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ÉDIFICE Music Playlist

Vol.4 Powder (Thinner Groove)

Powder (Thinner Groove)

長崎県出身。本名、Momoko Goto。まだ会社勤めをしていた2015年よりPowder名義での活動を開始。グルーヴを重視する正統なスタイルとオルタナティブな音楽観は各国のミュージックラヴァーたちの知るところとなり、以来は大小問わず世界各地の現場で存在感を強めてきた。2019年には自身のレーベル、Thinner Grooveを立ち上げ、自身を取り巻くコミュニティとともに音楽と向き合う日々を送る。

Selection Theme

オフモードのスイッチをオン

せわしない日々の中で、オフモードに切り替えるのって、なかなか簡単ではないですよね。私はDJツアーで国内外を旅することが多いのですが、好きな音楽や旅行が仕事に繋がっていることに幸せを感じつつも、遊びや趣味の延長線上に仕事があるような気がして、オンオフの切り替えに悩むこともしばしば。

旅先で仕事が一段落して、気分転換に音楽に浸りたいと思っても、新たな音楽との出会いが好奇心を刺激すると、ついつい深堀りしてDJモードになってしまう。結局、落ち着かないんです(笑)。滞在先では、誰かがさりげなくレコードに針を下ろしてくれる、というわけにもいかないし、ボタンひとつでCDが再生される機器が手近にあるわけでもない。そんなシチュエーションをイメージして選曲しました。

落ち着く音楽というと、アンビエント・ミュージックやチルアウトと呼ばれるジャンルを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、オフモードだからといって、必ずしも静かでリラックスできるセッティングだとは限らない。そういうのは適当なタイミングまでとっておいて、とりあえず必要な分だけチャージしておけば十分。そんな時に聴きたくなるのは、ノスタルジックで抒情的なメロディ、徐々に変化する音色、異質な空気感といった特徴を持つ、没入感を与えてくれる音楽だったりします。

旅行や出張のときだけでなく日常シーンでも、心に余裕がないときこそ意識的に「オフモード」のスイッチを「オン」。つかの間の音の小旅行に出かけてみるのもいいかもしれません。

  • So Long, Rae

    Will C.

    「壮大なロッキー山脈を背景に、古い町並みが残るコロラド州の住宅地の生態系。トラックメイカーが長旅を終えてサンプルのないスタジオ・サイクルに還るイメージ。」

  • Daddy's Gonna Tell You No Lie

    Red Hot Org, Laraaji, Kronos Quartet & Sun Ra

    「逆境に立たされるたび、父は私に「原因ではなく、意味を考えなさい」と助言します。時にはその意味を忌みと捉え、筆をとることもあるんですよね。」

  • Galaxy Latina

    MJ Lallo

    「内なる衝動の発露を神秘的なパターンとして外側へと放散するには、彼女のような確かな技術と惑星の範囲での意識が必要であることを思い知らされます。」

  • Valley Of The Saroos - Extended Take

    Joe Meek & the Blue Men

    「自分の聴覚を頼りに試行錯誤で作り上げた、目が覚めるようなトリック。誰よりも早く辿りついた事実よりも、遊び心があるサウンドが好きになってしまいます。」

  • KASPAR'S STATEMENT

    鈴木さえ子

    「インダストリアルとアヴァンギャルドの要素を併せ持つインストナンバー。アルバム全曲を聴くことはあまりないですが、この曲のミニマルなループと定まらない位相の感じがちょうどよく、たまに戻ってきます。」

  • タヒチ地中海クラブ

    MIE

    「『Penthouse』みたいなジャケの未唯も良いです。明日地球が滅びるとしたら、こんな曲が流れていそうな健康ランドでダラダラしていたいかも。」

  • Venus

    Alessandro Alessandroni

    「地元銘菓のCMソングか何かが染み付いたのか、遠い昔を思い出すような気持ちになってしまう曲。この世のものとは思えない空間で丁寧に紡ぎ出されるピアノとフルートの情景。」

  • Vietnam - 2007 Remastered Version

    Ströer Duo

    「当時、スタジオで活動するミュージシャンが今ほど気軽に海外ツアーを行っていたとは考えにくいが、旅の記憶や夢の世界がクロスオーヴァーしているのか、無(未?)国籍な印象に。」

  • Send One Your Love - Instrumental

    Stevie Wonder

    「スティーヴィーが手掛けた、お蔵入り映画のサントラ。昔、弟の家に行った帰りに立ち寄ったディスクユニオンで中古盤を購入し、優しい気持ちになれた思い出が。」

  • Postcards from Gortupal

    Elite Beat

    「オレゴン州ポートランド発。Mother Foucault's Bookshopでの彼らの肩の力の抜けたライブは素晴らしかったです。Mikeの別プロジェクト、HOT ROCKSとNatural Magicもオススメ。」

  • Bayybe 12

    Bilo 503

    「ローファイ・ヒップホップ、アンビエント、シューゲイザーのやや雑多なミックス。」

  • Starways

    Seahawks

    「世界旅行や宇宙遊泳のついでに、エスケープハッチを通って天国にも寄り道してみましょう。」

  • Brincadeira

    Carne Doce

    「ブラジルの都市郊外を彷彿とさせるコードと、アンニュイな女性ヴォーカルの魅力を引き出す録音にセンスを感じます。」

  • Soul Man

    Kemetrix

    「Urban Tribeにも参加していたKemetrixのサンプリングセンスは、Pファンクに照準を合わせたというよりも、衝撃をくらって朦朧と彷徨う魂を、硝煙と共に天に送り出すような感じ。」

  • Aspettando July

    I Marc 4

    「絵にもならない人間関係にうんざりした日には、ライブラリー・ミュージックやイージー・リスニングなど、ペルソナを被った感じの音楽を日常のひとコマに付け加えてみては。」

  • Pure Intention

    Thomas Bush

    「過去にはフランク・オーシャンの替え歌をカセットテープでリリースしたりしていましたが、彼は彼のままで着実にネクストレベルに進んでいる。ジャケットの印刷が美しいレコード盤も要チェック。」

  • Overbraid

    7038634357

    「電話番号のようなプロジェクト名からして記号的な内容かと思いきや、深い感情の円環が描かれたアルバムからのナンバー。非通知の電話がかかってきたら、出ないほうが安全。」

Illustration_Yoshimi Hatori
Development_Hayato Ida
Text Edit_Rui Konno

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ÉDIFICE https://baycrews.jp/brand/detail/edifice

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1994年から2024年。
トレンドは移ろい、世相は変わった。
それでも褪せない本物のスタイルを求めて。
エディフィスとフレンチシックの30年。
そしてこれからも続くストーリー。

1994 to 2024.
Trends have shifted and the world has changed.
Still in search of authentic style that will never fade away.
30 years of ÉDIFICE and French chic.
And a story that will continue.