レイヤードあれこれ、〜ピースを埋める1着〜
この冬、重ねたい服がそこにある。
普通じゃ物足りない。
レイヤードについて考えていきます。
段々と冷え込む12月。
1着で完結する暖かいアウターのレパートリーの多さに、
遊び心を忘れてしまっていませんか。
もちろん私自身も昨今の科学技術の進歩には驚かされるばかりで、
そういったアウターに頼ってしまうこともございます。
しかし、その毎日で洋服に対してイメージすることが少なくなってしまうのは
非常に寂しい。
せっかく洋服を着るタイミングがある
重ねずにはいられないアウター、
入荷いたしました。
スウェーデン軍のジャケットを大胆なショート丈にモディファイした1着。
単体で見ると少し難易度が高そうなシルエットではあるんですが、
生地感もボリュームのあるインナーにも負けないガシッと堅さのあるものなっており、
まさにレイヤードするために生まれてきたジャケット。
鏡の前でどんな掛け合わせが気分なのか、
考えてるだけで楽しく、我々も時間を忘れて話し込んでいました。
間違いないのは柄とのレイヤード。
その灰汁の強さから出番を待ってしまう柄物も、
新しいバランスでレイヤード出来れば、復調の兆し。
フロントだけでなく、裾から覗くその様相は非常に美しいバランスですね。
一癖あるもの同士を掛け合わせて美しいバランスを造る。
まさにファッションが掛け算であることを象徴したスタイルだと私は考えています。
中でもイチオシは
ボアライナーやライナーコートとのレイヤリング。
シャツやカットソーとのレイヤードもいいのですが、
この異質な素材感の重なり、
強引に着てはみ出したようなライナーの見え方が、一般的なアウターonアウターのそれとはまた違った非常に動きのあるスタイリングへと昇華させてくれます。
ミリタリーライクなボアブルゾンやフリースなどは、
ファッション性は高いものの、
真冬になると途端に活躍の場が少なくなり、陰を潜めてしまう。
そんな感覚をお持ちの方は少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
かといって、それ以上中に着込むなんて考えたくもないありません。
つまるところ、この1着ですべての着る時期が定まりづらい洋服を救えるんじゃないかと私は考えています。
リバーシブルのボアライナーはナイロンの面で挿すとまた違った雰囲気に。
異素材の掛け合わせがより明確になり、
ボアを合わせたミリタリーの匂いとはまた違った都会的で、軽さのある空気感。
用途や気分に合わせて使い分けるのもまた楽しみの一つと言えるでしょう。
いかがでしょうか。
重ねて重ねて、それでも上から着れるものをお探しの方も、
ボアの上にまた着るなんて考えても見なかったという方も、
なかなかおもしろい発見になるのではないでしょうか。
実際店頭にてお話させていただきましたお客様にも、実際試していただくと好印象を持っていただいた方もたくさんいらっしゃいました。
是非店頭にてご覧ください。
今年の冬は新しいレイヤードと、
幸せを重ねる冬を。
森本