
Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Masahiro Kosaka
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ベイクルーズは、ファッションだけじゃない。
バラエティーに富んだ飲食ブランドが、じつは22も。
そんな“武器”を手に、ケータリングやイベントを一手に担う彼女は、
「自分で売り上げをとってくることがなにより楽しい」とたくましく言い放つ。
仕事一筋? 否、食べ物へのたゆまぬ探究心は、プライベートもまた。
旅先でも行きたい飲食店が多くて、
ついフードファイトしちゃいます(笑)。
―まずは、現在の仕事内容について教えてください。
「ベイクルーズのなかのフードカンパニーFLAVORWORKSで、外商海外セクションというところに所属しています。わたしの役割はおもに外商の方で、店舗以外のところで売り上げを作り出すことや、ブランド認知を広めたり、BtoB向けの仕事をしたり。具体的にはケータリングのディレクションやイベント出店のプランニングを当日の現場指揮も含めて、社内外ともに担当しています。」

―アパレル企業でありながら、フード部門がこれほど充実しているのはベイクルーズならではですよね。ブランド数でいうと、いまいくつあるのでしょうか?
「22ブランドあります。」
―そんなにたくさんあるのですね!
「そうなんです。その中から、クライアントの要望に合わせて最適なブランドや商品を提案していくのも仕事のひとつ。様々なタイプのブランドがあるおかげで、色々な方面から声をかけていただけています!」

―あらゆる要望に柔軟に対応できそうですね。どんなところに、仕事のやりがいを感じていますか?
「外部から、直接自分で売り上げをとってくることができること。そしてその成果を実感できること。」
―きっぱり、かっこいいですね!
「また細かいところで言うと、テーブル上の演出をしたりもするので、ビジュアルコーディネーター的な要素もあるんです。コンセプトに合う生花を飾ったり、料理に合う什器を選んだりといった作業も楽しいですね。」
―売り上げ以外にも、成果を実感できる瞬間はありますか?
「ケータリングやイベント出店の当日は、基本的に店舗パートナーに現場に来てもらいます。とくにレセプションや展示会って普段なかなか見ることができない世界なので、店舗パートナーにとってちょっと特別な経験を提供できる。『また呼んでください!』って言われると、素直に嬉しいですね。」

―これまで川島さんが手掛けてきたケータリングやイベント出店のなかで、とくに印象に残っている仕事はありますか?
「2019年に、カルピス100周年のイベントでアサヒ飲料さまからご依頼いただきました。カルピスで漬けたチキンを使ったフードなどを商品開発チームと連動してご提供したのですが、子どもの頃から飲んできたカルピスの、大きな節目に弊社を選んでいただき、とても嬉しかったです。また同じく2019年には、リクルートさまの入社イベントも担当して、1000人規模というイベントの大きさで印象に残っています。しかも事前に現場を見ることができなかったため、当日まで図面のみを使って準備を進めました。いま考えると、よくやったなと(笑)。」
―反対に、大変なことや難しさはありますか?
「外から見るぶんには華やかそうですが、実はかなりの体力仕事。つねに疲労困憊です!とくに2019年はベイクルーズの40周年だったこともあり、通常のケータリングやイベントに加えて1年中イベントが盛りだくさんで、かなりハードでした!」
―外商の仕事において、意識していることや川島さんなりのこだわりはありますか?
「お客さまの要望以上のものを提案するように、いつも心がけています。あとは現場判断が必要な場面も多いので、柔軟性と、細かなところまで目を行き届かせること。」

―さきほど「体力勝負」というお話がありましたが、疲れ切ったときの息抜き方法は?
「おいしい食事と、お酒です!(笑)。アパレルの友達はみんな感度が高いので、美味しいお店の情報はいつも自然と入ってきます。オフの日にはベイクルーズの同僚と集まってホームパーティーをしたり、ちょっと遠出したりして楽しんでいます!」
―先日この連載に出てくれたjournal standard Furnitureの小倉さんも、そのメンバーのひとりと聞きました!
「実はそうなんです!あとは、毎年夏休みには海外旅行をして心身ともに疲れをリセットするようにしています。旅先でも行きたい飲食店やカフェがたくさんあるので、フードファイトして結局疲れてしまうのですが…(笑)。」
―ほかに、趣味や集めているものはありますか?
「花器を集めています。とくにガラス製の、クセの強いものが好き。お花を飾らなくてもインテリアとして楽しんでいます。」

―最後に、これからの目標について聞かせてください。
「ベイクルーズに入社して14年半経つので、会社に貢献して恩返しがしたいと思っています。コロナ禍でもなんとか売り上げを立てようとしており、今後はEC事業の活性化と、BtoB向けに新しいサービス提案を確立して、もっと売上に貪欲に、そして丁寧にかっこよくベイクルーズらしさをさらに磨いていきたいです。」

「感謝の気持ちを、“ありがとう”と言葉で伝える。」
中村 悠
JOURNAL STANDARD relume ビジュアルコーディネーター
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