EMILY WEEKの視点からさまざまなコンテンツを深掘りする「a day of emily week」。
第一回目はEMILY WEEKの縫製をお願いしている縫製工場へ訪問。7月下旬に差し掛かるころ、EMILY WEEKのアイテムを生産していただいている岩手・陸前高田にある縫製工場へ。
ラインナップが豊富なEMILY WEEKのアンダーウェアですが、定番ラインのアンダーウェアは主にここ、陸前高田にある株式会社シェリールという縫製工場でつくられています。
はじめに生地の裁断の工程を見学させていただきました。マシーンで裁断するため、型に沿ってガイドラインをつけていきます。機械にデータを入力し、生地を裁断。
同じ生地でひとつの下着をつくらないと色ムラや生地の癖が出てしまうので基本的に1着の下着は同じ1本の反物からつくられているそう。下着は型紙に分解したときのパーツがとても多いので、それだけでも大変。
違う反物でできたパーツを組み合わせることがないように、ひとつひとつ丁寧に束ねていきます。
続いていよいよ縫製の工程。
先ほど下着はパーツが多いと書きましたが、もちろん縫う工程も多く分業でひとつの下着を完成させます。
着心地の良さとファッション性の両立を追求しているEMILY WEEKの下着は 生産部分でもこだわりや要望がとっても多いんです。普通であれば、効率を優先して請け負わないような仕様でも、ここシェリール工場では本当に細やかに対応してくれ、EMILY WEEKのアイテムがみなさんの元に届けられています。
ロックミシンや様々な種類のミシンで
EMILY WEEKにはRESETシリーズやACTIVEシリーズなど、パット部分が内蔵されており外から見えないようになっているシリーズがいくつかあるのですが、内蔵することによって肌に触れる部分に縫い目や接ぎ目があたらなくなるため肌に直接あたることがなく着心地がとっても良いんです。
(個人的にはパッドが迷子にならないこともストレスフリーで好きなポイント!)
縁を綺麗に本体に縫い付けています。
ダーツの入れる角度や位置もこだわっていて、着心地を追求
肌に直接触れる下着だからこそ、着たときのなんとも言えないやさしさや着心地を感じて欲しいと細かい部分にこだわってデザインされています。
EMILY WEEKの縫製で特に大変な部分は?とおうかがいしたら、細いストラップの付け根をボディに縫い合わせる作業だそう。
着る際に変な締めつけや食い込みを感じないようにするために、正確に真っ直ぐ縫い付けるのがポイント。熟練の職人さんの手によって、とても慎重かつ丁寧に縫製されています。
ちなみにちょうど今回はRESETシリーズの新作カラーを縫っているところでした!絶妙でかわいいカラー。
胸元の完璧なシルエットも手作業での高い技術ならでは。縫製できる人も限られているようで本当に職人技。
私は細いストラップがEMILY WEEKのブラの好きなところのひとつなのですが(なのでACTIVEやRESETシリーズが特に大好き)こんなに細やかに丁寧につくられているんだなあと、さらに愛が深まってしまいました。デコルテや背中があいている洋服のときは、特におすすめ。服で選ばないカラーを選んで、ちらりと差し色にしてもかわいい。
太めのストラップで安定感のある着け心地のFLOWシリーズ。こちらは長いストラップ部分を袋縫いしてひっくり返しているのですが、端を真っ直ぐ縫い付けるのも大変…
FLOWシリーズは展開サイズも多く、大きいバストの方にも特におすすめ。よりリラックス感があっておうち時間が快適に過ごせそう。
縫製の工程を見学させていただいて感じたことは、こんなに作るのに時間や手間がかかっているのに下着の相場って安くない…?ということ。
EMILY WEEKに限らず、下着は繊細な作りのものが多いので、ほとんどは人の手による作業でつくられているそう。かなり漠然と機械でつくっているのかな?と思っていたし、そもそもどうやってつくられているかということまでほとんど考えが及んでいなかった自分に愕然。こだわって労力をかけてつくったものに対して、適切な価格を支払ってほしいという気持ちは普段自分も仕事をしていて本当に感じる部分です。
反面、消費者側でもあるのでもちろん生活用品・消耗品は安い方がうれしい気持ちも分かりすぎるし…こうするべきというはっきりしたことは言えませんが、今この瞬間まで私は下着市場のことに関して、考えもしないで過ごしていたということで。
逆に私が毎日過ごして当たり前に感じている感情も、当たり前に伝わっていないのだと、よく考えれば当たり前じゃないかということに気づきました。皆がそれぞれ感じていることを、他の立場の人に思いやりを持って伝える、理解するということはとても大事なことなんじゃないかなと思いました。
最後は検品。そして丁寧に袋に詰めて検針をします。
検針とは作業中に使用した針なんかが紛れ込んでいないかおこなう作業。袋詰め前に実施するところもあるようですが、ここシェリール工場ではより厳密に検針をおこなえるよう最後に検針。
袋詰め後に見つかると手間ではありますが、どこで紛れ込むか分からないので最後の最後で検針します。細かい部分ですが、シェリール工場の丁寧な仕事精神が垣間見えるなと感じます。工場の入り口に飾ってあった愛にあふれた経営理念。そのこころや技術を大切に受け継いているのがわかります。
高い技術力の手仕事はもちろんですが、なによりもそこで働くひとりひとりが良いものをつくりたい、そしてそれをお客さまへ届けたいという想いで 丁寧に仕事に向き合っているのが印象的でした。
EMILY WEEKは、着ける人のことを想い、細かい部分にまでこだわっている仕様やデザインと、それを実現してくれる同じ想いの職人さんたちによって形になっていました。
実は私とEMILY WEEKの下着の出会いはギフト。
昔、お互い好きなものや相手に似合いそうなものをいつも教え合ったりする友人のような同僚がいて、プレゼントで貰ったことがきっかけでした。趣味や生き方もまったく違う彼女でしたが、不思議と一緒に買い物に行くと、よく同じお店で買い物したりしていました。同じアイテムやカラーは選ばないけれど、好きなものに対する熱量が一緒で欲しいものの話をしているとほんとに楽しい。
そんな彼女からこれ可愛くない?絶対好きだなと思って。ともらったEMILY WEEKのアンダーウェアの上下セット。下着って普段よく会う友人でも案外どんなものが好みなのか分かりにくく、 サイズはもちろん人によって重視するこだわり部分も違うので、なかなか親しくないとあげにくい。
でも逆にもらうとすごくうれしいアイテムでもあると思うんです。絶対使うアイテムのプレゼントは単純に嬉しいし、あ、なんか結構仲良いんだな、気兼ねなく下着をあげれるような仲だと思ってくれているのかなと、私はちょっと嬉しくなったりします。誕生日やなにかのお祝いごとの節目はもちろん、意外と年齢も問わないので親や姉妹へのギフトにもいいかも。
なので親しいあの人や家族、なんならもっと仲良くなりたいなと思っている人へ少し思い切ってギフトしてみるのもすごくいいなと思います。
今回はじめて陸前高田へ出向いて、街を見て感じたことは、10年以上たった今でも被災の跡が確実に残っていて、なんというか静かで綺麗な場所でした。
でも工場の方たちのお話を聞いて思ったのは、ここで暮らしている人たちにとっては震災という出来事は自然と日々の中に組み込まれ、風化や伝承もなく、ただただ生活そのものなのだなと。忘れることも当たり前にないし、でも変に悲観したりもしていない現実なんだなと感じました。
人でも場所でも物でもなんでもそうですが、自分以外のものを知ろうとするということはとても大事だなと思うし好きなものが増えるようでとても楽しいです。
山や海。食べ物も美味しくて大好きな場所になりました。
下着のことも、街のことも知らないことをたくさん吸収した岩手旅。今回の工場視察も機会をいただけて本当によかったなと思います。今後もEMILY WEEKの裏側をお届けできればと思います!