- 突然ですが問題! このチャンピオンのスウェット、一体何がスゴいでしょうか?……な〜んて聞かれて即答できちゃってるとしたら、アナタは相当な猛者。なんたってパッと見はごくごくベーシックなスウェットですからね。 でも実はコレ……ただのスウェットじゃないんです! “こだわる男のモノ&ファッションメディア”Beginが、その真髄を徹底取材しました!
このチャンピオンのスウェット、ただものじゃないらしい
ベースにしているのは、チャンピオンの“リバースウィーブ 10オンス フレンチテリー”。適度な肉感の綿100%裏毛生地を使った、ただでさえ人気のシリーズなんですが、それをより春コーデに利くように、より通ウケを狙えるように、あの手この手で趣向を凝らした特注品なんです。
よくわかんないので、「本人」に教えてもらっちゃいました!
「ニート」デザイナー
西野大士さん「ムロフィス」代表
中室太輔さん陣頭指揮をとったのは、パンツ専業ブランド「ニート」のデザイナーにして、PR会社「にしのや」のディレクターも担う西野大土さん。一体どこをどうアレンジしたのか。ジャーナル スタンダードがゲストデザイナーたちと定番アイテムを再定義するプロジェクトレーベル“スタンダード ジャーナル”のディレクターとして、チャンピオンと西野さんを結びつける契機となった、PR会社「ムロフィス」代表の中室太輔さんと対談してもらい、改めてその凄みを語り尽くしていただきました!
西野さんの私物ヴィンテージを基にしました
Begin西野さんは相当な古着好きで、チャンピオンのヴィンテージスウェットも複数お持ちだとか。
西野さん(以下敬称略)そうですね。ただ物凄く古い年代のスペシャルなヴィンテージというよりは、比較的最近の年代の、少し風変わりなアイテムに惹かれるんです。
中室さん(以下敬称略)今回「Champion by DAISHI NISHINO」で展開してるスウェットも、西野さんの私物のチャンピオンをベースに開発しているんですもんね。
西野はい。5年くらい前に古着屋さんで見つけたヴィンテージなんですけど、まず色がスゴく変わってて面白いんですよね。杢感のある薄〜いイエローボディを、イエローカラーの糸で縫製していて。推察するにこの風変わりなリバースウィーブは、80年代頃に作られていたんじゃないかなと。
中室へ〜、たしかにこんなの見たことないですね。でもこれを再現するのは相当大変そう。イエローはイエローでも、絶妙な中間色というか、同じ色合いに仕上げるのはめちゃくちゃ難しそう(苦笑)。
西野チャンピオンの担当者の方と打ち合わせをした際に、「こんなのチャンピオンの歴史でも作られてるの見たことない」っておっしゃってました。ひょっとしたらブートなんじゃないですかね?って(苦笑)。ただ実は僕、ちょっと前にまったく同じ色のヴィンテージをまた古着屋さんで見つけて購入したんです。身生地と同色のイエローステッチが施されているのも、左胸のCロゴがシルバーの刺繍であしらわれているのも同じ。だからこれはブートじゃなくて、実際に作られていた珍品なんじゃないかな?って思ったんですけど。
Beginなるほど。たしかにブートだとしたらまったく同じディテールの製品が2着出てくることも珍しいですもんね。
シルバーグレー杢の生地を製品染め
Beginでもこうして眺めてみると、今回完成したスウェットは、西野さんの私物ヴィンテージの色合いをかなり忠実に再現できていますよね。
西野そう言ってもらえたら嬉しいです。やっぱり色がキモの製品なので。
中室展開されている3色はどれも明るめの色調なのに、ビビッドすぎないというか、どことなくヴィンテージな雰囲気まで再現されてて、古着好きにもウケそう。
ヴィンテージNew!西野いや〜、これまた嬉しいですねぇ。実は打ち合わせを重ねて、単に白い生地を染色するのではなくて、シルバーグレー杢の生地をオーバーダイしてもらうことにしたんです。そのおかげで杢目もうっすら現れて、結果的にヴィンテージライクな印象に仕上げられました。
中室ステッチの色を身生地と同系色にしているのもヴィンテージと同じですね。イエローステッチのチャンピオンのスウェットなんてそうそうお目にかかれないし、差別化を図るにはもってこい。軽さを出したい春先のコーディネートにも使い勝手よさそうだし。しっかりヴィンテージ感はあるけど着回しやすいなんて、さすが敏腕デザイナーですね。
西野いやいや、そんなにお褒めいただいちゃって恐縮です(笑)。
今の気分!なゆとりあるフィッティング
Beginちなみに色と同じくらい、実はサイズ感にも並々ならぬこだわりが詰まっているそうですが。
西野そうなんですよ! 私物のヴィンテージリバースウィーブを検寸して、そこから微調整しているんですけど、言ってしまえばパターンを起こす段階からゼロベースで作ってもらいました。やっぱり個人的には少しゆったり着たかったので。
中室なるほど。だから身幅とアームホールに結構ゆとりがあるんですね。
中室シャツの上から羽織ってみても、全然パツらない。レイヤードしたい人にはかなりいいサイズ感ですね、これ。
西野あまりにビッグすぎると服装を選んじゃうし、部屋着っぽさが出てしまう心配もあるから、ユルいけどダボらない、絶妙なラインを狙いました。あとスウェットパンツのシルエットも個人的にはめちゃくちゃこだわってるんですよね。スウェットパンツって、けっこうモッコリしちゃうことあるじゃないですか。あれがどうも恥ずかしいから、股下の長さは変えないまま、ワタリ部分を2サイズちょっとアップしてもらってるんです。だからユルくてモッコリしないけど、テーパードが利いて見えて、クリーンな印象も醸せる。
中室たしかに西野さんの言葉を借りると部屋着っぽさはまったくないですね。スニーカーはもちろんだけど、革靴なんかを合わせてもしっくり馴染みそう。
西野もちろんウエストにはドローコードが付いていてウエストも絞れるし、今までのスウェットパンツよりも色々なテイストの着こなしが楽しめると思います。
他にないチャンピオン、できました!
左/西野さん
174cm
Lサイズのスウェットパンツを着用右/中室さん
184cm
XLサイズのクルーネックスウェットを着用Beginお二人ともまるで私物を着てるみたいにお似合いですが、最後に今回の特注チャンピオンをどんな風に着こなすのがオススメか、教えていただけますか?
西野春らしい色合いなので、上下スウェットでラフに着こなしても、野暮ったく見えないのでオススメですね。ちょっと今日の僕は上下明るめの色でかなり攻め気味ですけど(苦笑)、スウェットパンツのシルエットがダボつきすぎてないから、子どもっぽく見えすぎない。コートとかを羽織ってキレイめにまとめるのもオススメですね。
中室僕は個人的にニット感覚で羽織るのがベストかなと。西野さんと少しかぶっちゃうんですけど、やっぱりこの“杢感があるのに明るいカラーリング”というのは中々ないので、シャツインすれば品良く装えそう。ジーンズと合わせてアメカジっぽくしてもいいし、スラックスを合わせて大人っぽく着こなしてもいい。クローゼットに一着あるとかなり重宝すると思いますね。
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西野さんの私物ヴィンテージをもとに、特徴的な色合いは再現しながら、形は微調整を加えて今っぽくアレンジした特注モデル。どちらも10オンスのコットン100%裏毛生地で仕立てられているので、柔らかくて3シーズン活躍してくれるはず! 気になった方は今すぐECにアクセスすべし!