
何を纏い、どこへ行こう? 何を選び、どう働く?
私たちの暮らしには、たくさんの選択が溢れている。
たくさんの選択が重なり、自分らしい愛すべき日常が
出来上がっていく。
輝く女性たちはIÉNAを纏い、何を想い、
どんな風に過ごしているんだろう?
日常を少しだけのぞき見させてもらいました。
#3
望月 恵
IÉNA Director

Shibuya
11:00 a.m.
イメージボードを作り、
チーム全員で共有する
もしかすると、ディレクターという仕事は、具体的に何をしているのか少しイメージが湧きづらいかもしれません。仕事の中の1つに、デザイナー、MD、バイヤーなど商品に関わるチームで次のシーズンのイメージを共有していく作業があります。こんなシーズンにしようというイメージをみんなで共有し、具体的にイメージボードを作りあげていきます。この時点で、全員のイメージが共通していることが大切。その後デザイナーとイメージボードを見ながら、サンプルの素材、形、値段、色などを話し合いながら決めていきます。企画チームは7名いて、それぞれが動き、最後に同じゴールに向けて1つになっていくよう進めていきます。私は、全員が同じゴールに向かうよう、全体をみるようにしています。


すり合わせ、微調整を重ね、
そうして1つの洋服が出来上がる
打ち合わせ後に上がってきたファーストサンプル。実際に着用しながら、デザイナーやMDとともに細かい修正をかけていきます。この段階はとても大切なので、何度も着てみて、微調整を重ねます。
こうして1着1着が出来上がっていき、その後は各担当者がSNS、ECなどを運営してくれます。MDやバイヤーが立てた戦略を、お客様にどう伝えていけばいいのか、一緒に考えたり提案したりしながら進めていきます。こうして、ひたすらすり合わせ作業がとても多いんです。実際のWEB撮影にはたまに顔を出したり、スタイリングを一緒に組んだりすることも。この日は、着用すると反響が大きいECスタッフ森さんのスタイリングをSNS担当者と一緒に考えました。

Camisole 8,500yen+tax / IÉNA >buy
Cardigan 13,000yen+tax / IÉNA >buy
Pants 13,000yen+tax / IÉNA >buy
Pierce 24,000yen+tax / MODERN WEAVING >buy
Bag 9,000yen+tax / ne Quittez pas >buy
Ring 10,000yen+tax / LUCAS JACK >buy
肩の力が上手に抜けている、
それが素敵な大人たちの姿。
私が1番気分が上がるのは、ものづくり。たくさんの打ち合わせを経て、想像していたよりもいいものが出来上がった時、とても喜びを感じます。IÉNAは来年30周年を迎えます。2世代、3世代に渡って購入してくれる方もいらっしゃり、こうして長く続いていくブランドであって欲しいなぁと心から願っています。長く続いていくには、変わらない価値観と柔軟性、どちらも必要だと思っています。新陳代謝しながら世代が変わっていくといいなぁと。経験を積めば積むほど、自分の中のルールや常識が決まっていき、それが正解だと思いこんでしまいがち。そこは気をつけないといけないと常に自分を戒めています。肩の力を抜いて頑張りたい。素敵な大人たちは肩の力が上手に抜けているなぁと思うんです。


地に足のついた暮らしこそが、
健やかさを育む
美しい人はどんな人だろう? そう考えた時、“健やかな人”なんじゃないかと、思います。心身ともに健やかであること。どんなに忙しくても、健やかさは顔に表れると思うから。では、健やかさを保つにはどう時間を過ごしたらいいのだろう? あえて空白の時間をつくる。犬と散歩にいく。花を飾る。料理をする。忙しいからって、つい雑になりがちですが、そこに意識を持ち、気をつけることが大事だと思っています。自分を整える時間を無理してでも作ることが、健やかさを保ってくれるはず。忙しさが増すと、色々なことが後回しになりがち。そうして後回しにしたことが、後からにじみ出てくると思うんです。日々の暮らしの中で、小さな幸せに気付き、それを大切にできること。それを積み重ねていけば、いつか憧れの可愛いおばあちゃんになれるんじゃないかなぁと信じています。


Movie
photo and movie
Yu Inohara
edit and text
Maki Kakimoto
art direction and design
Yoshihide Uchida