EDIFICE

30th Anniversary

For Good Times

ÉDIFICE Music Playlist

Vol.2 MURO(Captain Vinyl/ Recognize)

MURO

世界一のディガーとして日本が誇る、ご存知King Of Diggin’。レイト’80sより活動を開始し、クラッシュ・ポッセやマイクロフォン・ペイジャーという伝説的なグループでの足跡と、現在に至るソロのDJとしての功績の両面で、国内外のミュージックフリークから支持されている。高頻度で発信されるMIXや、DJ ノリとのプロジェクト、キャプテンヴァイナルによるブルーノートプレイスでの隔月開催パーティもお見逃しなく。

Selection Theme

曖昧な季節の
夜のドライブに

 昔から、プリプロして音源が完成した後はまずスタジオで聴いて、自宅で聴いて、最後はやっぱり車で聴くのが僕の習慣でした。車ってひとつの部屋のようで、開放感もある。景色も動いている運転中の環境が、音源を流れで聴くのに一番しっくりくるのかもしれないですね。’96、’97年からやってる『DIGGIN’ ICE』、『DIGGIN’ HEAT』っていう僕のミックスのシリーズも、元々は家族旅行の車中で聴くためのBGMみたいなところから始まってるので。昔、ジムニーに乗ってたときは後ろにすごくデカいラジカセを積んで、それに手を伸ばしながらカセットテープをガチャガチャやってたのを思い出しますね(笑)。
 『DIGGIN’〜』シリーズはそれぞれ夏と冬をイメージしてつくってるんですけど、季節に合わせて曲を選ぶっていうのも昔からの僕のやり方です。今回のプレイリストははっきりしない今の季節にハマる楽曲というか、色で言えば中間色のような、そんなイメージで選曲しています。今、自分が恵比寿のブルーノートでレギュラーイベントをやらせてもらっていて、そのこけら落としで来てくれたのが1曲目に入れたブルー・ラブ・ビーツ。ロバート・グラスパー以降は特に顕著な流れですけど、いわゆるR&B文脈の人たちがジャズをやったり、あるいはその逆だったりとかっていうのがすごくおもしろく聴こえる。ミント・コンディションっていうR&Bグループのドラマー、クリス・デイヴのソロアルバムが自分の中では決定的だったんですが、そんな感覚がここ何年も続いています。
 思えば、僕の始まりもそこでした。ジャズ・ヒップホップが好きでDJクラッシュに付いて、1番初めにカナダ・トロントのドリーム・ウォリアーズが来日することになったのが確か’90年ごろ。そこに追加でギャングスターの参加が決まってさらに盛り上がったところに、その前座をクラッシュ・ポッセでやらせてもらって。今回のプレイリストも、そんなことを考えながら、DJをやる人はそのままミックスできるようなイメージでつくりました。僕はしばらく自分の車には乗っていないけど、久しぶりにカーライフを復活させたいなと思いました。このミックス、夜のドライブには合うんじゃないかな。

  • Real Good feat. Jerome Thomas

    Blue Lab Beats

    「ボーカルとこの演奏の比率がすごく気持ちいい。元々ジャズって長い曲のイメージが強いと思いますけど、最近のジャズは尺も含めて聴きやすいなと改めて感じます。」

  • You Do feat. Blue Lab Beats

    Jaz Karls

    「サウス・ロンドン出身のジャズ・カリスの魅力はこの声。これもやっぱりブルー・ラブ・ビーツがフィーチャーされていて、後半の演奏パートもいいですね。」

  • Maybe Baby Winter feat. Jimetta Rose

    Shafiq Husayn

    「去年出た音源から。これもジャズとR&Bのいい融合の仕方ですよね。」

  • First Responders

    Dinner Party

    「クラブでかけると、「あれって何ていう曲ですか?」とよく聞かれます。この後にラップ入り、ボーカル入りのバージョンが出てるんですが、それと合わせてよくプレイしています。ディナー・パーティー、来日してほしいなぁ…。」

  • Livin’ And Lovin’ In My Own Way feat. Pete Rock

    Brandee Younger

    「僕は昔からハープやフルートネタの音が大好きで、ドロシー・アシュビーっていうジャズハーピストのサンプリングをよくしてたんです。実は、それは元々、ここでフィーチャーされているピート・ロックから教わったんです。」

  • Oblighetto( J Dilla Remix)

    Brother Jack Mcduff

    「J・ディラは今回1曲は入れたいなと思ったんですけど、ブルーノート繋がりで、ジャック・マクダフを。初めてJ・ディラを知ったとき、ああいう崩し方、もたつき方が衝撃的で、すぐには理解できなかったのを覚えてますね。」

  • Wind Parade

    Jordan Rake

    「オーストラリア出身のマルチ奏者による、ドナルド・バードのカバー。いいアレンジです。原曲はブラックムーンがサンプリングしたりもしていて、当時はみんなネタを探し回ってましたね(笑)。」

  • Lost My Love feat. Sean Heafeli

    Jazzanova

    「ジャザノヴァも昔から素敵なリミックスが多いですね。ストラタ・イーストっていうデトロイトのスピリチュアルジャズのレーベルの、いわゆるリミックス集。ディラと地域で繋いだ感じです。」

  • The Avenues

    Katalyst, Adrian Younge, Ali Shaheed Muhammad

    「すごくサントラ的で、脳内ループしちゃう曲。絶対これは使いたいなと思ってました。」

  • Intimate Transitions(Jardin Le Sonn)

    Maurice brown

    「個人的に去年出たアルバムで1番好きだったのがこのモーリス・ブラウン。音もよければジャケットもいいしで、本当に理想的でした。美しいんだよなぁ。」

Illustration_Yoshimi Hatori
Development_Hayato Ida
Text Edit_Rui Konno

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1994年から2024年。
トレンドは移ろい、世相は変わった。
それでも褪せない本物のスタイルを求めて。
エディフィスとフレンチシックの30年。
そしてこれからも続くストーリー。

1994 to 2024.
Trends have shifted and the world has changed.
Still in search of authentic style that will never fade away.
30 years of ÉDIFICE and French chic.
And a story that will continue.