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  3. モデル兼農家Shogoとスタイリスト池田尚輝が指南する、春の月別6スタイル。
  • モデル業、自身も所属するモデル事務所の社長業、農業アパレルブランド「KEIMEN」のディレクター業務まで、洋服にまつわる幅広い仕事をこなすShogoさん。そんな多忙な日々の合間を縫って5年前から力を入れているのが、山梨県道志村の畑での農作業だ。畑仕事を通して日々気温や天気とシビアに向き合うShogoさんに、2月〜4月の天候について伺うと、気温が想像しにくい3月の服装や意外と知らない4月の注意ポイントまで、為になる“天気の話”を聞くことができた。Shogoさんのお話を元にコーディネートを組んでくれたのは、ジャーナル スタンダード レリュームの2022秋冬シーズンルックを手がけてくれたスタイリストの池田尚輝さん。1/12からスタートする予約10%OFFキャンペーン対象の春物アイテムを軸に、2〜 4月で2体ずつ、計6体のコーディネートを組んでもらった。

    Model_Shogo
    Styling_Naoki Ikeda
    Photo_Teppei Hoshida
    Hair & Make-up_AMANO
    Edit & Text_Sho Iwata

    一歩先の天気と向き合う“農の世界”

    モデル、社長、アパレルブランドのディレクター業と多忙な日々の合間を縫って、週に1〜2日山梨県道志村の畑で野菜を育てているShogoさん。畑仕事を始めるきっかけはひょんなことだったという。
    「事務所に所属していた子の実家が八百屋で、その子が数年後に家業を継ぐと言っていたので少しでも将来に生きる経験ができればと思い一緒にやり始めました。事務所で横浜に小さな畑を借りていたのですが、その子が実家に帰ってからは自分で勉強するようになって、その頃には僕がすっかりハマってしまっていて。(笑)横浜の畑が手狭になってきたので、2年前に道志村に広い畑を借りて今に至ります。」

    撮影を行ったのは12月下旬。「2022年は、初冬までは芋焼酎用にと道志村ひゃくしょう会から依頼を受けて畑一面を使ってさつまいもを育てていたんです。収穫後に残った蔓を放っておくとまたさつまいもが生えてきてしまうので、春に向けてしっかり片付けておかないと。蔓を取り除いた後に行うのは“寒起こし”と呼ばれる作業。土を掘り起こして害虫や雑草の種を寒気に当てて死滅させることで、次に栽培する野菜の管理がしやすくなるんです。」

    この日の最後の作業は近くのキャンプ場から提供してもらった落ち葉を撒く作業。春に向けての土壌改良の為に欠かせない作業だそう。「畑仕事を始めてから、以前にも増して先のことを考えるようになりました。天気予報も1週間後、1ヶ月後を見るようになって。植え付けの時期は特に雨がいつ降るかを気にかけています。1週間後に雨が降ると分かれば、前日までには苗を植えに行けるようにスケジュールを調整します。」

    1月2月は小屋を直したり邪魔な樹木を伐採したり、土壌を整えたりするインフラ整備の時期だという。「1月に年間のスケジュールを決めています。野菜ごとの“生育適温”を考えながら、先々の気温と向き合ってスケジュールを組んでいきます。最初の野菜を育て始めるのは3月初旬ごろ。ただ、そうは言っても自然は予測不可能。気温や天気のイレギュラーにも対応できないとやっていけません。」

    そんなShogoさんに、畑仕事や『KEIMEN』の活動など、農の世界でチャレンジを続けるバイタリティがどこから生まれてくるのかを伺った。「農の世界に関わる方々って、面白い考えを持った人が多いんです。『KEIMEN』や僕の活動を通して、これまで畑仕事に関わることがなかった人にも農の世界を知ってもらって、こんなに面白い人がいるんだというのを知ってもらえればいいなと。1月には『KEIMEN』から農具を92年間作り続けている三条の鍛冶屋さんと製作した鍬を発売する予定で、プロダクトとして本当に素晴らしいものが出来上がったので、農業に関わったことのない人にも是非チェックしていただきたいですね。」

    February

    まだまだ冷え込む2月。アウターはダウンやライナー付きのコートなど重めのアイテムが必須。インナーにはスウェットや厚手のカットソーを選んで、素材やカラーリングで春を意識して。

    ■2月の東京の平均気温と平均降雨日数
    最高気温・・・8~13℃
    最低気温・・・0~5℃
    降雨日数・・・5日

    Style1

    stylist's voice

    スウェットは暖かい上に季節感が限定されないので、ロングシーズン活躍してくれるアイテム。キルティングアウターと小物でしっかりと防寒しつつ、インナーにスウェットのセットアップを合わせることでこの季節ならではのお洒落が楽しめます。モックネックのインナーを着込めばより暖か。足元はクレープソールのシューズを選べば、カジュアルながらも大人の装いに。

     
    • DOUBLE FOOT WEAR 別注 Hendrik¥25,300 税込

    Style2

    stylist's voice

    寒さは厳しいけれど日照時間が長くなってくる2月には、明るい色のボーダーを取り入れれば気分が上がります。中にワッフル地のサーマルシャツを着れば、保温性も充分。アウターのライナー付きミリタリーコートはウールコートより冬っぽさを抑えられるので、気分だけでも春、というときにピッタリです。

     
    • YONETOMI 別注 WAVE COTTON バスクシャツ¥17,600 税込
    • DOUBLE FOOT WEAR 別注 Hendrik¥25,300 税込

    March

    3月は後半に差し掛かるにつれ、気温が15度を上回る日も増えて春らしい陽気に。それでも夜は冷えるので、脱ぎ着しやすいライトアウターが重宝します。

    ■3月の東京の平均気温と平均降雨日数
    最高気温・・・11~17℃
    最低気温・・・3~8℃
    降雨日数・・・8日

    Style1

    stylist's voice

    刺繍の効いた上品なベージュのシャツと、同じくベージュのコートにデニムを合わせたシンプルさの際立つスタイル。刺繍は透け感があるのでもっと暖かくなってからが出番かと思いきや、サーマルを挟んだりしてアウターの中に着ることで軽さが出て、洒落て見えます。スプリングコートは風やちょっとした雨にも対応できて便利。秋口にも活躍します。

     
    • YARN FROM USA ヘビーオンス L/S Tee¥6,600 税込
    • DICKIES 別注ワイドスラックス¥14,300 税込

    Style2

    stylist's voice

    日中は暖かくなるものの朝晩は冷え込んだりと、振れ幅の大きい春の気候にショート丈のバブアーは最適。インナーにはニットベスト+ロンTという合わせでレイヤードを楽しみながら温度調節。ブラックのシンプルなアウターも、グリーンと合わせれば新鮮さと季節感を演出できます。

     
    • Levis 別注 501¥15,400 税込
    • DOUBLE FOOT WEAR 別注 Hendrik¥25,300 税込

    April

    実は4月は日差しが強くなる季節。僕も畑作業でこの時期に油断していると夏には真っ黒になってしまいます。気圧が不安定になり、急な雨に降られることも。小雨に対応できるウェアが重宝します。

    ■4月の東京の平均気温と平均降雨日数
    最高気温・・・15~20℃
    最低気温・・・9~14℃
    降雨日数・・・9日

    Style1

    stylist's voice

    白を基調にグリーンを効かせた上品なカラーリングは、ミリタリーなどのタフなディテールを取り入れれば男性でも挑戦しやすい春ならではの色使い。パンツの裾、コートの裾は緩めに絞って表情をつけています。ミリタリー由来のデザインがベースのショートパーカは、多少の雨なら弾いてくれるので、4月の急な天候の変化にも対応できます。

     

    Style2

    stylist's voice

    紫外線対策を意識したコーディネート。ベストは薄い生地なので、レイヤードに最適。帽子のナイロンと相まって機能的で軽やかな気分を強調してくれます。主張のあるパンツなので、上は黒で統一し、インナーや帽子のロゴの白でパンツとの色合わせを意識してあげると、全身がまとまります。

     
    • ARMY TWILL 別注 ファティーグベスト¥17,600 税込
    • YARN FROM USA ヘビーオンス L/S Tee¥6,600 税込

    池田 尚輝

    1977年長野県生まれ。フリーのスタイリストとして2000年から雑誌、広告、ブランドルックなど幅広い分野で活動し、2005年には1年間NYに留学。NYのブランドの変遷や歴史に造詣が深い。冬→春のファッションは、愛用するウールのタンクトップで細かく温度調節を行いながら切り替えている。