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  3. THE NORTH FACE PURPLE LABEL × JOURNAL STANDARD 別注のハナシ。Vol.3
  • <ジャーナルスタンダード>の歴史を語る上で欠くことのできないブランド、<ザ・ノース・フェイス パープルレーベル>。両者の蜜月な関係を象徴するのが、SMU(スペシャルメイクアップ)と冠した別注モデルの存在だ。今シーズンは3モデルが別注としてリリースされる。ここでは別注企画を担当したバイヤーの小林雄大に話を伺った。第3回は、昨年も大好評だったSMU ミッドウェイト マウンテンショート ダウンジャケットです。

    Photo_Masaki Kiyokawa
    Text_Takashi Abe

    - マウンテンジャケット、ダウンベストに続き、今回は別注したダウンジャケットについてお聞きします。このジャケット、昨年も出ていませんでしたか?

    はい、昨年も同名でリリースさせていただいたのですが、ディテールを一部修正して新たに作っていただきました。ダウンジャケットの別注自体は以前からお取り組みをさせていただいています。

    - 2022年から大きく変わったということですか?

    そうですね。2021年まで<ザ・ノース・フェイス パープルレーベル>のコレクションに存在したモデルをベースに別注させていただいたのですが、昨年のモデルは完全にオリジナルのデザインなんです。今年はその完全オリジナルをさらにアップデイトしたという感じですね。

    - 小林さんがこだわったこのジャケットのポイントはどちらでしょうか?

    フードが取り外せるという点でしょうか。フードがあるかないかで、見た目の印象が大きく異なりますし、何より1枚のダウンジャケットで、色々なコーディネートに合わせられたらいいなぁというのが、1番の理由です。ダウンベストの時にもお話しましたが、僕自身スウェットパーカなどのフード物が大好きなので、インナーがパーカの時はフードを取り外してます。

    - ジャケット単体のことだけでなく、レイヤリングについても考慮されているんですね。

    はい。スリーブをラグランにしているのも、それが理由です。機動性の高さももちろん大事ですが、ラグランスリーブにすることで、厚手のインナーを着ていても肩口が張らないという点にもこだわりました。

    - その他、別注ポイントはありますか?

    左袖に刺繍で入った<ザ・ノース・フェイス>のロゴを、ボディと同色にしていることでしょうか。これも色々なコーディネートに取り入れていただくことを想定し、できるだけ目立たないように同色にしました。あとはかなり細かいことなんですが、紐についたブタ鼻と呼ばれる付属を黒にしています。

    - なぜ黒を選ばれたのですか?

    ブタ鼻ってマウンテンパーカやダウンジャケット、あとはバックパックなど、アウトドア系の付属で、よく見かけるのは茶色なんです。最初は茶色も検討したんですが、茶色にしてしまうとアウトドアウエアっぽさが強くなってしまうので、あえて黒にしました。アウトドアでも活躍できるスペックではありますが、メインとなるのはやはりタウンユースなので。

    - 中綿は昨年と同じ光電子ダウンですね。

    はい。ダウンベストと同じく、<ザ・ノースフェイス パープルレーベル>ではお馴染みの光電子ダウンを使用しています。一見ごく普通のダウンに見えますが、光電子ダウンの暖かさは袖を通した人にしかわからないかもしれません。本当に素晴らしい中綿です。

    - カラーは、このブラック、ネイビー、ブラウンの3色ですか?

    はい。昨年もこの3色だったのですが、ネイビーとブラウンは色目をちょっと変更しています。ベーシックなデザインですし、3タイプのカラーともにいろいろなコーディネートに取り入れやすいので、今年だけでなく、この先もずっと着続けていただけたら嬉しいです。

    小林雄大 こばやしかずひろ

    1986年生まれ、北海道小樽市出身。文化服装学院を卒業後、2009年ベイクルーズに入社。販売職を経て、2020年より<ジャーナルスタンダード>のバイヤーに。溜め録りしたドラマを鑑賞することが趣味という1児の父。

    「65/35を使用したダウンのシェルがつるっとした印象なので、ボトムスにはニットパンツを合わせ、表情に変化をつけてます。また淡白なコーディネートにならないようオレンジの効いたキャップや、ブルーベースのチェックシャツを取り入れました」