
高山都とEYETHINK HIROBの巡り会い。
シンプルを貫いたアイウェアとは。
Simple minded product.
常に等身大のスタイルとこぼれるような底抜けの笑顔で、同世代の女性を中心に多くの人々を魅了する高山都さん。これまでに様々なブランドやショップとコラボレーションアイテムをローンチしてきた彼女が、自身初となるアイウェアを製作したという報せが届きました。高山さんのファッションの根幹にある"シンプル"をベースとして、どのようなプロダクトを生み出したのでしょうか。今回、アイウェア制作を二人三脚で進めてきたEYETHINK HIROBのコンセプターである三島正さんと対談形式でご紹介していきます。
Photo_Maho Yamaguchi
Hair&Make-up_Hitomi Kanto

ーまず、今回のアイウェアを製作した経緯について教えてもらえますか。
三島:今年の2月にEYETHINK HIROBでやっているウェブの連載企画にご出演していただいたのがきっかけですね。ただそれ以前にも、去年の12月に開催したベイクルーズの展示会でお見かけした際に、メガネがとても似合いそうな方だなと思って、今回オファーをさせていただきました。
高山:今回はとても貴重な経験になりました。コロナ禍になる前の今年1月くらいに取材をしていただいた後、約半年ぐらいかけて三島さんと何度も打ち合わせをしながら進めていきました。夏ぐらいにおおよその形を決めて、サンプルを見ながら微調整をしていった感じです。
三島:7〜8月の期間で一気にギアを上げて、ディテールや色を決めていきました。

ーアイウェアを作るにあたって、高山さんらしさをどのように落とし込んだのでしょうか。
高山:わたし自身オーセンティックなアイテムが好きなので、基本的に誰が掛けても似合うものが作りたかったんです。普段からメガネやサングラスはよく掛けていて、10本ぐらい所有しています。それらは自分に似合うのはもちろん、絶対に飽きのこないデザインのものばかりで。ちょっとずつ時間をかけて集めていったんです。なので、このアイウェアもわたしのコレクションしているアイウェアの普遍的なデザインをベースに製作しました。
三島:高山さんのコレクションをすべて見せていただいて、そこから共通項を探っていきました。シンプルかつ曲線的で華奢なものが多かったので、まずはそれをデザインとして取り入れました。そして、目の表情がキープでき、スッと顔に馴染むスタンダードなビジュアルに仕上げていきました。また、生産は国内のメガネ職人の方に依頼していて、一本ずつハンドメイドで作ってもらっています。仕上げの工程の磨きも、手作業で行っているので、メイドインジャパンならではのクラフト感も楽しんでいただけます。テンプル(フレームのツル部分)の内側にはブランド名の〈38〉の刻印が入る予定です。
高山:自分が似合うものを改めて見返すと、結果的に5年以上身につけているものも多いんですよね。特にトレンドなどをあまり意識せずに購入したベーシックなものが、いまだ手元に残っているんです。エッジの効いたデザインのアイウェアはひとつも持っていません。また、安価なメガネもいいとは思うんですが、いいものを長く大切に使っていくほうがわたしは好きなんです。

ーちなみにこのアイウェアにブランド名はあるんですか?
高山:色々考えたんですが、わたしの名前である「みやこ」を数字で表した〈38(サンジュウハチ)〉にしました。名前をそのままブランド名にすると、なんか仰々しくて。ちなみに私物ケータイの裏側にも“38”のステッカーが付いています(笑)。
三島:わたしも〈38〉の方がキャッチーで分かりやすくていいかなと思いました。
高山:今後はわたしが不定期で開催しているイベントでも販売します。今回は1型6色を作成していて、ダークネイビーとダークブラウンはEYETHINK HIROBのエクスクルーシブになります。それ以外のべっこう、クリアカーキ、クリアブラウン、クリアグレーは一般販売をする予定です。どのカラーもどんな服装に合うと思いますし、シーンも選ばずに使っていただけるかなと思っています。長く付き合っていけるファッションアイテムという考えがあったので、クセのないクリアフレームも多めにセレクトしています。またメガネだけでなく、サングラス用のレンズや薄いカラーレンズを入れてもいいですよね。自分の関わったものが、ライフスタイルを豊かにするってとても素敵なことだと思います。

- EYETHINK HIROB別注カラーのダークネイビーとダークブラウン

- レギュラーカラーのべっこう、クリアカーキ、クリアブラウン、クリアグレー
- ーなるほど。クリアフレームといえど、顔馴染みが良さそうな色ばかりですね。
高山:派手な色やデザインのものって、その時はいいなと感じますが後々飽きてしまって、結局手元に残らないことの方が多い。年齢を重ねる度にベーシックでより良いものを少しずつ集めていくスタンスの方が自分にあっているので、このアイウェアもそうなっていって欲しいなと思っています。そして、今回は第一弾ということもあり、あえて1型しか作らなかったんです。〈38〉のブランドの根幹となるものを明確化させるという意味も込めて。
三島:高山さんが昔からお持ちのメガネやサングラスもオーセンティックなものばかりでしたよね。“タイムレス”という言葉がぴったりというか。
高山:そうなんですよ。EYETHINK HIROBのキーワードも“タイムレス”ということもあり、すごく親和性があるなって思いました。
ーあえて定番カラーのブラックを選ばないというのは斬新ですね!
三島:エクスクルーシブのネイビーとブラウンはブラックより重くなく、ちょっとした緊張感とエレガントな雰囲気を醸し出しています。EYETHINK HIROBのキーカラーということもあり、今回採用したんです。
高山:限定カラーはクリアフレームのカジュアルさとは違って、凛とした感じがいいですよね。
- ー今後、第二弾のリリース予定はあるんですか。
高山:もちろんです! 来春のローンチを目指していて、現在はデザインを検討しているところですね。夏前ということもあり、サングラスをリリースする予定です。
ーそれは楽しみですね! 先ほど少しお話にも出ていた、高山さんが不定期で行っているイベントについても聞かせてください。
高山:約2年ぶりにわたしのライフスタイルを記した書籍を2冊同時にリリースをするんですが、それに合わせて全国の蔦屋書店にて、本のタイトルと同じ名前の「美・食・姿」展を久々に行います。主にわたしが愛用している作家さんの器や、ドライフラワー、エプロン、アクセサリー、スパイス、コラボレーションウェア、書籍などを今回もたくさん置く予定で、性別、年代問わず、たくさんのひとがステキなライフスタイルを形成していくためのアイテムをセレクトしています。また、このイベントの裏テーマもあって(笑)。友達の家にお邪魔した時に「あれいいな、これいいな」ってあるじゃないですか。そういう気持ちが高揚するような空間づくりもこだわっているんです。

ーなるほど。高山さんはこれまでに数多くのブランドとコラボレーションを行ってきたかと思いますが、アイウェアを製作したのは今回が初めてなんですか?
高山:初めてですね。ずっとメガネを作ってみたかったので、お声をかけていただいたのは素直に嬉しかったです。アイウェアのプロフェッショナルである三島さんに、わたしの好きなメガネやサングラスを見ていただいたり、思い描いているデザインや遍歴を聞いていただいたりして、それが徐々に形になっていく工程にワクワクしました。
ー高山さんにとってアイウェアとはどういう存在なんですか?
高山:わたしは目が悪くないので、マストで必要なものではないですけど、サングラスは常時バッグの中に入っていますね。メガネもコーディネートのアクセントとして、たまに掛けますし。なくても困らないけど、あると嬉しいファッションアイテムですかね。
ーなるほど。普段からご自身のInstagramアカウントでは、コーディネートをたくさんご紹介していますが、服はどういう風に選んでいますか?
高山:以前の連載企画でもお話ししましたが、やはり全体のバランス感は大切にしています。例えば、アイウェアを掛ける時も前髪を下ろすのか、おでこを出した方が映えるのかといったディテールも想定をしますね。色々と足し引きをしながら、いつもコーディネートを選んでいます。

三島:男性はファッション感覚でメガネを試す方が多い一方、女性はコンタクトやレーシックのような視力矯正をするひとが多い印象を受けます。もっと気軽にアイウェアを楽しんでいただきたいなとわたしはずっと思っていて。高山さんのように服とのトータルコーディネートをすることで、スタイリングにも奥行きが出ますしね。
高山:わたしも年齢を重ねるにつれて、これから老眼とも付き合っていかないといけないですし、メガネは必須になってきます(笑)。そういう悩みを抱えている方も、自分のお気に入りの一本を見つけることで、メガネをファッションとして楽しむことができるんじゃないかなとわたしも思います。
三島:老眼鏡ってなると、ついつい遠ざけがちになっちゃいますよね。だからこそ、今回のアイウェアのシンプルなフレームに、老眼レンズを入れるのもおすすめしたいです。
高山:確かに! 〈38〉のアイウェアを通じて、そういう偏りなどもフラットにしていければいいなと思います。
ー女性をメインターゲットとしてお話ししてきましたが、男性も使用できますか?
三島:もちろんです。レンズの大きさやテンプルもどんな顔の形にもフィットするようにサイズ設定しています。男性でジャスト、女性でやや大きめぐらいの見え感になります。

ー今月末にEYETHINK HIROBのショップにて、高山さんを招いたイベントを行うと伺ったんですが、詳細について教えてください。
三島:11月28日(土)に、アイウェアを購入された方々を対象にイベントを行います。コロナ禍ということもあり、EYETHINK HIROBの公式Instagramから抽選ご応募していただき、当選された方のみが高山さんによる接客を体験していただけるという内容です。調整や視力検査などはわたしたちがサポートをさせていただきます。
高山:昔は古着屋さんとか飲食店で働いていましたし、実家は靴屋さんということもあって、元々接客は大好きなんです! なので、今回のイベントは非常に楽しみで。一人ひとりのお客さまのニーズをしっかり聞いて、その方に合うカラーを一緒に選んでいく予定です。「ああでもない、こうでもない」って、悩みながらお買い物するって楽しいじゃないですか。お店に訪れてものを買う高揚感やワクワクって、オンラインストアでは決して味わえないですし。その分アイテムに対しての思い出もできて、自分の愛用品に変わっていくと思うんです。そのお手伝いができたらなと。また、EYETHINK HIROBのお店を知っていただけるいい機会だと思うんです。わたし自身、プライベートで何度か来店したこともあって。女性の方も入りやすいように開放的な店構えで、品数も豊富。スタッフの方も丁寧で、色々と親身に相談にのってくださるんです。
ーお話が前後してしまいますが、11月末にリリースされる書籍についてもお話ししていただいてもよろしいでしょうか。
高山:はい。今回は2年前に発売した『高山都の美食姿2「日々のコツコツ」続いてます。』の続編となっていて、vol.3、vol.4を二冊同時にリリースします。前回からだいぶ期間が空いてしまったこともあり、今回は2つのカテゴリーに分けています。一冊はファッション、ビューティ、ライフスタイル、考え方をまとめていて、もう一冊は食を楽しむためのアイデアを凝縮しています。レシピ集はもちろん、盛り付け方とかコレクションしている器やキッチン道具など盛りだくさんです。読んでくださった方が気軽に参考にしていただけるヒント集のようなものなので、ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。

ー最後になりますが、コロナ禍で状況が一転してしまい、表現や発信方法もついて改めて考えられた時期かと思います。2020年の振り返りと2021年の抱負について聞かせてください。
高山:2020年はこれまで当たり前にやってきたことが難しくなってしまった1年でしたね。ただ悩むだけではなくて、その限られた状況下でどうやったら楽しむことができるのかを見つけ出す作業も、ある意味とてもいい経験になりました。それが今後、何かに活かされるのは間違いないですし。また2021年に切り替わって、この厳しい環境がいきなりガラッと変わるということはないと思います。これまでのように外出できないからといって落胆せず、お家で楽しめるライフスタイルなどを、皆さまに寄り添いながら発信や提案を行っていきたいです。
ーコロナ禍の自粛期間中はよくお料理をしながら、インスタライブもしていましたよね!
高山:あの時期は自分だったら何ができるのかなってすごく考えていて。何度もトライ&エラーをすることで、様々な答えや考え方が出てくると思うんです。実際にたくさんの方々にご覧いただいて、コメントを通じて触れ合うこともできました。コロナ禍の前だったら、思いつかなったアイデアですし。
三島:確かにそうですよね。新しいリズムも生まれてきましたし、これまでを見直すいいきっかけだったのかなと。わたしもインスタライブを何度か見させていただきましたが、ファンの方たちもとても楽しそうでした。
高山:見てくださったんですね(笑)。ありがとうございます! 今後も自分が好きなスタイルは曲げずに、真っ直ぐにチャレンジしていきたいと思っています。


- 高山 都 / たかやま みやこ
モデルやラジオパーソナリティとして活躍しているほか、2017年に自身のライフスタイルを記した書籍『高山都の美食姿「したたかに」「自分らしく」過ごすコツ。』、2018年には第2弾となる『高山都の美食姿2「日々のコツコツ」続いてます。』(ともに双葉社)を出版。2020年11月27日には続編となる新刊が二冊同時リリース予定。また、Instagramのハッシュタグ「#みやれゴハン」では、趣味の域を超えた料理の数々を発信中。
Instagram :@miyare38

- 三島 正 / みしま ただし
自身が10代の時に初めて訪れたロンドンのアイウェアショップに感銘を受け、2002年に友人と2人で恵比寿にアイウェアに特化したセレクトショップを立ち上げ、ディレクターを務める。 近年は国内外のアイウェアブランドのディレクションなどを行う。2019年秋よりベイクルーズが展開するEYETHINK HIROBのコンセプターとして、様々なプロジェクトに関わる。
Instagram :@mishimatadashi

- 今年の冬は淡いカラーのコーディネートが気分です。グレーのワントーンに、足元とメガネのブラウンを差し色として加えました。こういったシンプルな服装にはメガネをプラスすることで、顔まわりに奥行きが出るのでおすすめです。
- EYETHINK38 2020.12.12 006 Exclusive Optical¥36,300(税込)
- FRAMeWORKハミルトンリバーコート◆¥68,200(税込)
- FRAMeWORKデニムオーバーオール4◆¥19,800(税込)
- FRAMeWORK【CORSO ROMA9】セットバック 5.5cmヒールブーツ カタオシ◆¥31,900(税込)


- 茶系のコーディネートに寒色のアイウェアで顔まわりをグッと締めてみました。鮮やかなオレンジのリップもポイントとして。また、ゆるめのニットにボリューミーなマフラーを巻くことで、防寒対策はもちろんですが、コーディネートのアクセントにもなるし、スタイルアップにもなります。
- EYETHINK38 2020.12.12 005 Exclusive¥36,300(税込)
- FRAMeWORKWOOL Wフェイスカーディガン◆¥19,800(税込)
- FRAMeWORKDENIM ストレートフレアパンツ3◆¥20,900(税込)
- FRAMeWORK【LOVAT&GREEN】イエローチェック 30*220¥24,200(税込)
- FRAMeWORK【CORSOROMA9】 セットバックヒール5.5cmヒールブーツ2(ブラック)◆¥28,600(税込)

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INFOMATION高山都 × EYETHINK HIROB SHOP EVENT
日程:11月28日(土)13:00〜16:00
高山都さんが手掛ける初のアイウェア〈38(サンジュウハチ)〉の発表を記念して、
EYETHINK HIROB 限定カラーをご用意いたしました。
当日アイウェアを購入された方々を対象にイベントを行います。
EYETHINK HIROB の公式Instagramから抽選ご応募していただき、
当選された方のみが高山さんによる接客を体験していただけます。