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  3. 【CREW'S VOICE vol.21】BAYCREW’S STORE サービスデザイナー / 遠藤孝純
CREW'S VOICE

Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Sota Nagashima

いまでは100人以上在籍する大所帯となったベイクルーズのECサイトの運営部署。
その創成期から参画し、立役者となった彼は
「小さなことをコツコツと積み重ねていくことが大切」と語る。
おごることなく、実直に前進し続ける原動力とは何なのか。
そんな彼のワークとライフについて聞いてみた。

これまでの既成概念に捉われない。

―まずは普段のお仕事内容から教えてください。

「ベイクルーズの自社ECサイト「BAYCREW’S STORE」が、今年で13周年になるのですが、仕事内容としては、簡単に言うとそこのサイト運営をやってます。サイトの運用と言っても色々あって、特にサービスの運用と改善。お客様の声だったり、運用していく中での自分たちの気づき、もしくは他部署、協力関連会社様からの気づきで、ここはやっぱ改善したほうがいいよねというのを、本当に塵つもですけど、小さいところをコツコツと変えていってお客様の使いやすいサイトにしていこうとしています。」

―なるほど。ウェブのデザイナーさん達と話し合いながらやっていく形ですか?

「そうですね。例えば何か1つの課題があって、じゃあここのサイトの表示とか表現を変えましょうってなったときには社内にそういうUI/UXのデザイナーがいるのでそこと連携したり。サイトの見えづらじゃなくて仕組み、裏側の仕組みはこういうふうに改善したほうがいいよねっていう場合にはエンジニアチームと連携したりとか。そうやって社内外の連携を取りながらサイトを改善していくっていうのがメインですかね。」

―やりがいというか、この仕事をしていて面白いことは何でしょうか?

「そうですね。それがなかなか難しくて。単純に我々の最終目的は売り上げを取ることなんですけど、お客様の声を反映して、どうもありがとうって言われることはほぼないので。なかなか実感がないというか…(笑)。」

―確かに、そうですね(笑)。

「だから、半期に1回あるお客様へのアンケートで数字が前回より上がった下がったとかで、やってきたことがやっぱり間違ってなかったなって実感する時もありますし、お問い合わせの数とか内容とかが前回より良くなったよねとか。直接お客様とお顔を見ながら接して会話というのがどうしてもできないので、そういう意味では難しいところですね。」

―縁の下でやってるというか。

「本当に。そんな雰囲気で間違ってないと思います。」

―元々ずっと同じ部署にいられたんですか?

「そうなんですよ。ぼくがベイクルーズに入社して13年半ぐらい。今年の年末で14年になるんですけど「BAYCREW’S STORE」立ち上げ前に入社して、そもそもはいまのサイト名じゃなかったんですけど。名前が変わる立ち上げ前に参画して立ち上げの準備を経てオープンさせて、というのをずっとやっていましたね。
もちろんずっとEC所属ですけど、その中でも役割はいろいろやらせて頂いていて。変わったところで言うと、撮影スタジオが倉庫に併設してあったんですけど、倉庫が移転する度にその都度スタジオを構築したりとか(笑)。あとは商品撮影でいかにカッコいい写真を作るかとか、撮影の効率を上げるかっていうところも見てた時期もありましたし、もっと言えばECの中で昔は自分でブランドをやらせてもらってたりしてました。すぐなくなりましたけど(笑)。」

―最初は本当に手探りみたいな形でスタートされたのでしょうか?

「自分としては本当に手探りで、大変どころの騒ぎじゃないですよ(笑)。サイトを1つ立ち上げるってこういうことなんだというのをすごく感じました。本当に大きなことから細かいとこまで。打ち合わせを朝から晩まで1日中やったりとか、当初は自分たちでお客様への出荷もしてたので、人を採用して、旧本社横のビルでお客様への出荷もしてました…。」

―個人店という感じですね(笑)。

「そうですね。いまでこそ、月間で何億ってご注文をいただきますけれど。当初では月間でどうやったら100万円売れるんだろうみたいな。どうやったら1日に10万円売れるんだろうみたいなそういうところからのスタートでしたからね。そこから考えるともう全然売り上げが広がったなという感じはしますよね。」

―ベイクルーズ入社前からEC関係のお仕事をされていたんですか?

「学生の時からアパレルの学生バイトをしたり、転職を何回か繰り返して。基本的にはアパレルで営業をやったり色々していたんですけど、ベイクルーズに入る前にアパレルから1回離れて。これからはウェブの時代だみたいなことを27、8歳ぐらいのときにふと思ったんですね。それで仕事を辞めてアルバイトしながらウェブの勉強を1年半ぐらいして、そこから拾ってもらったのが前職のウェブの通販会社でした。そこでサイトのディレクターみたいのやらしてもらって、その後ベイクルーズに転職したという感じですね。」

―28、9歳の時にウェブの時代だと思われた理由は?

「その時の勤めていたアパレル会社は実店舗と卸をやっていて、通販は主にカタログ通販だったんですよ。15、6年前か。カタログ通販で電話やファックスとか、あとEメールで注文も受けていたんですけど、そこそこアナログですよ。そのカタログ通販で、その時はすごく売れた印象があって。自分らでカタログ通販をやって、それで買ってくれるお客様がこんなにいるんだとその時に初めて知りました。」

―世の中的にそういうのって増え始めてた時代?

「そうですね、時代の流れ的にそういうタイミングだったんでしょうね。でも、これからはカタログじゃないでしょ、ファックスじゃないでしょと思っていて。これからインターネットでモノを買うの時代が来ると思ったから、一念発起して会社辞めて勉強したのがきっかけですね。」

―先見の明があったわけですね。遠藤さんが創世記からいらっしゃるベイクルーズのECの部署も、いまでこそたくさん人がいますよね。

「もう100何十名の大所帯で。採用もするし、やっぱ社内からの異動希望もたくさんあるんです。」

―どんどん拡大してる部署なんですね。今回のコロナ禍の中でもECの売り上げはよく動いたんでしょうか?

「そうですね。会社全体としては基本的には休業っていうスタンスを取ってたんですけど。そこで売り上げを取るのはどこと言ったらECになってくる。ECに店舗のスタッフの皆さんのリソースを割いて助けてもらって、色々ECで新しい取り組みとかをやって売り上げはどうにか取ろうという形で動いてて。おかげさまでというかお店が開いてないという影響もあるでしょうけど、このコロナ禍ではECの売上は伸びてますね。」

―具体的にはどういう新しい取り組みをされたんですか?

「ウェブ接客などです。例えばZOOMみたいなツールあるじゃないですか。そういうのを使ってお客様と1対1で接客して気に入ってもらったらベイクルーズストア、ECで買ってもらうであるとか。後はライブコマース。週に何回かライブコマースをやってて、そういうのでとにかくオンラインを使ってお客様に訴求するとか接客をするっていうのは新しく始めたことですね。」

―今後もそれはコロナが終息した後も使われていくような?

「ニーズがあるので。まだしばらくというかもう当たり前のツールになっていくような気がしますよね。新たな試みとしてファミリーセール会場でライブコマースをやってみるっていうのがあって、担当チームが動いているところですね。」

―プライベートな話もお聞きできたらと思うんですけど、ランニングすごいされてますよね。

「そうなんですよね。AFEっていうチームがあるんですけど。そもそも走り始めたきっかけはダイエットですね(笑)。ずっとバスケットボールやってたんですよ。大人になってもやっていて、7、8年前にバスケのプレー中に1回アキレス腱を切ったんですよ。それでバスケがもうできないなと思ってやめて、とは言え運動しなきゃと思って、1人でマイペースで出来るものと言ったらランニングだったので。そこからですかね。1人で走り始めたのは。」

遠藤さんの所属するランニングチーム、AFEのグッズ。「AFEとナイキで作ったランニングシューズは、市販もされてないし自分の名前も入っていて特に気に入ってます。やっぱカッコはつけたいので、イケてるグッズを身につけて走る。自分の中でランニングは、AFEをなくしては語れないところがあるので、今回これを持ってきました」。

―普段のルーティンなどはあるんでしょうか?

「一時期は本当にストイックに走ってる時期があって、月間200キロとか300キロとか走ってる時期があったんですよ。その時はレースにもバリバリ出てて。でも、歳も取ってきたし、もう1つのきっかけは、バスケやってる時に去年もまたアキレス腱を切って。さすがに1年以上たちますけど、やっぱり足が本調子にはならなくて。
だから、あんまりストイックにレースでいいタイムを出そうっていうよりも、自分が気持ちよく走れるぐらい。やっぱ走ると頭の中リセットされるし汗かくってそういう側面もあるから。週に1回チームのみんなと走って喋ってご飯食べて、そこで情報交換とかリフレッシュとか。後は週末自分で走るとかそんな感じで割とゆるくやってますね。」

―なるほど。

「同じ志とかマインドやフィーリングを持ってる仲間たち同士が集まって、走ったりバスケしたり飯食ったりファッションの話したりっていうのって単純に楽しいですから。なかなか大人になるとそういうコミュニティってない。それは会社の友達とか昔の同級生とかあるけど、割と年齢も違くてやってることも違くてっていうコミュニティの中に身を置けるっていうのは本当にリフレッシュにもなるし、刺激ももらえるしアイデアももらえるので悪いことはない。」

―ECという視点から見た遠藤さんご自身の展望について教えてください。

「ECはいまやすごい大きな規模感にはなってるけど、とにかく本当に塵つもですね。大きな変革も必要だけど、基本的には小さなことをコツコツと積み重ねていく。お客様に喜んでもらいたいからそうすることによって、結果として売り上げになってくる。お客様にとって喜んでもらえる「BAYCREW’S STORE」になるのが一番かな。」

―遠藤さんの個人的な今後の展望はどうですか?

「ぼくはECの人間なので、多分これまでもこれからもECで食べていくんでしょうと思ってますけど、ECやデジタルの領域は本当に無限だと思っていて。これまでやってたことが正解じゃないかもしれないし。これまでの既成概念にとらわれないっていうところは、まず思ってなきゃいけないっていうところですよね。
後は新たな試みとして、ECのノウハウとかデジタル技術を駆使した実店舗をつくるという動きがあります。EC統括が中心となってそういう店舗を作っていくっていうプロジェクトが動いていて、ぼくもそこに一応参画させてもらってて。そういうデジタルとアナログの融合というか。さっき今までお客様の顔が見えなくてと言ったけど、きっとこれからは実際お客様の顔が見れて新しい接客のスタイルとか新しい購買行動とかそういう時代にシフトしていくと思うので。店を作った経験値がないので常に試行錯誤ですけど、そういう新しいことにとにかく尻込みせずトライしていくってことは大事なのかなと思ってます。」

「リスペクトを忘れず、おごり高ぶらない、謙虚であること。」