NEW,
NORMAL,
&
Classics. あの人の
ニューノーマルと
クラシック。- Name:
- Ken Kagami
- Occupation:
- Artist
- Type:
- Interview
- Number:
- 02
現代美術作家の加賀美健さんは、いつも同じ服装をしている。
もう何年も着ているスウェットと、もう何年も穿いているデニムパンツ。
それと、味がある、なんて甘っちょろい表現では飽き足りない、キャンバス素材のローテクシューズ。“芯がある”、もしくは少しマイルドに表現して“スタイルがある”。
そんな大人たちが愛してやまないマイ・クラシックと、生活や環境の変化によって思わず手に取った(取ってしまった)自身にとってのニュー・ノーマル。これはファッションにまつわるインタビューではあるが、
プロダクトどうこう、トレンドどうこう、ルールやセオリーの話ではない。
もっと広義な、衣食住の“衣”の話である。Photo_Daiki Endo
Text&Edit_Nobuyuki Shigetake加賀美健 / 現代美術作家
Ken Kagami/ Artist1974生まれ、東京都出身。ドローイング、スカルプチャー、パフォーマンスまで表現形態は幅広い。アパレルブランドとのコラボレーションも多数手掛けるほか、代官山にて自身のショップ兼作品・STRANGE STORE(ストレンジストア)を構える。加賀美健のファッションについて
頭の中が派手。だから服装はシンプルなのが性に合う。
ー 加賀美さんといえばいつも同じ装いをしているイメージがありますが、いろんな変遷があって、今のスタイルになったんですか?
加賀美:多少の移り変わりはありましたが、基本はずっとこれですよ。無地のトップスにジーパン、冬になればその上からN-3Bを羽織って。色は紺か黒。それに坊主頭にキャップ、メッセンジャーバッグ。
ー 以前に都内で自転車で走っている姿を見かけましたが、遠くからでも加賀美さんだとすぐに分かりました。
加賀美:そのときも僕、この服装してました?
ー はい。キャップではなくヘルメットでしたが、それ以外はそのままでした。
加賀美:あはは、そうでしたか。いっつも同じ服装なんですよね。何年もずっとこれだから、自分が写っている写真を見ても「あれ? これ、いつの俺だ?」ってなって、それが結構面白いんですよ(笑)。「え? 10年前の写真なのに今日と同じ服装してんじゃん!」って。
ー 同じ服装といえど無頓着な感じがまったくしないのは、なぜなんでしょう?
加賀美:そうですね。全然、無頓着ではないです。
ー やはりそうなんですね。そんな加賀美さんのスタイルを紐解いていけたらと思うのですが、まず、加賀美さんがお洒落だな、かっこいいな、と思うのって、どんな人ですか?
加賀美::自分の中には「これ」というのがありますが、言語化が難しいですね。でもみんなから「かっこいい! 素敵!」って評価される、流行のようなスタイルは、あまりお洒落だとは思いません。そもそも人ではなくて、モノに対してかっこいい、おしゃれと感じることが多いのかな。僕、道に落ちてるかっこいいゴミを集めるのが好きで……「カッコいいゴミ」って不思議な言葉だけど(笑)、偶然にその色、形に“なってしまった”ものに惹かれますね。
ー ゴミの文脈でこの話にシフトするのもアレですが、今日お持ちいただいた2足のスニーカーも、まさしく偶然的に“こうなってしまった”やつですよね。
加賀美:足元は基本的にはローテクのスニーカーですね。特にVANSの『AUTHENTIC』がすごく好きで、ずっと履いています。これ、新品だと7,000円くらいするでしょ。だからいつもメルカリで「2回しか履いていないです。服のテイストが変わったので出品します」みたいなのを格安で買ってるの(笑)。VANSは、これくらいボロになってからがカッコいいなと個人的には思っているんだけど、こんなの街中で履いてたら、ねえ。本当に汚い人だと思われちゃうから(笑)。気を付けないとダメだよね。
ー 実際に第三者に何か言われることもあるんですか?
加賀美:娘の小学校の行事に行く際に、いつも通りの感覚で履いていこうとしたら奥さんに「いや、それはさすがに……もうちょっと綺麗なの履いたら?」って。だから、これよりもう少し綺麗な『AUTHENTIC』を履いていきましたよ。
ー 異なるボロ具合で何足も持ってるんですね。
加賀美:そうそう。そうなんです。VANSは基本的には捨てないんですよ。ボロボロなものも、全部残してあります。
ー ちなみに今日お持ちいただいたこちらの2足は、10段階でいうとどれぐらいのボロ具合ですか?
加賀美:いずれも“7”ですね。ずっと履いているうちに底に穴が開いちゃうんですよ。でもこれはまだそうなってないから“7”かな。娘の小学校の行事に履いて行ったのは“3”くらいのやつ。個人的には“3”くらいになってようやく自分のモノになった感覚になるというか、すごく履きやすくなるんですよね。靴って、汚い方が落ち着くんですよ。まあ、もうおじさんなんだから、綺麗な靴を履いた方が良いのでは? って意見もごもっともなんですけど。これでも、頻繁に洗ってるんですけどね。洗って天日干ししてるからすごい色落ちしてる。
ー 確かに、泥汚れとかはまったく付いていないですね。
加賀美:でもなんか汚いでしょ? 洗うと黄ばんじゃって、洗えば洗うほど汚くなるの(笑)。不思議だよね(編集注:洗剤の成分が紫外線に反応するため、とのことでした)。
ー ちなみに今日着てらっしゃるスウェットは?
加賀美:いつも着ているやつで、これはなんだっけな。何枚も同じやつを持っているんですけど、どこのやつかは忘れちゃいました。チクチクするのが嫌で買ったらすぐにタグ切っちゃうから(笑)。多分、GILDANみたいな、どこでも買えるようなモノだったと思います。
ー 買ったばかりの頃は濃いネイビーだったんでしょうけど、綺麗に色落ちしていますね。
加賀美:そうでしょ。これ、おなかの部分が線上に色落ちしているんだけど、僕、洗濯するときにハンガーとか使わずに、手すりにかけて伸ばして干すの。そのほうがすぐに乾くから。だから、ここの折れ目がくる部分を中心に色落ちしちゃうんだよね。
ー なるほど。スニーカーも、アッパーの指の付け根の部分が裂けていますよね。
加賀美:これは多分、屈むことが多いからかな。全部、ここが裂けちゃうんですよね。でもそれも個人的にはかっこいいなって。スケーターみたいじゃないですか。スケートは一切しないんですけど(笑)。
ー GILDANのスウェット、VANS『AUTHENTIC』にしろ、これから先もおそらく製造がストップすることはないでしょうから、そこも安心ですよね。
加賀美:そう、いつでも買えるってところが、僕の中では結構大事なんだけど、いつも穿いていて、今日も穿いている無印良品のジーンズの気に入ってた型が製造終了になってしまって。これは無くなる前にストックしなくちゃと思って、9本ほど手元にありますね。
ー 9本。それはすごいですね。「これ!」と決めて、それだけを買い続けるタイプ、ということですか?
加賀美:それがね、違うんです(笑)。買い物もめちゃくちゃするし、捨てないから、服はめちゃくちゃ持ってますよ。着てるのはほんの一部なんだけど(笑)。狭い範囲でずっと回してるんですよ。とにかくすごい持ってんの、服。もうね、馬鹿みたいな量を持ってるんだけど、全然着ないの(笑)。
ー 「たまにはこっちも着てみよっかな」とかは?
加賀美:あるっちゃあるけど、いつも食ってるラーメン屋に飽きてきたから「たまには違うとこ行ってみよっかな」って別のラーメンを食べてみて「ああ、やっぱあっちのラーメンのほうが美味いな」ってことを確かめるだけの作業になってしまうというかね。結局、いつものに戻っちゃう。頑固とかではないんだけど、なんなんだろう。
ー 結局“いつものやつ”が一番落ち着く、みたいなことなんですかね。
加賀美:そうですね。とはいえ、わざと汚い格好をしてるんじゃなくて、これが居心地が良いってだけなんですよ。一般的にはちゃんと綺麗で、今っぽい服を着ていたほうが女性にはモテるし、社会的にちゃんとした人に見られるんでしょうけど。僕だって、ちゃんとした場所に行くときはちゃんとした格好もするし、綺麗な靴だって持ってますよ。だけど普段はもっと自然体な、普通の服装でいいかなって。もう、頭の中が常に派手なので、これで服装まで派手にしちゃったら、とんでもないちんどん屋みたいになっちゃうし(笑)。
ー なるほど。
加賀美:わりと僕ぐらいの年齢になると、みんな社長とかになってたりするじゃない。自分で会社立ち上げてたりとか。収入も年齢相応に結構あったりして、そうなると「ちょっといい服、着ようかな」ってなるのが普通だと思うんです。あとは車とかかな。そういう人を見ると「もっと適当でもいいのにな」って思ってしまうんですよね。お金を持っていても「なんだこいつ? きったねえ格好してんな」みたいなのが面白いなって(笑)。海外の有名なアーティストとかでも、そういう人が結構いたりするんですよ。「あまり考えてなさそうなんだけど、なんかおしゃれだな」みたいな人が。まあそれはこっちが勝手に嗅ぎ取っているだけで、その人は多分、意識して何かをしているわけではないと思うんですけどね。
加賀美健のアートについて
欠点を矯正するから、みんな同じになっていく。
ー そもそものところで、加賀美さんはアーティストとして活動される以前は、スタイリストのアシスタントだったそうですね。
加賀美:はい。馬場圭介さんのアシスタントで、6年ぐらいついていましたかね。
ー 6年もついてらっしゃったら、独立後も磐石だったように思うのですが。
加賀美:普通、アシスタントって2~3年で独立しますもんね。でもまあ、僕は多分あまり向いてなかったかなって今では思います(笑)。スタイリストって、自分がいて、モデルがいて、フォトグラファーがいて、ヘアメイクがいて、とチームで動くでしょ。1人では完結できないのが、僕の中では少しもどかしくて。アートだったら1人でできる可能性もあるし、100%自分のやりたいことを表現できるわけだしね。
ー なるほど。確かに、そうですね。
加賀美:もちろん、馬場さんのアシスタントは楽しかったから6年も続けられたんだけど、そんなことを漠然と考えていて、次第に興味がアートの方に向いていったんですよ。
ー 幼い頃から絵を描いたり何かを作るのが好きだった、とか?
加賀美:好きでしたけど、全然上手ではなかったですね。美術の授業で評価されたこともなかったし、明らかに下手なんだけど、なんかこう、掲示板とかに貼り出されるような優秀な絵とかあるでしょ。それを見て「なんだよこれ。おもしろくねえな」みたいなことを思ってましたよ。多分、傍から見たら負け惜しみなんでしょうけど。「上手なだけじゃん。おもしろくねえよ」みたいな、そういうことをモヤモヤと考えてましたね。
ー 今の加賀美さんはもはや上手、下手とは、別の軸にいらっしゃるような印象があります。
加賀美:上手、下手ばかりになっちゃうとね。それよりもやっぱり、その人にしかできない手法みたいのが、アートでは大切なのかな。そうなれたら勝ちというか。許されないと思われていることでも、最初にやっちゃえば、ね。それが浸透すればオリジナルになれるから。そうなるまでにすごく、とてつもない時間がかかるから、多くの人が途中でやめちゃうんですけどね。
ー 芽が出ないとかで、スタイルを変えてみたり。
加賀美:そうそう。気持ちは分かるけど、もったいないなって。
ー ちなみに加賀美さんは制作の大半で、この2本のペンを使っているとのことで。
加賀美:うん。マッキーと、なんか百均のサインペン。どこでも買えるようなやつですね。書くものによって細い方と太い方とで使い分けていて、色は青と黒。
ー いろいろと使ってみて、最終的にこれが一番ちょうどいい、というところですか?
加賀美:ううん、最初にこれ買って、ずっと同じやつを使ってるの。こだわりなんて何もないですよ(笑)。インクの減りは早いし、使っているうちに先端が潰れてだんだん太くなっていくし、そうなったら新しいやつ、という感じで替えていくから、安いやつがいいなってくらい。
ー 「実家帰れ」など、言葉選びもユーモラスだなと思うのですが、そういうのはどこかから降りてくるんですか?
加賀美:降りてくるというか、向こうから来るんですよ(笑)。こうやって会話をしているなかで、引っかかった言葉とか言い回しを覚えていたりして、普通はそれを描くことはないと思うけど、僕の場合は描いちゃう。「ケンさん、サーフィンやらないんですか?」ってお客さんに聞かれたことがあって、やるはずないんだけど、なんかそれが面白くて(笑)。その会話をした1週間後くらいにステッカーにしてInstagramにアップしたら「あれ、こないだ僕が言ったやつじゃないですか!」とかありましたね。
ー ちょっと複雑な気持ちになりそうですね。
加賀美:僕の汚い“加賀美フォント”で書かれたから怒るに怒れないんだろうね(笑)。これが普通にゴシック体とかだったら多分、本気でバカにしてるっぽくなっちゃって、あんまり面白くないかもしれませんね。
ー “加賀美フォント”は、独特な抜け感がありますよね。
加賀美:あの字もね、すごいバカにされていたんですよ。「なんて汚い字なんだ!」つって。うちの姉ちゃんとか親とかにも「習字でも習わせておけばよかった……」なんて言われてましたよ。
ー いまやそれが商売道具ですもんね。
加賀美:僕の経験上、欠点って直さない方がいいと思うんだよね。スポーツは別としてね。スポーツは欠点を直さないと多分、打てないとか走れないとかあるんだろうけど、僕みたいな仕事は、欠点やコンプレックスが武器になる可能性だってあるわけだし。
ー なるほど。
加賀美:だから欠点やコンプレックスを克服するために何か対策をしようっていうのには、あまり賛成できない。絵が下手だから上手に描けるようになろうとか、そんなことしない方が絶対いいんですよ。学校だと多分直されるでしょ。「そのままでいいんだよ」って感じの教え方もあれば、ねえ。もっと面白くなると思うんですけどね。
ー そもそも何が上手で何が下手か、みたいな話でもありますよね。
加賀美:そうだよね。多分、ファッションとかもそうでしょう。これが正しくて、これは正しくない、みたいなことをずっと続けていくと結局、みんな画一化されていくというかね。その現象自体は面白いと思うけど。日本は特にその傾向があるなと感じます。
ー 流行やトレンドに踊らされてみんな同じものを着ているのは、ちょっと気持ち悪いなと思います。
加賀美:そういうのって、女の人より男の人のほうが多いのかな?
ー どうなんでしょう。女性に関して言えば、トレンドもそうですが、骨格診断やパーソナルカラーに準じて洋服を買うことが多いそうですよ。
加賀美:え、何それ!
ー 詳しくはないのですが、骨格や肌、瞳の色によって似合う洋服の形や色が異なるらしいんですよね。
加賀美:へー。そんなのあるんだね。面白いなあ。みんな、安心したいのかな。
加賀美健の生活について
お金を払って購入する、その行為自体が表現。
ー 定番的に同じものを使い続ける加賀美さんのニューノーマル的なアイテムはなんだろう? と気になっていたのですが、わりと生活に密着したようなアイテムですね。
加賀美:必要に駆られて買って、結果的に手放せなくなったもの、という感じですね。ランニングシューズはHOKA ONE ONEのものです。「うわ、たけえ!」とか思いながら買いましたけど(笑)、やっぱりすごく歩きやすいですね。とにかく毎朝、たくさん歩くんですよ。自宅周辺に決まったルートがあって。そこを歩きながら、面白いゴミがあったら持って帰ったり、写真に撮ったりして。
ー なんでか、日々歩いているイメージは確かにありました。
加賀美:昔から歩くのは好きで、馬場さんのアシスタントを辞めてから2年間ほど、サンフランシスコに語学留学に行っていたんですが、学校にもあまり行かないで、ずっと街中を歩いていました。すんごく面白いんです。日本にはまず落ちていないようないろんなものが落ちてて。どうしてこんなものまで? ってときもありましたから(笑)。とにかくいろんなことが刺激的で「学校なんて行ってる場合じゃねえな」って(笑)。それが今の仕事の軸になっています。
ー こちらはリーディンググラス、老眼鏡ですね。
加賀美:老眼鏡と言われると、年齢を感じますね(笑)。ソニプラ(編集注:2007年に現在の屋号であるPLAZAに変更)で買ったIZIPIZIというブランドのモノで、すごく安かったんですよ。視力はすごく良くて、両目とも1.5~2.0くらいはあるんですけど、遠くは見えても近くのモノはすっかり見えづらくなりましたね。制作の際も、本を読む際もずっと使っています。
ー 本、読まれるんですね。
加賀美:人並みに、ですよ。でも、本から何かを得ようと思って読んではいないです。
ー 映画や音楽も同様に、何かを着想するためのツールではないと。
加賀美:そうですね。本も映画も音楽も大好きですけど、それらをきっかけに何か作ることはほぼないです。僕の作品は、日々歩くなかで見たこと、触れたこと、家族や友人との会話からインスピレーションを得ることが多いので。
ー ところで、さっきちらっとおっしゃってましたが、すごくたくさん買い物をされているとのことで。『ほぼ日』の連載も楽しく見ています。
加賀美:そう、買い物が好きで。だけど別に買い物中毒とかではなくて、ちゃんと欲しいものがあって、売っているところを探して、ピンポイントで買うことが多いです。偶然に見つけて「おっ!」とか言って衝動的に買っちゃうこともありますけど。
ー ここ(ストレンジストア)とかも、「なんだこれ?」ってモノがたくさんあって、どうやって見つけてくるのかなって。
加賀美:簡単ですよ。「巨大 非売品」とか「巨大 販促用」「巨大 着ぐるみ ゴキブリ」「子どもが描いた絵 安い」「河童」とかのキーワードでメルカリ、Amazonで検索するんです。それでバーっと見てると急に面白いやつがドンって出てきたりして「やべー!」とか言いながら即購入ですよ(笑)。届いたらスタジオやお店に飾って、眺めながらニヤニヤするだけ(笑)。ゴミを集めているのもそうですが、手に入れて何をするとかではなく、お金を払って所有すること自体が表現というか、目的なんです。僕みたいな仕事は最終的にそういうものもすべて作品にできちゃうので。
ー そうやって何気なく買ったものに後々価値がつくこととかもありそうです。
加賀美:どれもなるべく手放したくないとは思っていますけどね。
ー でも、このストレンジストアも、売り物なんですよね。
加賀美:そうなんです。これ、作品なんですよね(笑)。どこかのアートコレクターが買ってくれないかな? ってずっと思っているんですけど、なかなか買い手が付かなくて。
ー 売れてしまったら、それはそれでさびしいのかな? と思うのですが。
加賀美:まあでも、作品と明言していますし、コレクションしてもらえたら、この空間はコレクターの手元に残りますから。それがアートの良い点ですよ。