【ÉDIFICE Le 8 Novembre 2021】
《毎週月曜日更新!!》
エディフィスがものづくりをする上で大切にしてること、届けたいことを毎週月曜日に投稿する”ÉDIFICE LETTER”。
モノの良さだけでなく、作り手の想いを込めたエピソードをお便りに載せて皆様にお届けします。
合わせやすくてヘビロテ必至! 特別なキルティングの別注バブアー
あなたにとっての常識が、必ずしも世界の常識とは限りません。
だから現代社会では多様性の尊重に重きを……といった話はさておき、意外とイメージと実情が異なることってよくあるんです。
例えばみんなが好きなバブアー。
これからの季節に着たいこの老舗の定番と言えば、きっとオイルドコットンを想像しますよね?
それが日本の常識。でも、実は本国イギリスでは違うんです。
名門として知られ、人気なことは日本と同様ですが、その代名詞と言えば、なんとキルティング!
事実、英国出張時に初めてバブアーの店舗に寄ったバイヤー・大瀧は店内中がほぼキルティングアウターで埋め尽くされたその光景にかなりのカルチャーショックを受けたようです。
今までエディフィスでは日本目線の定番をアップデートしてきましたが今回はそういう意味ではより英国目線に近いかも。
意外な本領と言うべき、キルティングを立てて別注しました。
ベースはキルティングジャケットの定番、リッズデールですがはっきり言ってほとんど面影は残っていません(笑)。
レギュラーカラーだった襟はノーカラーになり、丈はジャケットのそれではなく、膝上まで延びたコート丈に。
そして何より、キルトが通常のダイヤモンド型からこのひょうたん型に変わっているのが大きな違いです!
そもそもこのひょうたん型のキルティングはUS古着などで頻出し、英国製品ではそうそう見かけないもの。
その違和感を理解しつつ、あえて採用した経緯を大瀧はこう語っています。
「もし英国のバブアーが米軍から発注を受けて納入するとしたら?そんなストーリーを勝手に思い描いて辿り着いたデザインです。またいつもの妄想癖が出ちゃいました(笑)」。
(笑)にはちょっとだけイラッとしますが、どうでしょう。
意外と素敵なアイデアじゃないでしょうか?
どうしても深掘りすると物騒な話も出てくる軍モノですが、それが他国と手を組んで、一緒に作られるとしたら。
そこにちょっとだけ平和のヒントが見えそうな気がします。
やっぱり頭をカタくしちゃいけません。
偏見は捨てて、新しい個性に対しても、魅力を見出せるようじゃないと。
話が別注バブアーから何だか壮大な所に言ってしまいましたが、このコートに触れたらちょっとだけ、あなたの常識も覆るはず。
まぁ難しいことは抜きにして、ものは試しと羽織ってみてください。
暖かくて軽くて、形もモダンなゆったりシルエット。
冬場の洒落っ気と快適さについては、折り紙付きなので。