOURNAL STANDARD L’ESSAGEのお家芸でもある。

ママになっても、おしゃれをしていたかった。

―まずは、ベイクルーズに入ってからの経歴について教えてください。

JOURNAL STANDARDというブランドが好きで、大学生の頃からアルバイトで販売員をしていました。当時は新卒採用がなかったので、そのまま社員に登用していただき、その後結婚と出産を機に、本社勤務に。それからVMDを経て、バイヤーになりました。ずっとJOURNAL STANDARDを担当していましたが、5年ほど前から、JOURNAL STANDARD L’ESSAGE(以下:L’ESSAGE)に所属しています。

―アパレル業界は、大学時代に目指すようになったということでしょうか?何かきっかけはありましたか?

とりわけ目指していたわけではないんです。JOURNAL STANDARDというショップに出合って、「なんだこの店は?」と惹かれたのがきっかけ。スタンダードなものとトレンドが、当時としては考えられないようなバランスでミックスされていた。その世界観に惚れ込みました。

―そうしたミックス感は、いまでこそ当たり前にさまざまなブランドが提案しているスタイルですが、JOURNAL STANDARDはかなり早い時期から体現していたということですね。比べて、現在所属しているL’ESSAGEではどのようなスタイルを提案しているのでしょう?

L’ESSAGEは、“SMART & RELAX”をブランドコンセプトに掲げていて、「マニッシュなかっこよさ」と、「肩肘を張らない女性らしさ」の2面性を軸にしています。そしてJOURNAL STANDARDよりも、ワンランク上の大人なカジュアルスタイルを提案しています。L'ESSAGEというレーベル名の由来は、「AGELESS」というワードがヒントになっていて、年齢を重ねてもファッションを楽しんでいきたいという想いも込められています。女性は年を取るとどうしても、体系や顔うつりなど気になるなどの悩みがありますが、ブランドのものづくりは、 質の良さとシルエットの美しさをキープしつつ、時間を経ても長きに渡り愛されるファッションアイテムを提案していきたいと思っています。

―年を重ねながらも、いつまでも服を着ることを楽しむ。それは岡田さん自身も実感として日々感じているところでしょうか? ファッション以外にも、意識的におこなっていることはありますか?

外に出ること。簡単なことですが、やはりおしゃれに気を遣うし、外に出て楽しいことをしていると活き活きした気持ちになります。また、興味の幅を広げることで、ふとインスピレーションが湧く場面も多い。ファッション以外の引き出しを多く持っていることが、最終的に仕事のヒントになったりすることもあるので、プライベートはもちろん出張先でも、時間があれば行ったことのない場所や気になるスポットにはなるべく積極的に足を運ぶようにしています。

―L’ESSAGEとしてお客さんに提案したいことを、他でもない岡田さん自身も体現してきたということですね。ちなみに、JOURNAL STANDARDに惚れ込んだきっかけでもある「スタンダードとトレンドのミックス感」という点では、日々心がけていることはありますか?やはり年を重ねるにつれて、自分の好きなものやスタイルは固定されてしまいがちかと思いますが。

ある程度、自分に似合うものはわかってきますよね。それを肯定的に捉えつつも、同じジャケットを着るにしても、ちょっとだけサイズを変えてみるとか、年齢にあった色やトレンドのシルエットを選んでみる。工夫次第だと思います。わたし自身、同じような紺ブレをたくさん持っていますが、どれも少しずつディテールが違っていたりします。

岡田さんのワードローブのベースとなるアイテム。「デニムは、リーバイス501XXのレプリカですが、まだ日本で発売される前に買って20年くらい穿き込んだもの。もはや本物みたいになっていて、ヴィンテージのものより気に入っているくらいです(笑)」

―なるほど。ほかにも好きで集めているアイテムやブランドはありますか?

JOURNAL STANDARDのルーツでもありますし、古着は昔から好きです。あと、今日は息子のエアマックスを持ってきましたが、NIKEは好きなブランドのひとつ。海外に行っても、必ずお店に寄ります。デジタルとスポーツが融合していて、すごい世界観ですよね。そんなNIKEを、ヴィンテージアイテムと合わせたりするのも好きです。

―そこも、“ミックス感”なのですね。プライベートについても聞かせてください。オフの日はどんな風に過ごしていますか?

クルマが好きで、月に1回は家族4人で一泊二日の旅行をします。自然を見に行ったり、地方のおしゃれな店に行ってみたり。ここ最近はコロナ禍の影響で行けてないですが…。

―ドライブが好き、ということですか?

いえ、クルマ自体のデザインが好きなんです(笑)。特にヴィンテージカーが好きで、これまでにゴルフⅠやルノーのトゥインゴ、ポルシェ911、シトロエンなどを乗り換えてきました。コンパクトなモデルが好きなので、家族4人でぎゅうぎゅう詰めになって乗っています(笑)。でも、最近は電気自動車と乗り分けていて。あくまで趣味の部分と、時代に合わせて利便性を求めた選択と。

―やはり“ミックス感”(笑)。最後に、これまで長く働いてきたからこその、ベイクルーズという会社の魅力について教えてもらえますか?

一から十まで全てできる会社だと思います。「バイヤーは仕入れだけ」と与えられた職務だけをまっとうすればよいという会社も多いなか、うちは、バイイングをするなら商品の納品までをおこなうし、オリジナル商品の企画に参加することも、カタログ作成やPR業務などに関わることもある。逆に、MDがバイイングに同行したりすることも。主要業務にまつわるさまざまな仕事に携われるからこそ、やりたいことやゴールに近づける会社だと思うし、それを応援してくれる環境があります。

「おしゃれを楽しむこと。」

  • 岡田 翠
    JOURNAL STANDARD L’ESSAGE バイヤー
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