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  3. 【CREW'S VOICE 名古屋PARCO編 vol.09】JOURNAL STANDARD relume ファッションアドバイザー / 渡邉 将矢
CREW'S VOICE

Photo_Naofumi Yoshimoto
Text_Aya Ueno
Edit_Ryotaro Miyazaki

ファッションへの熱い想いを胸に、公務員からアパレルへと転向し、新たな挑戦から一年経ったいま。
明るく柔らかい雰囲気と、謙虚な姿勢で周りを魅了する彼。
「アメカジが好き」「デニムが好き」「人が好き」を携えて、
周りも気づけば笑顔にさせる。人たらしとはきっと彼のことだ。

ーベイクルーズとの出会いからこれまでについて聞かせてください。

もともと新卒で市役所に勤めていたのですが、ずっとファッションが好きで、業界への憧れや洋服に携わりたいという想いが捨てきれず、思い切って転職を決意しました。転職先を考えた時、ぼくが社会人になったタイミングでオープンしたBAYCREW'S STOREが真っ先に頭に浮かび、応募してみたんです。やっぱり自分もお客さんとして一番買い物することが多かった場所でしたし、受かった時はなお一層嬉しかったですね。昨年の11月にJOURNAL STANDARD relumeに配属されて、ちょうど一年経ちました。

ー全く異なる業界からの挑戦だったんですね。アパレルで働く上でギャップなどはありましたか?

働いてみてまず感じたのは、やっぱりスタッフのみんながファッションを大好きなこと、そしてその圧倒的な知識量ですね。relumeは自分がずっと好きなスタイルでもあるのですが、自分がよく知っていると思っていたジャンルやアイテムにしても、まだ知らなかったことがたくさんあって。いまでも先輩方には圧倒されることが多く、自分ももっと洋服のことを知りたいと思う良い刺激になります。また、古着好きな先輩も多く、それこそ店長にはたまにヴィンテージTシャツを譲ってもらったり、こんなのあるよと教えてもらったり、お店の洋服はもちろん、アメカジの様々な知識を教えていただいています。本当に、毎日勉強に追われていますね。

ー好きなものをさらに追求できる環境ってとても素敵ですね。ご自身のスタイルに近いということですが、渡邉さんの思うrelumeの魅力を教えてください。

relumeは、アメリカンカジュアルを軸に、ベーシックでいながら、いまっぽさもうまく落とし込んでいるブランドだと感じています。お客さまは学生の方から40代まで幅広いですね。普段から古着が好きだったり、オールドスクールなアメカジを好む方は、必ず好きなアイテムが見つかるんじゃないかと思います。

ーrelumeに携わってから、ご自身のファッションに変化や影響はありましたか?

ありましたね。昔から好きな系統は古着、アメカジなので、もちろんジャンルは変わらずですが、入社してからそこにセレクトのアイテムを混ぜ込むようになって、少し大人っぽいスタイルに変わったんじゃないかなと思います。たとえばrelumeでは定番のハミルトンウールというのがあって。生まれてから一回も毛を刈っていない仔羊の毛で編んでいるのが特徴で、とにかく発色が良くて暖かいんです。もともとニットアイテムを着なかったんですが、差し色で使ってみたいなと思うようになりました。

ーなるほど。relumeのアイテムを入れると、カラバリも豊富なので、奥行きを持たせられそうですよね。今季で気になっているものはありますか?

今年はSkookumというブランドのスタジアムジャケットがとても気になります。スタジャンって、アメカジの廃れない定番的存在で、ぼく自身大好きなアイテムですが、Skookumのものはシックな着こなしができるのが魅力的。あと、やっぱり毎年人気なBarbourも。ベイクルーズ全体で取り扱っていて、2023AWのrelumeの別注はTRANSPORT。丈が長過ぎず、短過ぎずのちょうどいい塩梅になっています。SkookumもBarbourも、雰囲気は違いますが、relumeの取り扱いは、今年のトレンドでもあるショート丈のブルゾンの雰囲気がうまく取り入れられていて、めちゃくちゃかっこいいので要チェックです!

ーアメカジの中でも渡辺さんが一番好きなジャンルはなんですか?

好きなジャンルといえば、デニムですね。きっかけは学生時代にデニム好きの父から譲ってもらったLevi’s®︎。そこからデニムってかっこいいなとファッションに目覚めて、徐々にのめり込んでいきました。 いまでも、古着屋に行くとまず初めに見るのはデニムコーナーですし。足が自然と向かってしまいますね(笑)。好きな形のものを少しずつ集めていて、Levi’s®︎はジャケットが5着、パンツは20本くらい。今日穿いているのは、Levis® Redのファーストモデルで、つい最近購入した1本です。ベースは501®︎で、そこにRed特有の立体裁断でねじれたデザインにグッときました。

デニムの中でも好きなのはやっぱりLevi’s®︎。持ってきたジャケットは557XXのサードモデル。アメリカ製で、なおかつ自分の生まれ年の98年のデニムジャケットをずっと探していて、デッドストックの個体を見つけました。パンツは646と579。646はいわゆるベルボトムというフレアタイプのもの。形に一目惚れして、初めて番号を意識して購入したものです。579のバギーパンツは、太めのデニムを探していた時、仲良しの古着屋の店員に「おもしろいのがあるよ!」と出してもらって即決したもの。デニムもアメカジも大好きですが、コテコテになるのは苦手なので、デニム合わせはせず、ジャケットにはチノパンやカーゴに合わせるのが自分のスタイルです。

ー渡邉さんのデニム偏が伝わります。ではお仕事をしていて、1番楽しいと思える時間はどんな時ですか?

お客さまと楽しみながら服選びをする時間が大好きです。ちょうど同年代くらいのお客さまも多いので、共通の話題で盛り上がったりすると、おしゃべりに来たような感覚でまたお店に足を運んでくださる方が多くて嬉しいですね。あとは、学生のお客さまが「服をもっと知りたいです」、「これの合わせ方を教えてください」と聞きに来てくださることも多くて。ファッションって、アイテム一つでもいろんな合わせ方があるので、そのお客さまにぴったりなスタイリングがご提案できると思わず自分も笑顔になってしまいます。自分も学生の頃、relumeで来ては色んな店員さんと話して、着こなし方を教えてもらっていたので、その時の感覚も思い出します。

ー渡邉さんが接客されている空間は、いつも笑い声がたくさん聞こえてくるとスタッフでも話題のようですね! では、オフの日は何をすることが多いですか?

サブカル好きなので、映画、アニメ鑑賞、読書。本を読むのにハマったのは大学生の頃で。通学時間が往復3時間もあったので、久しぶりに小説を読んでみようと思ったのがきっかけ。

小説はイラストや写真がないし、全て自分で想像するじゃないですか。そうすると、1回目に読んだ時はハラハラしながら読んだり、2回目は展開がわかった上で登場人物のセリフに隠された意味をもっと深読みできたり、何回読んでも色んな考察ができるところが好きです。最近読んでいるのは、村上春樹さんの最新作『街とその不確かな壁』。発売日に隣の髙島屋に買いに行って、すぐに読み始めました。

ー割と自宅で過ごすことが多いんですか?

インドアでもあり、アウトドアでもあって。特にサウナやキャンプへよく行きます。それこそ、前職を辞めてから、いまの職場に来るまでの休職期間に、出身の岐阜から北海道まで一人旅をしたことも。本土であちこち寄り道しながら色々旅をして、北海道へはフェリーにクルマを乗せて、北海道の最北端まで行きました。特に、稚内市の利尻島は、島一帯が山になっていて、山頂から見た景色は本当に綺麗でした。旅は全部で1ヶ月間、基本はずっと一人ですが、行く先々で色んな人と出会って、助けられて、いままで以上に人と話すのが好きになりましたね。

ーなんと1ヶ月も! 人生の節目にもなりそうな素敵な旅ですね。今後行ってみたい場所はありますか。

いま行きたいのは屋久島です。北は一人で行ったから、南は誰かと一緒に行きたいなと思います(笑)。

「素直に一生懸命。固定概念を持たず、
フレッシュな気持ちで全力で取り組むマインドを忘れずに。」