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  3. 【CREW'S VOICE vol.14】AP STUDIO ファッションアドバイザー / 大平 温子
CREW'S VOICE

Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Masahiro Kosaka

気分と時代に合う"マイスタンダード"を提案するAP STUDIO。
立ち上げの2016年、時を同じくして入社した彼女も、いまでは立派な中堅に。
好きをひたむきに探求しながら、
先輩たちからの教えを、今度は後輩たちに伝承していく。
そんな彼女のワークとライフについて。

「まずはいい靴を買うことから」と教わって。

―アパレル業界を目指したきっかけについて教えてください。小さい頃から洋服は好きだったのですか?

「中学生の頃から、ヘアアレンジをしたり、服をコーディネートしたりするのが好きでした。ただ、大学も四年制の経営学部に通っていて、卒業してアパレル企業に就職しようとは、実は直前まで考えていませんでした。」

―それではアパレル業界を志すようになったのは、大学時代のことなのですね。

「はい。大学時代にレディースブランドの販売スタッフとして、アルバイトをしていたんです。そこで働くなかで徐々に、大学を卒業してからも接客を勉強していきたい、と思うようになりました。とくに、自分より年齢が上の、大人の方を接客して、腕を磨いていきたかった。」

―そういった意味では、30、40代がメイン客層であるAP STUDIOは、うってつけの場所だったということですね。話は変わりますが、AP STUDIOが提案するのは、どういったスタイルですか? また、そのなかで大平さんはどのように自分の個性を表現していますか?

「基本的にはシンプルなアイテムが多いブランドです。そのひとらしい、削ぎ落とされた美しさを提案しています。トレンドを追うよりは、洗練されたベーシックを、小物でモダンに落とし込むような。わたし自身も、いつも何かしらアクセサリーを取り入れるようにしています。特にシルバーが好きで。実はこのブランドに入ってから服の趣味も変わったのですが、いまではそのスタイルが、一番自分らしいと感じています。」

―2016年に新卒として入社、オープニングスタッフとして配属されてからこれまでの間に、AP STUDIOのアイテムでとくに印象に残っているアイテムはありますか?

「ジュゼッペ・ザノッティのサンダルです。ベイクルーズに入社して、まだ右も左もわからない頃、先輩に「とりあえず、いい靴を買ってみたら?」と教えてもらって。正直大学を出たばかりのわたしにはかなり思い切った買い物だったのですが、本当に長く使っていて、いまでも夏前になるとかならず「そろそろかな」と足を通してしまうんです。」

―“おしゃれは足元から”とはよく言ったものですが、身をもって、その先輩の真意を理解したというわけですね。

「「自分にとっての永遠の定番品」みたいなものってあると思うのですが、このサンダルは、まさにそのきっかけになったアイテムと言えます。お店の中堅として、いま後輩にも同じように自信を持っておすすめしています。」

―中堅になったからこそ見えてきた、職場の魅力などはありますか?

「まだ関東に2店舗だけのブランドということもあって、ブランドの全員と距離が近いことでしょうか。本社にいるバイヤーやプレスも、身近な存在。そうしたプロの仕事や服の着こなしを間近で見られることが、日々の刺激につながっています!」

―最後に、5年後の目標について聞かせてください。

「明確な目標はまだ決められていません。でももうすぐ30歳になり、お店の中でも中堅ということもあり、その立場なりに身につけなければならない能力や求められることが出てくると思う。それをひとつずつ目標にして成長しつつ、具体的なヴィジョンを見つけていけたらと思っています。」

「スタッフにもお客さまに対しても、相手の立場に立って、気持ちを考える。
相手のことを満足させるには、まずきちんと理解することから、と思っています。」