ひと冬で1万枚を
売り上げた
極暖ダウンパーカ人気を博す商品には、必ず理由(秘密)があります。
もちろんそこには作り手のこだわりが満載です。
そんな人気商品の秘密に迫る本企画。
今回は、過去には1シーズンで1万枚を売り上げた実績をもつ
< JOURNAL STANDARD (ジャーナルスタンダード)>の
ラスカ グラフェン ダウンパーカです。
さて“ニンキノヒミツ”はどこに隠されているのでしょう?Photo:Kazuki Miyamae
Interview&Text:Takashi Abe小泉誠
JOURNAL STANDARD デザイナー1975年生まれ。ベイクルーズ入社以来、企画一筋。博識かつ独自の企画力でこれまで幾多の名作を生み出してきた<ジャーナルスタンダード>が誇るヒットメイカー。休日は、家族サービスが中心。「子供と遊んだり、家族でキャンプへ行ったりすることが多いです」
原田良太
JOURNAL STANDARD ディレクター1979年生まれ、神奈川県出身。大学生の頃から古着屋で販売やバイイングを経験し、26歳の時、ベイクルーズに入社。販売職やマーチャンダイザーなどを経て、現職に。趣味はサーフィン。「今は、子供と遊ぶことが最優先です…」
ラスカ グラフェン ダウンパーカ
ジャーナルスタンダード
POINT① オリジナルの高機能素材がアップデイト
グラフェン糸を織り込み機能向上
「<ジャーナルスタンダード>のオリジナル素材であるラスカファブリックを新たに改良し、耐久性や軽量性、さらには遠赤外線効果などが向上しました」(小泉)
POINT② 850フィルパワーの高品質ダウンを使用
見た目の薄さに惑わされるべからず
「アウトドアブランドでも使用されることの多い850フィルパワーの高品質グースダウンを使用しています。見た目はスマートですが、防寒性は十分です」(原田)
POINT③ 細部にもこだわりが満載
フード裏にはスピンドルを装備
「タウンユースのダウンではあまり見かけないフード裏のスピンドル。また袖には内リブを備えるなど、機能面でも妥協はしていません」(小泉)
自信をもっておすすめできる
ダウンパーカができましたー今回ご紹介するモデルは、ラスカ グラフェン ダウンパーカというネーミングですが、そもそもラスカ グラフェンというのは、何を意味しているのですか?
小泉:これは生地のことです。まずラスカというのは、<ジャーナルスタンダード>のオリジナル生地であるラスカファブリックのことで、2017年から使用しています。特殊な糸を使用し、コットンのような柔らかな肌触りと軽量かつ耐摩擦性に優れたハイスペック素材です。
ーではグラフェンというのは、なんですか?
小泉:グラフェンは熱伝導度の高い機能性繊維のことです。これまでのラスカファブリックには空気の渦で糸を紡ぎだすボルテックス精紡で作られた糸を経糸と緯糸どちらにも使用していたんですが、今季は経糸にグラフェン、緯糸にこれまでのボルテックス精紡による糸という組み合わせで織り込んだ生地を開発しました。グラフェン糸を使用することで、耐久性、軽量性、防菌防臭効果、さらに遠赤外線効果などを備えています。これにより以前のラスカファブリックより格段に機能が向上しました。
ー画期的なファブリックの中に入っているダウンにもこだわっているんですか?
原田:はい、外見からは伝わりにくいんですが、850フィルパワーの高品質なグースダウンを使用しています。
ーフィルパワーというのはなんですか?
原田:フィルパワーというのは、ダウンの「かさの高さ」を意味する数値です。フィルパワーの数値が大きいほど空気を多く含むため、保温性に優れた良質なダウンということになります。ダウンではお馴染みの単位なので、他社のダウンなどと見比べていただければ、850フィルパワーがいかに高品質なのかがわかると思います。
ーたくさん入っていれば、暖かいというわけでもないんですね。
原田:そうですね。逆に言えば、薄く見えても暖かいことがあるということです。元々このダウンパーカを企画する上で、着膨れしたようなボリュームのあるダウンジャケットは作りたくなかったんです。街で着るのであれば、やはりすっきりとしたシルエットの方が上品ですし、コーディネイトもしやすいじゃないですか。
小泉:もちろんタウンユースだからといって、細部にこだわっていないわけではなく、袖口のリブやフードのスピンドルなど、保温性を高めるためのディテールはしっかりと落とし込んでいます。
原田:あとは、ジップのスライダーを通常よりも大きなサイズを使用したり、ジップの引き手やスピンドルを完全オリジナルで製作したりと、誰にも気づかれないような箇所にもかなりこだわってます(笑)。
ーこのラスカファブリックを使用したダウンジャケットは、これまでも作られていたんですか?
原田:はい、ラスカファブリックを使用したダウンジャケットは、2018年から少しずつアップデイトしながら継続してリリースしています。その年によって販売数は異なりますが、1シーズンで1万枚を売り上げたこともあります。まさに冬を代表する<ジャーナルスタンダード>の代表モデルといっても過言ではないかと。
ー1シーズンで1万枚は凄いですね!生地やダウン、そしてディテールにこだわっていることは十分にわかったのですが、あとはやはり3万円台という価格帯も人気の要因なのでしょうか?
原田:確かに価格帯も大事な要素ですが、僕らはあくまでクオリティを最優先してこのダウンを作りました。ハイスペックなラスカグラフェンファブリックや850フィルパワーのグースダウンなどを使用しながらもこの価格帯、つまり価格以上のクオリティや価値がこのダウンパーカにはあります。それこそが、お客様に人気を得ている要因だと思っています。
Style Sample for
LASKA GRAPHENE DOWN PARKAラスカ グラフェン ダウンパーカ
機能が満載の<ジャーナルスタンダード>オリジナルのラスカ グラフェンファブリックと、850フィルパワーの高品質グースダウンを使用したハイスペックダウンパーカ。
このクオリティにして価格は驚愕のアンダー4万円。カラーはブラック、チャコール、グレー、ブラウン、カーキ、ブルーの全6色。同素材使用のマウンパも
大ヒットの予感ラスカ グラフェン マウンテンパーカ
画期的なハイスペック素材であるラスカグラフェンファブリックを使用したマウンテンパーカも登場。アウトドアブランドのそれとは一線を画すすっきりとしたシルエットが好印象。カラーは全6色。¥22,000(tax in)