EDIFICE

30th Anniversary

For Good Times

ÉDIFICE Music Playlist

Vol.1 Kenji Takimi (Crue-L/Being Borings)

Kenji Takimi

東京都出身。時代やジャンルにとらわれず、ディープでエレガントな サウンドを創るDJ/プロデューサー。国内外でコンスタントにDJ公演 を行い、リミキサーとしても様々なアーティストを支えている。

Selection Theme

春の夜に、 センスと
人生について ふと考える

 “センス”だとか“粋”だとかを語る事自体にセンスがないような気もしますが、例えば本物だと言われていたり、センスがいいとされる物に囲まれていても、自分自身が本物やセンスのいい人にはなれるわけではないと思うんです。センスは、売ってない。その人のいろいろな経験や蓄積、加減と節度、品性や知性なんかが反映されるから、テイストと経済的な豊かさとが揃っていればいい、というわけでもない。むしろ、様式美や形式美の大切さは知りつつ、性格や生活のどこかに過剰や破綻がある人の方がおもしろいな、と個人的には思います。
 音楽にもファッションにも、非言語コミュニケーションの要素が多分にあると思いますが、ひとつひとつの物、ディテールは質量があるもの。だからこそ、実際の質感や感触はやっぱり重要です。古い考え方かもしれませんが、“男の小物には重さがあった方がいい”みたいな。音楽にはその時代ごとの景色や気分のムードに溶け込むような微妙な空間性やリズムの特性というのが確かにあって、同じフォーマットの音楽が違う時代に有効になるタイミングというのが一定の周期であります。それを無意識に掴むも、意識的に外すもやっぱりセンス。まだまだ道は果てしないですね。そんなことを考えながら選んだ16曲です。

  • Le troublant témoignage de Paul Martin

    Paul Martin

    「仏・アクターによる”歌う俳優”な曲ですが、自分にとっては発掘したフレンチ音源の至 宝というべき一曲。ムード、質感、展開。すべてが素晴らしい。」

  • Loved

    Four Tet

    「近過去の再解釈・アップデートという視点と、テクスチャーが秀逸です。」

  • Headlights on the Parade

    The Blue Nile

    「都市とカントリーサイドの間にある、普遍的な情景や郷愁感のビターな音像化の極み。」

  • Bird on a Wire

    Jennifer Warnes

    「レナード・コーエンの不朽の名曲の素晴らしいカヴァー。解釈とテンションが素晴らし いですね。」

  • Subterraneans

    David Bowie

    「彼が最も実験的だった時代の記録的地下住人讃歌。ある種の世界観の深淵を覗け ると思います。」

  • Theme II

    Clan of Xymox

    「耽美主義。なぜか嫌いになれない感触とムード。」

  • The Rapture Pt.II

    &ME

    「地味な叙情派ディープ・ハウスと思っていましたが、今や主流派ですね。」

  • Beau Mot Plage

    Isolée

    「様々な要素が複合的、かつ有機的に紡がれた異素材交配の妙。もはや古典と言える はず。」

  • Mrs Magic (Strings Version)

    Strawberry Guy

    「今日的で普遍的な名曲のストリングスヴァージョン。適度な甘さがやっぱり人生に必要でしょう。」

  • Springtime For The World

    The Blow Monkeys

    「ブロウ・モンキーズ時代のドクター・ロバートは本当にスタイリッシュ。」

  • Sea Translation

    Tornado Wallace

    「これも新しい素材で、近過去をアップデートした感じ。」

  • Interstellar Love (Micky More & Andy Tee Remix)

    Matt Johnson and Derrick Mckenzie feat. Roki

    「ジャミロクワイのメンバーによる、ディスコの新解釈。すべてが適度。日本語の入れ方 もおもしろいです。」

  • At Last I Am Free

    Chic

    「ロバート・ワイアットのカヴァーの方が有名ですが、原曲も本当に素晴らしい。」

  • Bella Fantasia

    The Zenmenn

    「新感覚派、数度目のリバイバル的な透明感と叙情。青春は一度だけだと思っていたら、 二度目もあったという感じ。」

  • Only Love Can Break Your Heart

    Saint Etienne

    「90’sにニール・ヤングの再解釈を絶妙のタイミングとアレンジで放ったこれも、もはや ライフタイムクラシックなんじゃないでしょうか。」

  • La Vie En Rose

    Nick Cave

    「2024年に彼がこの曲を歌う事に、大きな意味があると思います。酸いも甘いも噛み分 けた男の人生の重さと渋みが音からこぼれ落ちているようです。」

Illustration_Yoshimi Hatori
Development_Hayato Ida
Text Edit_Rui Konno

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1994年から2024年。
トレンドは移ろい、世相は変わった。
それでも褪せない本物のスタイルを求めて。
エディフィスとフレンチシックの30年。
そしてこれからも続くストーリー。

1994 to 2024.
Trends have shifted and the world has changed.
Still in search of authentic style that will never fade away.
30 years of ÉDIFICE and French chic.
And a story that will continue.