ニットを、重ねる。14ゲージで楽しむアンサンブル
気温が下がり自然と手が伸びるニット。
一枚で着る。ジャケットの中に入れる。シャツの上から羽織る。
それだけでも十分なのだけれど、今シーズンはもうひとつ、同じ素材のニットを重ねるという着方を提案したい。
クルーネックニットに、クルーネックカーディガン。
いわゆるアンサンブルと呼ばれるクラシックな組み合わせを、少しゆとりのあるシルエットと色の選び方で、今のバランスへ。
14ゲージで編み立て「綿紡績」の技術をウールへ応用して生まれた素材。
平均16.5μという極細のウール繊維によって、カシミヤを思わせるほどなめらかでソフトな肌触りに仕上げている。
細かな編み地ならではのクリアな表面感がありながら、触れてみると適度な膨らみがある。その上品さと柔らかさのバランスが、このシリーズの魅力だ。
繊維の中に空気を多く含むことで、着心地は軽やか。
ウール本来の吸放湿性も備えているため、暖かさだけではなく蒸れにくく、秋口から冬、そして春先まで長く付き合える。
14GG CREW NECK KNIT
余計な装飾を加えず、素材そのものの美しさが伝わる一着に仕上げた。
身体からほどよく離れるリラックスしたシルエットは、一枚で着てもきちんと成立するバランス。
スラックスと合わせれば端正に。デニムなら少し力を抜いて。ジャケットやブルゾンのインナーとしても収まりがよく、合わせるものを選ばない。
スウェットのように気負わず着られるのに、見え方はあくまで上品。
こういう何でもないニットほど、素材の良さがものを言う。
防縮加工を施したイージーケア仕様というのも、日常着として嬉しいところ。
赤なら、ダークトーンが増える秋冬のアクセントに。
ブラウン、グレー、ブラックはトーンを抑えたシックなスタイルへ。ホワイトなら、重くなりがちな冬の装いに軽さを加えてくれる。
14GG CREW NECK CARDIGAN
同じ素材を使い、もうひとつ用意したのがクルーネックカーディガン。
Vネックではなく、あえて首元をコンパクトに見せるクルーネック。
どこかクラシックな佇まいがありながら、シルエットには適度な余白を持たせることで、古典的になりすぎないバランスに整えている。
ボタンを留めれば一枚のニットのように。
前を開ければ、カットソーやシャツの上から軽く羽織ることもできる。
ジャケットほど構えず、スウェットほどカジュアルでもない。
そのちょうど中間にあるような存在で、気温の定まらない時期には軽い羽織として、冬にはアウターの内側へ。
シンプルな一着だからこそ、季節とスタイルに合わせて役割を変えてくれる。
ENSEMBLE
この2型を揃えた理由のひとつが、アンサンブルという着方。
同じ素材、同じ色のクルーネックニットとカーディガンを重ねる。
昔からある、とてもクラシックなスタイルだ。
けれど、少しゆとりのあるシルエットで重ねてみると、その見え方は意外なほど新鮮。
首元からクルーネックをわずかに覗かせ、カーディガンのボタンをいくつか開ける。
あるいは、すべて留めて二枚のニットをひとつのように見せる。
同色で揃えるからこそ生まれる奥行きと、ウールを重ねた柔らかな表情。
ジャケットやコートのインナーに入れれば、シャツとタイとはまた違った、少し力の抜けた上品さをつくることができる。
もちろん、2型はそれぞれ単体で選んでもいい。
一枚で着る。羽織る。そして、重ねる。
ベーシックなニットだからこそ、着方にはまだ余白がある。
今シーズンは、その選択肢のひとつとして。
ニットを、ニットと重ねてみる。