フレンチに憧れて、アメカジが好きで
JShomestead 春の陣
バスクシャツを着ると知的になった気分になるのは何故だろう。
やはりミリタリーながらに'フランス"という、
ある種ステレオタイプ的に美しく見えてしまう国の代表格なアイテムだからだろうか。
野暮ったい軍パンに合わせれば、同じ軍物なのに抜け感まで演出してくれる爽快さ。
ただ、やはり米国ミリタリーは
ジャーナルスタンダードを愛する私たちにとって肌に合う存在。
フレンチの風を感じながらアメリカ物の安心感を。
今回はそんなわがままな春の悩みに応えてみました。
今年特に旬な大判のバスクシャツにホームステッド的解釈を加えたこちら。
柔らかな風合いの正体は、定番のカットソーと同じくエーゲ海コットン。
肌触りの良さに加えて洗いをかける度に馴染が深まり、変化していきます。
グランジは生成り。オーガニックコットン特有の葉カスを敢えて残しました。
天日干し仕上げでパリッと張り感をだし、首元の狭く取ったボートネックとも相まって甘すぎない印象に。
一番の特徴は肩口のパッチですよね。
イギリス軍のコンバットセーターのディテールを落とし込みました。
正直、バスクシャツは被る。
一枚で着ていて、街で気まずい思いをした方も少なくないのではないのでしょうか。
(私もその1人ですが)
ですがそれでも着るのをやめない。いや、やめられないと言ったほうが正しいでしょう。
洗いにかけたシャリ感のある風合いのパッチは、爽快さの中にリアルクローズさが垣間見える仕上がりに。
ここまでこだわったバスクなら、ドヤ顔で街を歩けるに違いないでしょう。
先程から下軸のオレンジが気になっていた方、お待たせしました。
50年代アメリカ軍のスリーピングパンツをモディファイしたこちら、実はセットアップなんです。
トップスはもちろんスリーピングシャツ。
ジャケットと言った方が適していますね。
ノーカラーでアシンメトリーな襟元と
左右の前たてが重なり合いダブル風なデザイン。
フランス軍に負けじと品があり、
今見ても新鮮かつ斬新。デザイン性の高い名作です。
緯糸にリネンを混ぜることにより出る光沢は、心許ない春先の軽羽織に最適です。
パンツもウエストをモディファイし、スピンドルにより絞られた様はタックインするたびに惚れ惚れします。
フロント部分はこれまたアシメに。
セットアップにより品が良い印象ながらも、ステッチワークや深く沈んだ色合いによりあくまでもラギッドな仕上げです。
ホワイト、ネイビーの展開もありながら私はオレンジをチョイス。
やっぱりアメリカが好きな私は
ニューヨーカーのようにビーニーを折り、ボテッとしたシューズでまとめてみました。
フレンチに憧れて最近気分なバスクシャツと合わせた際のアンニュイな雰囲気が、アメリカとヨーロッパの架け橋になってくれた気がします。
コテっとしたフレンチ、アメカジ。
双方魅力的で、色褪せない良さがありますが
モダンミリタリーのようなテーマがトレンディな昨今、遠く離れた国を掛け合わせてみるのも面白いかもしれません。
捻りのある定番アイテムを自己流に。
JShomestead春の陣、開幕です。
今回は以上となります。
横浜店のInstagramにて、ホームステッド含む商品紹介をしておりますのでぜひご覧ください。
若林