IÉNA

Serial Interviews Essences of Life

何を纏い、どこへ行こう? 何を選び、どう働く?
私たちの暮らしには、たくさんの選択が溢れている。
たくさんの選択が重なり、自分らしい愛すべき日常が
出来上がっていく。
輝く女性たちはIÉNAを纏い、何を想い、
どんな風に過ごしているんだろう?
日常を少しだけのぞき見させてもらいました。

#5

篠崎 恵美

Flower Creator
(edenworks)

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Yoyogiuehara

11:00 a.m.

お茶をしたり音楽に浸ることで、
気持ちをリセットする

花を扱う仕事はハードな部分が多く、自分が過ごしている日々の時間を振り返った時にリラックス時間は少ないような気もします。
週に3回くらい市場に行きますが、その日は3時起き。その後、帰ってきて水あげ作業を。それから少しだけ時間があいて、打ち合わせや撮影の時間が始まります。水あげ作業の後から打ち合わせまでの時間があいたり、そういう隙間時間をとれる時は、お茶を飲んだり一息つくように意識はしています。お茶する場所を決めてはいませんが、アトリエや打ち合わせ先の近くなどどこかに立ち寄ってお茶したり、家で好きなお茶をゆっくり淹れたり。
それに、運転をしている時間はリセット時間。車ではクラシックなど音楽をかけ、音に浸ることで無になることが出来るんです。

頭の中をクリアにして、
気持ちを落ち着けてくれるピアノの音

作業中やドライブ中など、音楽はとても大切。中学の頃からクラシックが好きで、そこからロック好きにもなったりしましたが、やはりクラシックを聴くと心が安定します。歌詞がある曲だとどうしても頭の中に入ってきて引っ張られてしまいがちですが、クラシックなら無で聴くことができてとても安心するので仕事中に最適。特にピアノの音が安心するんです。このedenworks bedroomにピアノを置いているのも、その理由。“お花を通して親密な関係になって欲しい。自由な夢を見る空間に。”という想いからベッドルームを中央に置いた空間が出来上がりましたが、そういう想いにベッドと同じくピアノも必須でした。
クラシックの中でも特に好きなのはドビュッシー。ちゃきちゃきと仕事をしなきゃいけない時は、リズムがあるバッハを。その時のムードやテンションに合わせて選びます。頭の中をクリアにしてくれて、気持ちをリセットしてくれるクラシックは私の生活にとても重要な存在です。

思い通りになんてならないからこそ
強く惹かれるお花という存在

お花の仕事ってとても大変で、生き物を扱うということは綺麗な部分ばかりではないんです。でも、それだからこそ楽しい。
最近よく思うのですが、お花は儚いもので、儚いからこそ美しい。そして、儚いからこそ強くもあると思うんです。枯れたからって、それが醜いということではない。弱いとか儚いって、同時に強いということでもあるんだと、お花から感じています。
お花はお水を吸って綺麗に咲いて散る。お水をあげなきゃ散ってしまう。それってとても自然なこと。当たり前なのですが、本当に生き物なんですよね。だからこそ、全てがこちらの思い通りになんていかない。
私がすごくいいと感じるものって、あれ?なにこれ?などの違和感というか引っかかりを感じるものなんです。思い通りにならないものってずっと考えてしまうし、惹かれる存在。それが私にとってお花なんです。
お花はとても難しい相手で、その難しさを決して自分勝手なやり方ではなくクリアしていく。そういう相手だからこそ惹かれるし、ずっと向き合い続けていられるんだと思います。 綺麗な部分は、綺麗じゃない部分があるからこそ、美しい。それをいつもお花から教わっている気がしているんです。

Ring 7,000yen+tax / NINA&JULES

日によって変わるという部分が、
女性とお花は似ている

女性はみんな日によって少しずつ違います。そういう部分がとてもお花っぽい。お花って女性と似ているんです。すごく我儘な日もあれば、優しい日もあって。IÉNAのお仕事を時々させてもらっていますが、IÉNAという女性も、どんどん変わっていくから面白い。IÉNAという一人の女性像にとって、いい日もあれば悪い日もある。そういうコンセプトが、お花とリンクする気がしています。
私にとってお花は仕事相手であり、最も緊張する相手。そして、すごいなぁと常に思う存在だからこそ、簡単には扱えるものではなくいつも真剣勝負。だから私は家にはお花は飾らないんです。お花がリラックスとは全く違う存在だからこそ。そして中途半端な想いで向き合うと見透かされている気もしています。お願い!今撮影中だからあと少しの間枯れないで!と強く願いながら接すると、ちゃんと枯れないでいてくれたりすることがあるんです。そういうときに、お花の強さや意志みたいなものを感じますし、それと同時に優しさや儚さも感じて、美しいなぁと感じるんです。

One-piece 33,000yen+tax / MARLOTA

Pierce 13,000yen+tax / LAURA LOMBARDI

Movie

photo and movie
Yu Inohara

edit and text
Maki Kakimoto

art direction and design
Yoshihide Uchida

IÉNA アイテム一覧