【Conceptor片山の物づくり、モノ語りBlog 】R.JUBILEE
R.JUBILEE for CITYSHOP | EDITION://11-002
R.Jubiliee x Reiko Kojima x CITYSHOP
'Specital collaboration'
■Football T dress / navy,black / ¥31.900 tax in
■Short pullover tops / navy,red / ¥25.300 tax in
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'STYLE'のある人。
地下鉄のホームへ、大量の人々が吐きだされる 朝の雑踏。
The Humble Beeの澄んだ、センチメンタルなヒスノイズを流しながら、イヤホンの奥で難問への答えをずっとずっと考えている。
よく聞く言葉だ。'STYLE'のある人。
おしゃれに見える?綺麗?雰囲気がある?トレンド感?自分らしい感じ??
結局何なのだ。
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こんにちは。CITYSHOP Conceptorの片山です。
1年の終わりの足音が、急に!急に!!!ドズンドズン聞こえ、訳も無く焦燥感を覚える毎日です。本当理由もなく。何でしょうかね。毎年なる。笑
でも「このタイミングの取捨選択が新しい年に繋がっていくんだよ」とある人に聞き、いそいそと頭の中を整理したり、ファスティングしたり、甘酒飲んだり(発酵で腸活しようと=カラダのウチガワ健康にナリタイ!)しています。
なぜなら、私の中で'取捨選択'は、'STYLE'を積み上げていく重要な作業だと思っているから。
そして、それをクリアに明確に纏いながら生きている女性に、私は強いつよい憧れを抱くのです。
私には何人かのMUSEが居ます。
'STYLE'を纏う、格別な女性たち。
そのおひとりが、今回R.Jubiliee x CITYSHOPのコラボレーションを総指揮ディレクションしてくださったファッションディレクターの小島令子さん。
かつて経営されていた伝説のショップ。そこで積み重ねたビンテージ知識と造詣に、彼女だけの聡慧を入れて、唯一無二のスタイルを作り出す方。メンズライクでありながら(というか寧ろメンズ服)、必ず大人の女性が凛々しく色香漂うよう着地させる。
CITYSHOPと通ずるフィロソフィー、私たちの理想です。
それを具現化するため、日本屈指の精鋭素材と職人技にて「経年変化を楽しむ服」を創り出してくださるR.Jubilieeさんと共に、自分vintageと成り得る特別な一枚を創る旅がはじまりました。
令子さんは言います。
「古着の良さを殺してはいけない。」
そして、
「古着の用途から来る機能美に敬意を示したい。」
その哲学を余すところなく具現化した2型をご紹介致します。
■Football T dress / navy,black
Football Teeは古着界に於いて、極めてベーシック。その「良くある」アイテムを、いかに特別なものにするか。それはデザインとディティールと生地と加工のバランスの妙に尽きる。相当な難易度を要します。
Football Teeがdressになって。本来両裾のはじっこについている左右のスリットが、長い間気に入って着ていくうちに、経年によって出来た捻じれでぐいーーーん!と深いスリットになって。前に大胆に、後ろにちょこんと。(※後ろのちょこん!めっちゃ可愛いんです。ご注目ください♡)
Vintageに見られる生地の変化による歪みの斜行を、時間のワープを、洗いではなく敢えて斜めにパターンを引いてデザイン表現する。そのアイディアを伺った時、誰も思いつけない頭の中に、私は顎が外れそうになりました。そして、恰好良すぎる幸せだああああ!と。(感服です、嬉涙)
古着に敬意を示しつつ、古着にはないもの。(令子さんと私は‘なんとなく古着っぽい風’をめっちゃ忌んでおります…)女性ならではのシルエット。ずるずるに着られるマキシ丈。(CITYイムズ健在!SサイズとMサイズで8cm差をつけeveryoneずるずる!)
敢えてシアーストッキングをスリットから見せて、ヒールを合わせ、エッジィにモードに、女らしく掛け合わせたい。これが、私たちの好きな’STYLE’。
素敵可愛いだけでない、随所に語りだしたら止まらないSTORYがあるところも、この服たちを永く大事にできる理由です。
Football teeは本来、アメフトの防具を中に入れるため、補強の意として肩部分が二重となり、アームの切り替え・ステッチは下めに施され、結果パワーショルダーが生まれます。その仕様と違和感あるボリュームは継承しつつ、着やすく、頑張りすぎなくていいリラックス感を持ちえたシルエットへと昇華。
スリットが深い分、首元のトリムは詰まり目で。
アメリカ製Teeシャツによく用いられる、空気で紡績された空紡糸を使用したコットンはラフさ際立つ素材、今回のため特別に選ばれました。
アタリを出すためにたたかれたwステッチ、製品洗いのストーンウォッシュ。
ラバープリントをクラップ(ひび割れ)させたナンバリングは、更なる高みを目指して職人さんがひとつひとつ手作業でロゴ部分だけこすってused感を実現させている拘り。(何度もなんどもナンドモ!やり直して頂いたようやく実現案件part 1)
わたくし、此処にハッキリと申し上げます。
Vintageが好きです。古着が好きです。山ほど買ってきました。着てきました。作ってきました。
ですが、ここまで絶妙にこなれた格別な仕上がり、かつデザイン性をも兼ね備えた新品は見たことがありません。それほどの感覚と造詣と技術が、R.Jubilieeと小島さんの化学反応で生み出されたのです。(記念碑建てたい。)
そして、普段古着を着ない方にも取り入れて頂けるものになり得ていることを嬉しく思います。
それだけの大事が生まれました。
■Short pullover tops / navy,red
令子さんの'女っぽい古着のこなし'って、バランシングだと思うのです。
肌の魅せ分量が格別に格好いい。
「短丈で、でも袖周りやバッグにボリュームがあるものが着たい。」
その理想が詰まったtops。
30~50‘sに見られるショート丈のスウェットはコンパクトで可愛いけれど、腕までパツパツでアームバランスが取れない。はたまた80’sチャンピオンに見られるサイジングは、ボリュームは可愛いけれど全体的に大きすぎて、女性らしさを欠く。
ロゴスエットで良く見られるSchool系、Sports系でない立ち位置で、違ったジャンルの古着アプローチを経て出来上がった一枚です。
こちらにも令子さんが敬意を表す、古着の用途からくるディティール美が、デザイン昇華されています。
防寒・スレ防止からくる素材の二重構造。本来の目的を取り入れつつ、デザインとしての腕のボリューム感を表現し、かつ着やすさを追求しています。ボリュームは欲しいけど、スエット生地の二重では厚すぎて重い。いくら恰好良くても女性には着るシーンが減ってしまうヨッコイショ仕様。
そこで一番ボリュームとハリが欲しい腕上部と脇横は、スエット生地の裏に、薄くてストレッチの強いフライス生地を貼る。腕下部は裏毛のみ。ボディ裏はボリュームを抑えながら着やすくするため、スエット生地+滑らかなカットソー生地。
ひっくり返してみてください。異なる3素材のtoneがまた可愛いのです。その匠を自慢する気持ちで、時に裏返して着てみても。
そのギミックを流れるように「フリーダムスリーブ」でこなしているのも、最高。
フリーダムスリーブとは、袖の切り返しが肩から脇にかけてS字状に伸びた、脇の下に縫い目のない袖のつき方のこと。
腕が動き易いように開発されたため、着脱が簡単で着心地もとても良いですが手間がかかったため、40年代から50年代のみにしか生産されなかった貴重な仕様。
ラグランスリーブよりカジュアルでなく、線が沢山入る見え方がデザインとしての機能を果たす。素敵だ…。
そして秀逸なバッグシャン。
キッズのスエットを着た時に後ろがツンッと上がるあの可愛さ。
それをわざとらしくカッティングするのではなく、デザインとして魅せるために、短い裏地で吊り上げ、自然にあがっているように見せる。そして連動して起こる絶妙な背中のボリューム。天才なの?令子さん…。
大人の余裕で背骨をチラリ見せても、インナーとのレイヤードを楽しんでも。
(わたしは敢えて、センシュアルなメッシュのbody suitなどを仕込みたいです♡)
極めつけのサンフェード(日焼け)加工。(何度もなんどもナンドモ!やり直して頂いたようやく実現案件part 2)
Tシャツをテキトーに折りたたんでおいておいたら、日に当たって折りのまま日焼けしちゃったのやつ。決してわざとではなく偶然できた美しさ。カジュアルながらchic&authenticなネイビーも、華やかに褪せたレッドも、良い。
令子さんは言います。
「完全体では無いけど、好きなもの。ある意味Dartyなものを女っぽく来た時のSTYLEが好きです」と。
長めの袖口をぎゅっとたくし上げて、ボリュームを出して。カジュアルで着やすい。それも心地よくて気分がいい。
令子さんとR.JubilieeとCITYSHOPの哲学が詰まった服。
哲学なくして外見だけのスタイルというのは存在しないのだ。なぜなら、'STYLE'とは究極のオリジナリティだからである。
大事を丁寧に積み重ねて、
いつか 'STYLE'のある人 になりたい。
本日11/22(Tue)20:15~INSTALIVE開催いたします!
R.JUBILEEを始めに新作のご紹介をいたします。ぜひご覧くださいませ✔