30th Anniversary
For Good Times
ÉDIFICE Music Playlist
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Vol.6 Yoshifumi “YOPPI” Egawa (Hombre Niño Director / XLARGE Designer)

1972年生まれ、東京都出身。10代でプロスケーターとなり、20代で主宰したヘクティクは現在でも東京のストリートシーンの重要なマイルストーンとなっている。2012年には関正史とともにオンブレニーニョを立ち上げ、今日まで世代を超えたスタイルを提案してきた。現在はエクストララージのデザインも手がけている。
Selection Theme
いつかのロードトリップで…
とにかくスケートボードがうまくなりたい一心だった10代の頃、ひとりで夢遊病のように渡米しました。どうやって行って、どうやって帰ってきたのかも覚えていないけど、大会に出たり、パークで仲良くなった人の家に泊まったりしてるうちにみんなが聴いてる音楽が知りたくなって、そこで出会った曲がこのプレイリストにはたくさん入っています。「スケートボードのルーツにこういう音楽があって」とか、「スケートロックとは…」みたいなことってほとんど誰も書いていないけど、言うだけ野暮かなとも思うから、これはただの僕の実体験。あれから時間が経った今、それが自分の宝みたいになっているのがエモいなぁと。どのアーティストも曲もロードトリップで出会ったものだから、移動してるときとか、行動的にアクションしているときには合うんじゃないかなと思います。ジョイ・ディヴィジョンは1枚目(『アンノウン・プレジャーズ』)を当時からスケートボードが好きな人たちが聴いてたから、そこから1曲入れようかなと探してたら、もう1枚のアルバムが実はめちゃくちゃ格好いいことにようやく気づいたりして、改めて発見もありました。当時は流して聴いていて、ちゃんと耳に入ってなかったんでしょうね。デッド・オア・アライヴとかのUKロックを聴くようになった頃にちょうどスケートボードを始めて、今でこそいろんな音楽が好きだけど、自分の中でひとつの軸になってるのはこんな音楽。聴くとあの頃の気持ちに戻れる気がします。歳を重ねると気弱になったりするけど、そういうときに聴いたら頑張れそう(笑)。当時、カセットテープが擦り切れるくらいまで何度も巻き戻して聴いていた曲ばっかりだから。偏ってるかもしれないけど、よかったら聴いてみてください!
Had a Dad
Jane's Addiction
昔、アメリカにひとりでスケートボードの修行に行ってたときにパンクスの友達の家に泊まったりしてたんですけど、ジェーンズ・アディクションは当時みんなが聴いていて。最近久々にまた聴いてます。お父さんは大変だ、ってメッセージを込めて。
Voices Scary
Gang Green
すごく好きだったアルバムに入っていた曲。他の曲は早いんだけど、これだけ少し毛色が違って、パンクバンドがこういう曲をつくってるのがおもしろいなって。スケーターの人たちは、きっとみんな好きなんじゃないかな?
Atrocity Exhibition - 2020 Digital Master
Joy Division
アルバム『クローサー』から。でも、名盤なのに実は最近までちゃんと聴いてなかったんです。改めてちゃんと聞き直したら、もう1曲目のこれが格好よすぎて。“ジョイ・ディヴィジョン”っていう名前、改めていいよなぁ。
Back Against the Wall
Circle Jerks
当時僕のスポンサーをしてくれてたスケーターのボブ・シュメルツァーが好きだったハードコアパンクバンド。サンノゼに1ヶ月半くらいホームステイしてるときに聴いてました。そこのスケートパークにはスティーブ・キャバレロとかジェイソン・ジェシー、ジェイ・アダムスとかレジェンドがたくさんいて、それを思い出します。
Bad Town - 2007 Remaster
Operation Ivy
これは後からバウンティハンターのヒカルくんに教えてもらって知ったんだけど、オペレーション・アイビーは『ヘクティク』っていうEPでデビューしていて、勝手にちょっと縁を感じます。そんなことを考えながら入れた曲です。
She's My Ex
All
僕はスケートボードを始めてから割と早い時期にスノーボードもやるようになって、オールはそのときくらいによく聴くようになったバンド。この曲は壮大な感じが、スノーボードと合うのかも。
She Gots A Gun
Drunk Injuns
スラッシャー(マガジン)の1番最初のスケートビデオに、このドランク・インジャンズがライブをしてるシーンがあるんです。それがまさにこの曲。当時、情報がない中でテープをみんなで回しながら、細かいところまで見てたっていう思い出とともに。
Heartbeat
Big Boys
スケートロックの走りというか、そんな曲です。この前、メンバーのティム・カーが来日して演ったライブも観ましたけど、やってる音楽は当時とは全然違いました。ビッグボーイズ、亡くなったO(大瀧浩史)さんも好きだったな…。
Bikedance
Love and Rockets
自転車好きとして、刺さるタイトル。ラヴ・アンド・ロケッツはなぜか昔から定期的に聴きたくなるんですけど、最近になって「この曲ヤバい…!」となってます。プレイリストとしては入れる場所で悩んだんですけど、やっぱり格好いいんだよなぁ。長めだけど、終わりのほうもいいのでぜひ(笑)。
Diamond Earrings
Big Drill Car
スケール感があって、雪山で聴いたら盛り上がりそう。スノーボードを終えた後のロッジとかで聴いたら最高かも。
Where Eagles Dare
Misfits, Glenn Danzig
やっぱりパンク好きの友達に「聴け!」と言われたミスフィッツ。わかりやすい骸骨のグラフィックも最初は「うーん…」なんて言ってたのに、気づいたら自分でもTシャツを着てました。この曲は、中でも今のムードに合う気がします。
You Can't Take It Anymore
U.K. Subs
昔、ロンドンに行ったときが偶然レコード・ストア・デイのタイミングで。そのときにしか出ない10インチのレコードをヒカルくんに「買ってきて!」と頼まれたのが、僕がU.K.サブスを知ったきっかけ。自分がお使いで買わされたのがどんな音楽なのか気になって、自分でも聴くようになりました。
Here Is No Why – Remastered 2012
The Smashing Pumpkins
LAにずっといるうちにホームシックになって(笑)、当時向こうで流行ってたスマパンのこのアルバムをずっと聴いてました。聴くと一瞬泣きそうになって、でも頑張ろうと思いながら寝落ちする、そんな思い出の曲です。
Bite the Hand That Feeds, Pt. 2
Agent Orange
コンクリートパークのすぐ横でライブをしていたりして、僕の中ではザ・スケートボードなバンド。でも、エージェント・オレンジっていう名前はヤバいな…。
Public Image - Live
Germs
トミー・ゲレロだとか、いろんな人が黒いボディに青い輪っかのTシャツを着ていて。なんだか格好いいなと思ってたそれが、ジャームスのマーチだと後になって知りました。当時、スケートボードの先輩たちはみんな聴いてましたね。
Packin' a Rod - Remastered
L7
「YOSHI、これも聴け!」って、LAのパンクス友達に勧められたバンド。本当は『ウォーガズム』っていう曲が一番好きなんですけど、今回の選曲にはこっちの方が合いそうだなと。そう言えばL7のTシャツ、どこいったかな…?
It's Me
Dinosaur Jr.
ドキュメンタリー映画を観た流れで聴き直したダイナソー・ジュニア。ボーカルのJ・マスシス自身がそもそもスケーターっていうこともあって、やっぱりスケートボードとは関わりが深いバンドです。
Tom Groholski
McRad
’89年に僕がサバンナスラマー3っていうスケートボードの大会にエントリーできて幸せだったとき、そこで使われてたのがこの曲。トム・グロホルスキーっていうのは僕が初めてプロデッキを買ったプロスケーターでもあるんだけど、そうそういる名前じゃないし、この曲名はそれが由来…だよね? たぶん。
She's Calling You
Bad Brains
バッド・ブレインズも人が着てるTシャツが僕にとっての入り口でした。でも、いざ自分でも…と思っても、周りにもっと好きな人がいすぎて「いや、ファッションみたいに俺が着ちゃダメなんじゃないか…」とかって考えちゃって、結局今まで一度も着たことがなくて。音楽を聴くのみです。
Inside the Outside
Love and Rockets
当時のポスターとかがすごく高くなっていたり、再評価が進んでるバンドからもう1曲。この曲名自体がスケートビデオのタイトルにもなったりしています。僕は昔はこっちの曲を特によく聴いてました。
Illustration_Yoshimi Hatori
Development_Hayato Ida
Text Edit_Rui Konno
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