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  3. 【CREW'S VOICE vol.26】IENA, IENA LA BOUCLE eコマース / 篠原 藍
CREW'S VOICE

Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Masahiro Kosaka

「アパレルスタッフだからって、趣味までおしゃれな訳じゃないんです」
「所属ブランドの服だけ着るのはリアルじゃないし、“狭い”と思う」
彼女のあけすけな言葉に、思わず、深く頷いてしまう。
日ごろモデルとして見せる“顔”に負けず劣らず、
秘めたる反骨精神やふつふつとした強い意思も、ひとしく彼女の魅力。
ワークとライフについて、聞いてみた。

所属ブランド以外の服もたくさん着て、
提案の幅を広げたい。

―まずは、現在の仕事内容について教えてください。

「IENAとIENA LA BOUCLEの2ブランドのECを担当しています。IENAでは、撮影モデルの仕事がメイン。BOUCLEではもう少し広域の業務を任せてもらっていて、同じECの撮影でも、コーディネート組みから撮影、画像の選定やレタッチ作業までの一連をおこなっています。また、シーズン毎の内見会への出席やミーティングへの参加なども、業務の一部です。」

―多岐に渡りますね。とくにやり甲斐を感じている業務はありますか?

「撮影した画像にレタッチを加えて、いい具合の画像に仕上げる作業が楽しいです!そういうときには、普段インスタグラムでフォローしているアカウントの投稿を参考にするようにしています。どんな構図やポージング、画像の加工をすると反応がいいのか、といったことは特に気にするようにしています。」

―つまり、そのあたりのやり方は独学ということですか?

「そうなんです。先ほども言ったように、コーディネート、モデル、撮影などの一連を、ベイクルーズでは基本的に全て自分たちで行う、いわば自給自足なんです。それまで経験のないことも受け持つことがあるので、素人ながら、様々なところから吸収していくよう心がけています。」

―ECではモデルを務めることも多く、インスタグラムでも篠原さんの影響力はかなり大きいと聞きました。その点において、気をつけていることはありますか?

「体型維持です!(笑)。特に美味しいものを食べに行くことが好きなうえに太りやすいので、普段の食事には気をつけています。週末、頑張った自分へのご褒美として美味しいものを食べにいくために、平日は食べ過ぎないようにするなど、メリハリをつけています。」

自身のインスタグラムでは、『#はれことあんみつ』のハッシュタグで大好きなあんみつ情報を更新中。おすすめは、門前仲町の「いり江」と人形町の「初音」。あんみつの魅力について聞くと、「全体としての美味しさももちろんですが、寒天、あんこ、白玉といった素材単体が、まず美味しい。行きたいお店をリサーチしては、毎週末食べに行くようにしています!」とのこと。

―そもそも、どうしてアパレル業界を目指すようになったのですか?きっかけがあれば教えてください。

「学生時代に、あるアパレルブランドで販売のアルバイトをしていました。もともと好きだったブランドで、行きつけの店舗に、わたしの好きな服を毎回ドンピシャでおすすめしてくれるスタッフさんがいた。「こんなにひとを喜ばせられるひとがいるんだ!」と憧れたのが、アルバイトを始めたきっかけ。その後学校を卒業してからも働き続け、そのまま社員になりました。後半はウェブ事業部に移って、約7年ほど働いた。その後、ベイクルーズに転職することになったんです。」

―転職することを選んだのはどうしてですか?

「以前働いていたその企業では、例えばウェブ事業部だと、コーディネートを組む担当、撮影するカメラマン、レタッチの担当、とはっきりとした分業制でした。その分ひとつのことに集中することができましたが、個人的には、もっと広範囲のことを自分自身でやってみたかった。また、当時わたしが担当していたブランドは若年層がターゲットだったので、自分の年齢が上がっていくにつれ、だんだんギャップを感じるようになってきていた。30代より上の世代へのアプローチを学んでみたいと思っていたところに、当時プライベートでもよく着ていたIENAの事業部の方から、声をかけてもらったんです。」

―これまでやってきたことを生かしつつ、さらなるステージアップを目指してベイクルーズに入ったというわけですね。

「もうすぐ丸2年経ちますね。」

―2年間のうちに成し遂げたことや、変化したことはありますか?

「いまの直属の上司と転職の面談のときにも話をしたのですが、IENA所属だからといって、SNSやECにIENAの服しか着て出られないというのは、すごく狭いんじゃないかと思っています。ベイクルーズのいろいろなブランドの服を着て、お客さまの前に出られる人間になりたい。大きな会社ゆえに難しいことではありますが、そう考えていました。最近、その目標がようやく叶って、SLOBE IENAの服を着て、商品ページやSNSに少しずつ出られるようになった。IENAとは雰囲気も違うブランドなので、新鮮で、気持ちも切り替わります。」

―なるほど。篠原さん自身にとってメリットがあるだけでなく、それは、しかるべくお客さんにも還元されるポイントがありそうですね。

「そう思っています。というのも、以前勤めていた会社の所属ブランドと比べると、IENAは倍くらいの価格帯のブランド。その頃の顧客さまのなかには、わたしがIENAに移っても応援してくれる方もいますが、価格が大きなハードルになっているのも感じていました。IENAより価格も抑え目でデザインの効いたアイテムが多いSLOBEなら、いまより多くの顧客さまに提案でき、満足していただけるのではと考えています。」

―プライベートについても聞かせてください。最近ハマッていることや集めているものはありますか?

「クソハムちゃんというキャラクターが大好きで、会社のデスクに、たくさん並べています!(笑)。LINEスタンプでも大人気で、コアなファンがたくさんいるため、ガチャガチャの機械はどれも売り切れ状態が続いているそうです。」

―意外な趣味ですね!

「もちろんファッション誌も好きだし、インテリアも好きです。でも、漫画を読んでいたほうが落ち着くし、可愛いキャラクターものもすごく好き。アパレルスタッフっぽくはないかもしれませんが、それが自然なわたしなんです。」

―最後に、今後の目標について教えてください。

「新規ブランドの立ち上げに、すごく興味があります。ルールのないところに、自分で考えて決まりをつくっていく。そういったことにも、今後挑戦してみたいです!」

「自分の着る服が最大限魅力的に見えるように。
その気持ちでカメラの前に立つようにしています。」