- 今回は別注第2弾であるダウンベストについてお話をお聞きしたいのですが、ダウンベストは昨年もリリースされていましたよね。
はい、モデル名は昨年と同じです。デザインも同じように見えますが、シルエットを一部変更しているのと、カラー展開が昨年と異なっています。
- シルエットはどのように変更されたのでしょうか?
昨年のモデルよりも若干丈を短くしました。ショートにしたというのよりは、昨年までが少し長かったので、スタンダードな丈にリサイズしたというのが正しいかもしれません。
- その時々によってトレンドのシルエットがありますし、適宜修正されているということですね。その他、変更点はありますか?
袖ぐりを若干細くしました。昨年のモデルはカットソーなど薄いトップスとレイヤードすると、少し袖ぐりに隙間ができてしまったので、今回はレイヤードをしてもスッキリと見えるように修正しました。その他だと、襟ぐりですね。ここは袖ぐりとは反対に少し広く修正していただきました。ダウンベストの下にスウェットパーカなどをレイヤードしてもパツパツにならないためです。僕自身、スウェットパーカが大好きでよく着ているので、かなり満足のいく形になったと思ってます(笑)。
- サイジング以外での、別注ポイントはありますか?
細かい点ですが、外側だけでなく、内側にもジップ付きのポケットが装備されています。頻繁に使うものは外側のポケット、そして貴重なものはこちらのジップ付きポケットに入れ分けるというのがいいかもしれません。ちなみに外側のポケットには裏地がついているため、ハンドウォーマーとしても活躍してくれます。
- 今季はどのようなカラー展開なのでしょうか?
今回は3色展開で、昨年大好評だったブラックとネイビーは、継続になります。ただネイビーは昨年よりも深みのあるネイビーになっています。さらに新色としてパープルが加わりました。
- このパープル、独特な色合いですね。
そうですね。色鮮やかな紫という感じではなく、どちらかというとパープルとバーガンディの中間的な色という感じでしょうか。良い意味でのいなたい感じが<ジャーナルスタンダード>っぽいですし、あまり見かけない色合いなので、とても気に入ってます。
- 中綿は昨年と同じ光電子ダウンでしょうか?
はい。<ザ・ノースフェイス パープルレーベル>ではお馴染みの光電子ダウンを使用しています。
- そもそも光電子ダウンは通常のダウンと、どこが違うのでしょうか?
光電子ダウンは、天然のダウンと微細なセラミック状の粒子である光電子が練りこまれた化学繊維を混ぜて作られた中綿のことです。人間の体から発する体温(遠赤外線)を光電子の粒子が吸収することで、じんわりと暖かく快適な保温効果が生じるのが特徴です。中綿がパンパン=暖かいというイメージをお持ちの方がいますが、そういうわけでもないんですよね。ちなみにこのダウンベストは、あくまでタウンユースとして作っているので、スッキリとしたボリューム感にしています。そのため、折り畳むとかなりコンパクトになり、付属の袋にも収納可能。旅行の時など、バッグに忍ばせておくのもオススメです。
- 至ってシンプルなダウンベストに見えますが、シルエットから素材選び、そしてディテールワークに至るまで、各所にこだわりを感じますね。
レイヤードも楽しめますし、パッカブルとしても重宝しますので、かなりおすすめです。
小林雄大 こばやしかずひろ
1986年生まれ、北海道小樽市出身。文化服装学院を卒業後、2009年ベイクルーズに入社。販売職を経て、2020年より<ジャーナルスタンダード>のバイヤーに。溜め録りしたドラマを鑑賞することが趣味という1児の父。
「ネイビーのSMU リサイクルドポリエステル リップストップ ダウンベストの下にデニムジャケットをレイヤード。トップスをネイビーでまとめつつ、リアルツリーカモのパンツで変化をつけました」