
SIERRA DESIGNS × JOURNAL STANDARD relumeシエラの別注マウンテンパーカを、らしく着る。
スタイリスト6人の、リアル・スタイルサンプル。 1965年創業のアメリカの老舗アウトドアブランドSIERRA DESIGNS(シエラデザインズ)。コットン6割、ナイロン4割を混紡した60/40クロスの代名詞的存在であり、マウンテンパーカの元祖とも言われています。とにかく、アウトドアを語るうえでは欠かせないブランドのひとつ。いっぽう、アウトドアスタイルの一時代を築いていきた功績は、ファッションシーンにも、しかるべく影響を与えてきました。そんなSIERRA DESIGNSに、JOURNAL STANDARD relumeが別注を依頼。完成したのは、フィッシングジャケットがベースのオリジナルデザインに、お家芸である60/40クロスを採用した6色のマウンテンパーカ。それを異なる分野で活躍する6人のスタイリストたちに、自分らしく着こなしてもらいました。
ー 山登りやキャンプなどをするアウトドア派は池田さんですが、いっぽうで、スタイリングはわりとドレッシーなテイストが多い印象です。プライベートではどのような服装をすることが多いですか?
アウトドアなアイテムは、山に登るとかキャンプをするとか、あくまでアウトドア用と考えています。普段街で着ることはほとんどないですね。ただ、休みの日に公園に行くときとか、そういう設定があれば着ることもあります。
ー シーンありきでスタイルを選んでいるわけですね。今回のスタイリングは、どのようなシーンで着ることを想定したものですか?
休みの日やロケのある日など、ちょっとカジュアルな日をイメージしました。アウトドアとタウンの、ちょうど中間あたりのイメージ。スエードの革靴を履くことで都会的な味を出していますが、このまま登山靴に履き替えれば、キャンプにもいけます。
ー アイテムについて、気に入ったポイントはありますか?
やはりシルエットでしょうか。ショート丈でワイドな身幅のバランスは、いまっぽいし、スタイリングにも取り入れやすいですよね。あと、スリーブのつき方も独特で、肩が綺麗に落ちるシルエットも気に入りました。
ー SIERRA DESIGNSに対しては、これまでどのようなイメージを持っていましたか?
はじめて知ったのは、たしか中学生の頃。当時は“渋カジブーム”が全盛で、それに合わせて日本にも入ってきていた。もちろん、当時のぼくは渋カジ世代ではないのでオンタイムで着ていたわけではありませんが、雑誌に載っていたりするのをチェックしていて。ようやく服に興味を持ち始めた頃には、すでにアメリカブランドとしての地位が確立されていましたね。
ー 洋服に興味を持ちはじめてから実際に手に取ったなかで、印象に残っているアイテムはありますか?
60/40クロスのアイテムではないですが、フリースのプルオーバーは持っていました。地元の小さなセレクトショップでスキー用に買ったもので、いまでも実家に眠っています。実はちゃんとアメリカ製だったってことにも、いま改めて見て気づいたりします。
ー SIERRA DESIGNSに対して、これまでどのようなイメージを持っていましたか?
真っ先に浮かぶのは、映画『ディア・ハンター』です。ぼくが20代前半の頃、アメリカンな服に興味を持って、ちょっと調べたりしはじめたくらいに観たのが最初。501のデニムを穿いて、SIERRA DESIGNSを合わせて。みたいに極ストレートなスタイリングではあるんですが、映画のなかの俳優たちが着ているのを見ると、やはり格好いいんですよね。いつになっても、そういった王道的なスタイルにはくすぐられます。
ー その頃から、ご自身のワードローブのなかにも取り入れていたのでしょうか?
若い頃から古着屋にはよく行っていたので、SIERRA DESIGNSもすごく身近な存在でした。ほかにもさまざまなアウトドアブランドがあるなかで、ぼくのなかではどちらかというと、レギュラー寄りのイメージ。アメカジのキラーアイテム、といった位置づけです。
ー そうしたなか、今回の別注についてはどのような印象を持ちましたか?
フレッシュですよね。アメカジっていうスタイルに囚われず、もうちょっとニュートラルに向き合えそうな。丈の短さも、いいですね。ぼくらの世代って、「古着は形が悪いから細くして綺麗に着る」みたいなのが昔は流行っていたけど、ぼくはそれがすごく嫌いでした。バランスが悪いから、面白い。この別注も同じような目線で見ています。
ー 今回組んでいただいたアウターonアウターのスタイルも、独特のシルエットバランスが存分に生かされています。
丈の短いアウターって、結構好きなんです。こんな感じでアウターの外に着てレイヤードしてもいいし、もちろん中にも着られるし。個人的には、もうちょっと短くてもいいくらい。実際、昔のフィッシングジャケットで、これの半分くらいの丈のものも持ってますよ(笑) こういうアンバランス感を、大人にも若者にも自由に楽しんでもらえるといいですよね。
ー SIERRA DESIGNSに対して、これまでどのようなイメージを持っていましたか?
最初に意識したのは、スタイリストになる前、セレクトショップで働いていた頃です。ちょうどメンズ誌でも取りあげられることが多くなっていた時期で、各セレクトショップもこぞって別注をリリースしていた。白とか紫とか、わりと変化球的なカラーリングのものも多くて、気になっていました。
ー 公私でアウトドアにも精通する近藤さんだけに、普段から身近な存在でしょうか?
そうですね。60/40クロスのマウンテンパーカと言えば、みたいな感じで、ファッションというより、アウトドアの文脈で眺めることが断然多いです。コットン混だから、焚き火が爆ぜてもナイロン100%より焦げにくい。
昔ながらの素材使いだけど、フィールドでの実用性も抜群です。
ー そうしたなか、今回の別注はよりファッションに寄ったものだと思いますが、どのような印象を受けますか?
フィッシングジャケットがモチーフということで、いまなにかと気分なんじゃないでしょうか。世の中的にも、もちろん個人的にも。シルエットのバランスもいいですが、60/40には珍しい色味にも惹かれます。丈の短いアウターやシャツが近年トレンドですが、どこか流行りきっていないように思っていました。でも、“フィッシング”っていう背景があるだけで、取り入れやすさは格段に違ってくると思う。大人も抵抗なく着られそうですよね。それでいて、若者でも気軽に買える値段設定もいい。
ー スタイリングには、どのように取り入れたいですか?
丈長めのインナーの上から羽織るか、あるいは、フレアパンツを穿いてインナーをタックインして。個人的には、アウトドアに寄せるとキャラにハマりすぎるから、奇をてらわずにベーシックに合わせたいです。合わせによってどんなテイストにも寄せられる、かなり振り幅の大きなアイテムなんじゃないでしょうか。

ー SIERRA DESIGNSに対して、これまでどのようなイメージを持っていましたか?
稲垣:オーセンティックなアウトドアウェア。正直、普段から仕事で使ったりしないし、自分でも着ないので、それほど近い存在ではありません。
庄:やっぱりマウンテンパーカと言えば、っていうイメージですね。ちょっと野暮ったいアウトドアウェア。ぼくらは世代的にオンタイムで触れてきたわけじゃないので、その分、新鮮な気持ちで見ている気がします。
ー 今回の別注については、どのような印象を受けましたか?
庄:見違えました。マウンテンパーカ特有の野暮ったさが、カラフルな製品染めのおかげで抑えられている。女の子が着ても可愛いんじゃないでしょうか。
稲垣:ポケットもかなり大きいので、デザインとして効いていますよね。スリーブのつき方も、手間をかけてパネルを変えていたりするのがわかる。そういったディテールは、やはり男心をくすぐります。
ー 今回の別注は、オリジナルでデザインから起こしたものです。実はフィッシングジャケットが、デザインのベースになっています。
庄:フィッシング系のアイテムは今季いろんなところで見かけるし、フィッシング系のブランドもこぞってリブランディングしていますよね。それだけにすごく気になっていました。個人的にも、じわじわとフィッシング熱が高まっています!
ー どんな風にスタイリングしたいですか?
稲垣:普段からほとんど黒か白のアイテムしか着ないので、あまり考えず、普段の感じにさらりと羽織りました。なるたけコンパクトに合わせたくて、パンツはシンプルなスラックスに。アイテム自体はカジュアルですが、こんな風に合わせれば、ソリッドなスタイリングにも寄せられますね。あと、ぼくは背が高くて瘦せ型で、そのわりに肩幅が広いのですが、そんな特殊体型も、自然なシルエットがカバーしてくれました。
庄:ぼくはシルエット優先で合わせてみました。ボックスシルエットなので、スタプレみたいなシューカットや、ストレートで落ちの綺麗なポリパンなんかに品よく合わせるのが気分。太いパンツももちろん合うと思いますが、たまには細身のパンツに挑戦したいなってときには、トップスのバランスも重要だったりする。そういう意味でも、いまちょうどいい一枚だと思います。
ー SIERRA DESIGNSのようなアウトドアブランドしかり、機能的な服を普段のスタイリングに取り入れることはありますか?
友達同士でフェスやキャンプに行くときなんかには、やっぱり機能的なアイテムが気になります。アウトドアだと夏でも夜は寒いので、ライトアウターが一枚あるだけで安心。街でも、屋内ではクーラーが効きすぎていることがあるので、羽織りをカバンに入れておきたい。そうしたときにも、シワが気にならないアウトドアウェアは重宝します。
ー 日頃から、メンズのアイテムを着ることもありますか? メンズを着るうえで気をつけていることがあれば教えてください。
シャツやパンツなど、メンズの服を着ることはあります。そういうときは、特に女性らしいアイテムと合わせたり、カジュアルになりすぎないよう柄モノや黒ベースのアイテムを合わせたりして、バランスを取るよう心がけています。
ー 今回の別注については、着てみていかがでしたか?
丈が短いぶん、女性が着たときの見え方も不自然になりませんよね。袖は若干長めですが、ベルクロで調整もできるし、あえて袖をまくってインナーをチラ見せしてもよさそう。パッカリングが効いている生地もドレッシーな雰囲気だし、ファスナーやDカンまで製品染めされているところも、女性が取り入れやすいポイントだと思います。先シーズンのトレンドだったCPOシャツの変わりに、今季はこうしたフィッシング系のアイテムで、メンズ要素を取り入れるのがいいかもしれません。
ー スタイリングには、どのように取り入れるのがよいでしょうか
スカートやヒールブーツを使った女性らしいスタイリングに、羽織るだけでいいと思います。もう少し暖かくなったら、Vネックとかノースリーブのアイテムに合わせて、“抜け”をつくるとよさそうです。

- SIERRA DESIGNS × JOURNAL STANDARD relume の別注マウンテンパーカは、
フィッシングジャケットをベースにしたオリジナルデザイン。 近年、じわじわと盛り上がりを見せる“釣りモノ”でありながら、 着地点は一過性のトレンドに止まらない普遍的なバランスに。 生地には、SIERRA DESIGNSのお家芸である「60/40クロス」 ファブリックを採用し、そこに製品染めを施すことで、 軽やかなニュアンス漂う全6色が完成した。短めの着丈は、 あらゆるシルエットのパンツにすんなりハマり、 アウトドア由来の機能的アウターであるから、 フェスやキャンプスタイルにもうってつけ。 - JOURNAL STANDARD relume【Begin掲載】【SIERRA DESIGNS×relume】別注SST-ジャケット¥17,380(税込)
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※別注マウンテンパーカ以外は本人私物です。
Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Masahiro Kosaka