SPECIAL
INTERVIEW

百々千晴が選び、
竹下玲奈がまとう。

5つの最旬スタイルと
楽しいおしゃべり。

CHIHARU DODORENA TAKESHITA

選択肢に溢れる冬の装いを、よりフレッシュに、よりトレンディに。寒さをポジティブに変換できる旬顔な洋服で、ファッションを自由に、自分らしく楽しみたい。
マルチな才華を発揮するスタイリストの百々千晴さんと、多くの雑誌、ブランドからのラブコールが絶えないモデルの竹下玲奈さん。かねてより親交のある両者によるスタイリングをお届けする本企画。
スタイリストとモデル、異なる観点とアプローチでファッションを具現する2人がいま思う「旬」に ついて。イットアイテムを用いた5つのスタイリングとTipsから紐解いていきます。そして、アツい、けれども自然体なクロストークもお見逃しなく!

百々千晴
Chiharu Dodo

徳島県生まれ。2002年に渡英し、2004年よりスタイリストとしての活動をスタート。2019年からは自らのブランド・THE SHISHIKUIをスタート。2020年に開設したYouTubeチャンネル「DODO TUBE」でもさまざまなコンテンツの発信を行なっている。

竹下玲奈
Rena Takeshita

鹿児島県生まれ。1997年に14歳でモデルとしてデビュー後、数々の雑誌で活躍。現在、『otonaMUSE』、『Marisol』、『LEE』など女性誌で人気を集める。飾らないキャラクターとファッションセンスにファン多数。

Starring:Rena Takeshita
Styling:Chiharu Dodo
Hair&Make-Up:Mikako Kikuchi
Photo:Keta Tamamura
Text:Nobuyuki Shigetake
Planning&Direction:Mika Morishima

ダウンベストにレザーワンピースで脱・カジュアル

BAYCREW'S WINTER 2022

TREND TIPS

ダウンベストにレザーワンピースで脱・カジュアル

THE NORTH FACE PURPLE LABEL(JOURNAL STANDARD)

別注ダウンベスト¥39,600(税込)

BUY
CITYSHOP

シアーカットソー¥14,300(税込)

BUY
CITYSHOP

フェイクレザーワンピース¥24,200(税込)

BUY
REMME(JOURNAL STANDARD relume)

ロングブーツ¥29,700(税込)

BUY

DODO’s POINT

今年らしいグリーンのダウンベストを主役に、合わせたアイテムは相反する印象のレザーライクなワンピースと女性らしいシアートップス。重ね着が楽しい季節に“カジュアルすぎないダウンベストスタイル”にチャレンジするのもあり。

RENA’s POINT

アウトドアなアイテムを取り入れたスタイリングはすごく好きで、シティなコーディネートの中にこういったアクティブなアイテムを1点混ぜると、楽しく快適に街を歩けそう!

あえて甘さを入れずにマニッシュに徹する

BAYCREW'S WINTER 2022

TREND TIPS

あえて甘さを入れずにマニッシュに徹する

IÉNA

ステンカラーコート¥57,200(税込)

BUY
MIXTA(FRAMeWORK)

フーディ¥17,050(税込)

BUY
LEE(JOURNAL STANDARD relume)

別注フレアパンツ¥13,750(税込)

BUY
SLOBE IÉNA

ニット帽¥9,790(税込)

BUY
REMME(Spick and Span)

サイドゴアブーツ¥19,800(税込)

BUY
Soierie(JOURNAL STANDARD)

リング¥12,650(税込)

BUY

DODO’s POINT

ステンカラーコートやフーディのようなメンズカジュアルの普遍的なアイテムはその魅力をそのまま活かしたい。足元には、ややハードな印象のサイドゴアブーツを合わせてカジュアルになりすぎないように。

RENA’s POINT

こういったカラーブーツにはチャレンジしてみたいと思っていたので、嬉しかったです。これまでだったら黒のブーツを選んでしまいそうなところに、グレーのツートンカラーが映えて、すごく新鮮。

冬映えするトラッド × ガーリィ

BAYCREW'S WINTER 2022

TREND TIPS

冬映えするトラッド × ガーリィ

SLOBE IÉNA

チェックロングPコート¥28,600(税込)

BUY
SLOBE IÉNA

シアーボウタイプルオーバー¥7,700(税込)

BUY
FRAMeWORK

ファーカーディガン¥31,900(税込)

BUY
CITYSHOP

パンツ¥18,700(税込)

BUY
JVAM(JOURNAL STANDARD)

ローファー¥17,600(税込)

BUY

DODO’s POINT

チェックのハーフコート、グレーのスラックス、重ためのレザーシューズ、とアイテムを羅列すると王道のトラッドスタイルをなぞったクラシックなスタイリングに見えますが、インにはトレンドライクなモヘアのカーディガンにボウタイがついたトップスを重ねて、ガーリィな要素をプラス。

RENA’s POINT

すごく理想的なスタイリング。お洒落にレイヤードするのってやっぱり難しいし、女性らしいアイテムと男性らしいアイテムを上手にミックスしていて、とっても勉強になりました。

秋冬のコートスタイルはインナーの色と柄で遊ぶ

BAYCREW'S WINTER 2022

TREND TIPS

秋冬のコートスタイルはインナーの色と柄で遊ぶ

CITYSHOP

キルティングコート¥36,300(税込)

BUY
SLOBE IÉNA

リブタートル¥11,000(税込)

BUY
SLOBE IÉNA

ゴブランストレートパンツ¥9,900(税込)

BUY
CLARKS(JOURNAL STANDARD)

別注シューズ¥25,300(税込)

BUY
CITYSHOP

ビッグチェーンネックレス

DODO’s POINT

コーデの印象を左右する、重ためカラーのブラックのロングコートは、首元と裾からのぞかせた、タートルネックとゴブラン織のフラワー柄で遊びを足して。コートを脱ぐと結構派手ですが、秋冬は逆にこれくらいでも◎。

RENA’s POINT

すごく百々ちゃんっぽい合わせ方。グリーンはいろんな現場でも着させていただくことが多くて、トレンドなんだなぁと感じています。ちなみに先日の私服ですが、気が付いたら全身グリーンでした……(笑)。

重ためコーデに肌見せで

BAYCREW'S WINTER 2022

TREND TIPS

重ためコーデに肌見せで抜け感をプラス

FRAMeWORK

2WAYロングMA-1¥39,600(税込)

BUY
JOURNAL STANDARD L'ESSAGE

ループニットプルオーバー¥27,500(税込)

BUY
UGG(JOURNAL STANDARD relume)

別注スリッポン¥17,600(税込)

BUY
JOURNAL STANDARD relume

ニットバッグ¥3,080(税込)

BUY
PHILIPPE AUDIBERT(JOURNAL STANDARD)

ネックレス¥16,500(税込)

BUY

DODO’s POINT

ワントーンの上下にMA-1をざっくりと羽織り、ミュールタイプのUGG®のシューズとパンツの裾の間からくるぶしをのぞかせることで程良い抜け感を。肌見せは手軽に季節感を足し引きできるので、曖昧な時期こそおすすめ。

RENA’s POINT

全体を通して、普段から取り入れているアイテムはどこかしらに入っていて楽しく着させていただき ましたが、MA-1はその中でも特に好きなアイテム。普段からよく着ていることもあって、自分らしく着こなせたかな。

CROSS TALK

お洒落を楽しむこと。
洋服を愛すること。

CHIHARU DODORENA TAKESHITA

― 「ひさしぶり!」と出会い頭に言い合っていたのが印象に残っているのですが、お二人がお会いするのはどれくらいぶりですか?

百々千晴:
(以下、百々)
忘れちゃったけど(笑)、とにかく、すごくひさしぶりな感じがする。でもたしか、最後に会ったのはベイクルーズさんの撮影だったと思います。
竹下玲奈:
(以下、竹下)
あ、代々木上原のスタジオ?
百々:
そうそう。あのスタジオ。
竹下:
いや、そのあとにも会ってるよ!……いや?あれは違かったかな……?

― とにかくひさびさにご一緒の撮影だったということで(笑)、今回の撮影はいかがでしたか?

竹下:
いろんなバリエーションがあって楽しかったです。今日もでしたが、最近グリーンのアイテムをよく見かけるような気がします。
百々:
ほぼすべてのスタイリングに何かしらグリーンのアイテムが入ってましたね。でも、これは本当にたまたまです。だって、グリーンのかわいいアイテムが多かったから(笑)。

― シルエットで見ると、ロング丈のものが多かったですよね。

百々:
いまは極端な丈感のものがトレンドかなって。思いきり長いか、短いか。あまり中途半端な長さのものは最近見かけないかもしれません。玲奈ちゃんが着てたグリーンのダウンベストも結構短めだったよね。これまでだったら多分ヒップが隠れるくらいの長さで作られていたと思うけど、これは腰上くらいの長さで。
竹下:
アウターだと普段はロング丈のものを着ることが多いですが、たしかに最近はロング丈でも、かなり長いものが多いかもしれないです。それこそ、今回パーカと合わせたコートみたいな、膝下くらいまであるやつ。身長問わずバサっと着られてかわいいし、重ね着も楽しめて、中に何を合わせてもサマになりますよね。

― キルティングコートにグリーンのニットのスタイリングを指して「百々ちゃんっぽいスタイリング」とおっしゃってましたが、竹下さんが思う、百々さんらしさとは?

竹下:
(少し考えて)「大人キャッチー」です。

― 「大人キャッチー」。いいキャッチフレーズですね。

竹下:
百々ちゃんがしてくれるスタイリングは、大人が着てサマになる合わせやサイズ感は当然お上手で、そこにさらに遊び心がプラスされている感じ。その遊びはカラーであったりシルエットであったり、ちょっとした抜け感であったり。全身で見るとちゃんと大人っぽいんだけど、どこか遊び心もあって素敵なスタイリングだな、といつも思っています。「へー!これとこれを合わせるんだ!」と気付きをもらっていますね。

― なるほど。では、百々さんが思う竹下さんらしさは?

百々:
なんだろう。(即答で)「大人キャッチー」かな。

― お、これは偶然の一致ですか(笑)?

竹下:
被っちゃったね(笑)。
百々:
ね(笑)。でも、わたしも玲奈ちゃんに「大人キャッチー」をすごく感じています。玲奈ちゃんは洋服の着こなし方を分かっているから、少しポップな印象のアイテムでも子どもっぽくならずに 「大人があえてポップなアイテムを着ている」感じになるんですよね。

― すごく分かる気がします。

百々:
かといって、シックな方に振れば、それはそれで120点を出してくれる。どっちにもいけるんですよね。だから、玲奈ちゃんをスタイリングするときは、少しコケティッシュなものや、遊びのあるアイテムでも臆さずに選ぶようにしています。
竹下:
えー、嬉しい。ありがとね(笑)。

― 百々さんの中で竹下さんに「こういう感じで着てほしい」というイメージがあって、それを玲奈さんはすごく無意識的にやってらっしゃる感じですよね。

百々:
そうなの。どうしてそれができるかって、玲奈ちゃんってとにかく洋服が好きで、普段からめっちゃお買い物するんだよね。お仕事でも普段でも、たくさん洋服を着ているから「着こなし方」が分かってる。たまに玲奈ちゃんがアパレルブランドのライブスタイリングとかに出ているのを見るけど、ずっと手が動いてるもんね。肩を触ったり、裾を触ったり。
竹下:
よく見てるな~(笑)。
百々:
あれって無意識だろうだけど「こうやって着たらかわいい」をずっと探ってるんだと思うんですよ。ちょっと肩の位置をずらしたほうがかわいいとか、ちょっとここにシワがあったほうがかわいいとか。自分の中でしっくりくるように調整してるんだよね、きっと。
竹下:
え~、そうなのかな。そう言われるとそうかもしれない……。

― そのまま着るだけでなく、ちょっとニュアンスをつけるというか。

百々:
そうそう。新品の洋服ってすごく綺麗に仕立てられているから、そのまま着るだけだと「新品すぎちゃう」んですよね。ちょっと崩しを入れることでグッとこなれて見えたりもします。だから、玲奈ちゃんのスタイリングが垢抜けて見えるのって洋服だけがそうさせているのではなく、着方なのかなって思います。

― 何でこの質問をしたかというと、竹下さんがカメラ前に立ったときに、あまり百々さんが着こなしを調整をしていないな、と気が付いたからで。

百々:
玲奈ちゃんにはむしろ何もやらない方がいいんですよ(笑)。「たまたまここにシワができた」「たまたまここがずれた」ってくらいのニュアンスがすごく自然に出てると思うので。

― では、垢抜けた着こなしをするには、たくさんの洋服を見て、着て、学ぶことが大事であると。

百々:
そうですね。あと、玲奈ちゃんめっちゃ服買うけど、全然捨てないでしょう?
竹下:
確かに。めっちゃ買うけど、全然捨てない。
百々:
やっぱり。洋服をたくさん買って、いろんな洋服を着てみる経験もお洒落になるうえで大切なことですが、それ以上に買った洋服に愛情を注ぐのも大事なことなんです。自分で考えて、迷って買ったけど失敗だったってこともあると思うけど、すぐに手放すとそれはただの無駄遣いになってしまいます。そうではなく、単なる損や失敗で終わらせずにその1着の洋服から学べたらいいですよね。「こういうふうに合わせれば着られるかな?」ってスタイリングをじっくり考えてみるきっかけにもなりますし、「あれと合う洋服を買ってみよう」って視野を広げるきっかけにもなります。もっともっと洋服と向き合って、お洒落を楽しんでほしいですね。
竹下:
おー、名言出ましたね。キーホルダーにして持ち歩きたい!

STYLING

百々さん

IÉNA

スケッチボーダーニット¥20,900(税込)

BUY

竹下さん

JANE SMITH(IÉNA)

ニットベスト¥41,800(税込)

BUY
CITYSHOP

シアーカットソー¥14,300(税込)

BUY
CITYSHOP

スカート¥18,700(税込)

BUY
UGG(JOURNAL STANDARD relume)

別注スリッポン¥17,600(税込)

BUY