『いまの感覚で選びたい、
ヴィンテージライクなリバースウィーブ®』
Champion × JOURNAL STANDARD & JOURNAL STANDARD relume『いまの感覚で選びたい、
ヴィンテージライクなリバースウィーブ®』
Champion × JOURNAL STANDARD &
JOURNAL STANDARD relumeChampionを代表する不朽の名作スウェットであるリバースウィーブ®を、ジャーナル スタンダードとジャーナル スタンダード レリュームが合同で別注したコレクションの第二弾が完成しました。生地にピグメントダイ(顔料染め)加工を施し、経年変化によって袖を通すたびにラフな表情が生まれる、ヴィンテージライクな風合いが特徴となった今作。クルーネックスウェットをはじめとする全4型がリリースされます。名作ゆえに、実現するのが難しいとされているアレンジが叶った自信作。この記事では、クリエイティブな表現が注目される様々なクルーやお店のスタッフに、それぞれが好きなリバースウィーブ®を手に取ってもらい、自身のデイリーウェアとミックスした自由な着こなしで登場してもらいました。
Photo_Shintaro Yoshimatsu
Text_Rei Kawahara
Edit_Ryotaro Miyazaki , Sho IwataDAMNGOOD PRODUCTION(デムグッドプロダクション)
東京・大岡山を拠点とするクリエイティブスタジオ。シルクスクリーンによるアイテムの制作をはじめ、グラフィックや広告デザイン、映像・音楽作品、空間演出など多岐に渡る表現活動を、ダンスのコミュニティを軸に集まった個性豊かなメンバーが日々クリエイションしている。(左からKATSUYAさん、Moritaさん、Tenpachiさん、KOSEさん、Tsubasaさん)
DAMNGOODは、異なる才能を持った個性的なメンバーの集合体だからこそ、謎のベールに包まれている部分も多いと思っています。皆さんを知るためにまず、これまでの道のりについて教えていただけますか?
KOSE:ぼくらはそもそも、ダンサーのコミュニティで繋がったメンバーなんです。
KATSUYA:それぞれが活動していく中で、好きな音楽やフィーリングの近さに意気投合してね。
Tenpachi:うん。7年前くらいかな?
KOSE:それで、ぼくが自分の靴下ブランドを手売り感覚でやっていたんですけど、靴下で表現できることにひと区切りついた気がしたんです。それで、もっと幅広い表現をしたいって思ったときに、いまの制作の基盤となっているシルクスクリーンを始めて。
それがDAMNGOODのスタートラインだったわけですね。
KOSE:どこかのタイミングでTenpachiと服やデザインの話をしたときに、当時ぼくがハマって調べていたグラフィックの世界に共感してくれて。だったら共通して好きな音楽も何らかの形で表現に織り交ぜられるように、一旦自由な形でクルーを作ったんです。
KATSUYAさん、Tenpachiさんのお二人はダンサーとしてその時期から第一線で活躍されていたと思いますが、そんな忙しい中、DAMNGOODの活動にものめり込んでいったということですか?
Tenpachi:そうですね。グラフィックの世界により魅せられていって、ダンスをする時間を上手く削りながらやり始めました。
KATSUYA:遊びの延長が形になっていったところもあり、はじめてポップアップを開催して、まず知人経由で話をもらっていたのがいつしか仕事として発展していったという感じですね。
最初はどんな仕事内容が主だったんでしょうか?
KOSE:ロゴなどのグラフィックを作って、それをシルクスクリーンで表現するのがほとんどでしたね。ただ、やっていくうちにTenpachiは絵を描きたいとか、KATSUYAは音楽の更なる表現がしたかったり。ぼくはビジネスとして成立させるための勉強を色々したりしましたね。
それぞれの興味や得意分野がクルー内の役割分担へ自然に繋がっていったということですね。Moritaさんはどのタイミングでメンバーになったんでしょうか?
KOSE:DAMNGOODの基礎が出来てきた5年前くらいに、ぼくがインスタからいきなりヘッドハンティングしたんですよ。
Morita:何となくダンスの界隈で繋がっていたので知ってはいたんですけど、突然連絡が来たのでびっくりしました(笑)。
Tenpachi:ぼくが主催したイベントに演者として出ていたんですよね。
KOSE:彼は映像を作れるんですけど、いわゆるダンサー視点でメイキングした一般的な動画を作らないんですよ。なぜかコマ送りのアニメーションを映像にミックスしたりする人って世界的に見ても少なくて、その感性が面白いなと思ったんです。
Moritaさんが加入したことで、映像の仕事にも着手できるようになったと。
KATSUYA:そうですね。それからは地続きでそれぞれが力をつけていまに至るという。
KOSE:シルクスクリーンの設備とかも置いて、ここを活動の拠点にしているんですけど、ありがたいことに最近は人手が足りなくなってきて。さらに新しいことを一緒にできる仲間を探していく中で、ポップアップストアに来てくれたことがあって知り合いだったTsubasaも加入しました。
Tsubasa:一週間前ですね(笑)。
最近(笑)!
Tenpachi:彼は元々芸能の世界にいたんですよ。
Tsubasa:はい。とあるダンスボーカルグループにいて、ぼくも系統は違えどダンスをやっていたんですよね。
Tenpachi:彼はInter FMで毎週ラジオ放送をしているんですけど、元々ぼくらが番組を聴いていて。
KOSE:喋りもいいし選曲も俺ら好みだし、彼の声が日常の中にあったので、いまここにいるのが不思議な感じです(笑)。
Tsubasa:初めてここに来たら「ラジオの声だ!」って言われました(笑)。
では、シルクスクリーンをメインに、グラフィックや映像、音楽制作、それにパーソナリティまでもいたりと、それぞれの活躍がDAMNGOODの中身として帰結されていまの形になっているんですね。
Tenpachi:はい。ダンスのコミュニティから発展していって、それぞれ好きなことを表現できる場所としてあるのがいまのDAMNGOODです。
KOSE:それぞれが気合いを入れてやってます。それこそKATSUYAは昨日ダンスの世界大会から帰ってきたばかりで。
KATSUYA:決勝で負けちゃったんですけどね。
無知で申し訳ないですけど、信じられないような記録ですよね!?
Tenpachi:すごいことです。でもダンスの世界ってやや閉塞されていて、別のカルチャーを混ぜつつ外に表現する人って少ないんですね。だからダンスに触れてこなかった人まで文化が届いてないってこともあるかもしれません。
なるほど。いまの状態としてはDAMNGOODの完成形に近づいていて、これからさらに新しい形に挑戦していくタイミングということになるんでしょうか。
KOSE:これまでは各々の得意分野で仕事を継続してきたんですけど、実はチーム全体として何かすることって少なかったんです。なので、いよいよDAMNGOODのメンバー全員のクリエイティブを集約したものが作れる段階になってきたのかもしれないですね。
KOSEさんがDAMNGOODを先導する役割を担っていると思いますが、それぞれメンバーの印象を教えてください。
KATSUYA:なんか恥ずかしいですね(笑)。
KOSE:まずTenpachiはダンスの世界でも唯一無二というか、ブレイクダンスの伝統あるスタイルに新しいものを取り入れた先駆者なんですよね。だから何か制作するときも大きく外れないけど、ちゃんと他の人と違うものが作れる。誰よりも熱心で、アーティスト肌です。
Tenpachi:寝る間も惜しんでインプットしたり、常に燃えてはいますね。
KOSE:Moritaは……アーティスト肌です。
一同:(笑)。
KOSE:どこかTenpachiと似ていて、仕事をしているときはかなりのめり込むタイプですね。あとはぼくらが知らなかった新しい要素を一番持ってきてくれるのが彼かもしれないです。ただ、ニュース然り地球全体のことを全く知らないのが難点です(笑)。
Morita:そうですね、代わりにいつも地球のことを毎度教えてもらっています(笑)。
KOSE:KATSUYAはまずダンサーとしてのプロフェッショナルとして尊敬していて。ただ、そこまでブレイキンにのめり込む人って、意外と音楽が二の次になるケースって多いんですよ。でもKATSUYAは音楽の方がしっかりと軸になっていて。
KATSUYA:踊るときはまず音楽を第一に感じていたいっていう感覚があります。
KOSE:だからプロフェッショナルでありつつ、音楽とかのセンスが一つ上に連なっているような印象ですね。とても大事な感覚だと思っています。
最後に加入して一週間ですけど、Tsubasaさんの印象もぜひ。
KOSE:自己主張がしっかりとあって、抽象的なことも言葉にする力があって。ぼくらと一緒にいたらまたさらにお互いにステップアップ出来る関係性じゃないかな、と思っていますね。
さて、皆さんには今回ジャーナル スタンダードとジャーナル スタンダード レリュームが別注したChampionのリバースウィーブ®を着ていただきました。ダンスをされている方々はスウェットをよく着ているイメージがありますが、皆さんはいままで着たことはありますか?
KOSE:もちろんですよ! ダンス用に作られていないので限界はあると思いますけど、脇の下にサイドリブが付いていることで他のアイテムよりも動きやすさなどの機能性について考えられている感じが伝わります。
歴史を遡ると屋外労働者の防寒着として使われていましたし、アメリカのカレッジコミュニティで火がついた頃には、スポーツウェアとしても認知されていました。
KOSE:あとはやっぱりリバースウィーブ®はシルエットが抜群ですよね。それだけで選ぶ理由になると思うんですよ。
Tenpachi:生地が厚くて、ザラ感とまでは言わないけど癖になる力強さみたいなものを感じます。
KATSUYA:リバースウィーブ®って、流通している現行のスウェットの中で、圧倒的にアメリカンな雰囲気があっていいよね。
今回の別注はピグメントダイ加工をしていることもあって、またタフな触り心地やアメリカンな印象がプラスされています。
Morita:染めてるのに身幅がタイトになり過ぎていないのも好印象でしたね。
現行ではなくヴィンテージ品のパターンをサンプリングしていることもあって、少々身幅はゆったり作られています。
Morita: なるほど! あとフードが重たくて形が崩れないのもポイント高いです。
Tsubasa:リブが長めに設定されているのが好きですね。寒い季節、アウターやインナーと袖が重なっちゃうのが苦手で。シルクスクリーンをしたり、ぼくだったらDJのターンテーブルをいじる時に手元で細かい作業をすることが多いから、工夫が効いてていいなって思います。
DAMNGOODもスウェットを制作されたりしていますよね。
KOSE:そうなんですよ。ぼくらもスウェットを染めたりしているので分かるんですけど、スウェットの色を加工するのってかなり難しいはずなんですよね。例えば、一滴色を加えるだけで色味が出過ぎちゃったり。だから、これはまずピグメントダイのヴィンテージ感がちょうどいいし、それに相まって色味のバランスも絶妙なところに落ち着いている気がします。
Tenpachi:繊細なバランスの上で成り立っている感じが伝わるよね。この黄色いパーカだってもう少し発色が強いと、カジュアルになりすぎてぼくだったら敬遠しちゃうところがあるかもしれない。
KOSE:結構細かいところにグッとくるポイントが散りばめられている感じがします。贔屓目なしにオススメですよ。
下高井戸の理髪店「BARBER SAKOTA」の姉妹店として2年前に経堂にオープン。ギャラリーを2階に併設するなど、オーナーである迫田将輝さんのクリエイションスタイルを継承したカルチャーの発信源として注目され、感度の高い人たちがこぞって足を運ぶ、ローカルの雰囲気を取り込んだバーバーである。(左から順に、盛田さん、髙橋さん、宮下さん)
まずはリバースウィーブ®を着た感想について教えてください。“キング・オブ・スウェット”として知られていますが、これまでに着たことはありましたか?
盛田:もちろんです。ぼくはグレーとブラックが好きで、いまもよく着ています。
髙橋:ぼくもグレーを愛用しています。
盛田:汚れてもかっこいい服っていう認識があって、外で着れなくなってしまうくらい汚れたら、今度は寝巻きにシフトしたりして。何よりクタらないので、本当最強のスウェットですよね。
リバースウィーブ®は屋外労働者に向けて作られていたバックボーンがあります。皆さんは髪を切るときに “ワークウェア” として服装について意識はしますか?
盛田:まず色味についてですけど、あまり黒い服は着ないようにしていますね。
どうしてですか?
宮下:お客さんの髪の毛と同化してしまって、髪が切りづらくなっちゃうんです。
なるほど…! たしかにそうですね。それは考えたことがなかったです。
髙橋:あとは基本的に腕をまくって手を動かす仕事なので、リブが長めでキュッと締まっている方がありがたいんですよね。リバースウィーブ®ならリブが長く設定されているので半分に折ってもサマになるし、落ちづらいところが好きです。
宮下:この季節、職業柄残念なことにニットやセーターは髪の毛が付いて着られないので、スウェットは本当に欠かせないアイテムです。
さて、数あるカラーバリエーションの中からお好きな色を選んでいただきましたが、袖を通してみていかがでしたか?
盛田:宮下さん、ピンク意外と似合ってるよね!
髙橋:白いパンツとも相性良くて、いまのコーディネートいい感じですよね。
宮下:そこまで馴染みがないカラーですけど、そういってもらえると選んで良かったかも!
宮下さん
髙橋さんはなぜパープルをチョイスしたんでしょうか?
髙橋:普段ビビッドな色を着ることが多いんですけど、このヴィンテージ感のある淡い色味が気に入って。
身幅などサイズ感については着てみてどうでしたか?
髙橋:タイトな服は着ないので、やっぱり身幅がある程度あって、シルエットも綺麗なリバースウィーブ®はあらためていいなって思いますね。クルーネックは自分的にかなりしっくりきています。
宮下:これってサイズは何が展開されるんですか?
高橋さん
M、L、XLの3サイズですね。
宮下:わたしはいまLサイズを着ているんですけど、好みのスタイルに応じてサイズをダウンしてもアップしてもそれぞれの印象が演出出来そうですよね。
髙橋さん、宮下さんのお二人から見て盛田さんの着こなしはいかがでしたか?
宮下:そのまま家から着てきた感じが出てますよ(笑)。色も似合っていてしっくりきてます。
髙橋:いつも見てるスウェットのサイズ感よりは若干タイトだと思うんですけど、サイドのリブがあるから詰まっている感じがしないのかも。
盛田さん
アウターやパンツを合わせるときには、どんなことを意識しますか?
盛田:何を意識するというよりも、何と合わせても大きくズレないっていうところがポイントだとぼくは思いましたね。
髙橋:うん。これは古着の風合いがある別注だと思うんですけど、例えば、ちょっとテック感のあるナイロンのシェルに合わせるとか、自由度が高いですよね。
宮下:あまり深いことを考えず、リバースウィーブ®の着心地に感動したり、カラーバリエーションを純粋な心で楽しむのがいいかもしれないですね。
ちなみに、このお店に立っていない休みの日は意識して服装を変えたりするんですか?
一同:あまり変えないですね。
3人ともスケートをやられていることもあって、“普段着ている服でラフにそのまま滑る” みたいな感覚がどこかに染み付いているかもしれないですよね。その流れで、ぜひ皆さんのパーソナリティについても聞かせてください。
盛田:そうですね。スケートをするってことがまず3人の大きな共通点ですね。
そこはお店のコンセプトにも繋がってくるし外せないポイントですよね。ただInstagramを拝見していたら、それ以外のプライベートが少し垣間見えるなと。例えば釣った魚が投稿されていたり(笑)。
盛田:それはぼくですね(笑)。基本バス釣りなんですけど、最近は海にも出るくらい熱中していて、ほぼ毎週のように行ってます。
いつから釣りに目覚めたんですか?
盛田:子どもの頃、バス釣りブームだったこともあって小中学生のときに家族でよく行ってました。で、また7、8年前から自分の中で再燃した感じですね。
髙橋:釣りしたことないんだよなあ…。
3人で釣りに行ったりするのも楽しそうですけどね。盛田さんは釣りをするときは何を着ているんですか?
盛田:どんな魚を狙うのかシチュエーションにもよりますけど、小舟に乗って釣りをする機会が多いので、普段の格好でそのまま挑んじゃいますね。それこそスウェットにゆるいパンツ、あとはスニーカーを履いてみたいな。
そこにもスケーター的感覚が通底している気がしました。髙橋さんは何がお好きなんですか?
髙橋:ぼくはサッカーですね。仕事終わりにフットサルをしに行ったりします。マンチェスター・ユナイテッドっていうイングランドのクラブチームを昔から応援していて、少し前にW杯が終わりましたけど、3人でかなり盛り上がっていました。
優勝予想をしたり、楽しいですよね。宮下さんはいかがですか?
宮下:旅行と銭湯巡りですね。もう少ししたら1ヶ月で世界一周をする予定です。
すごい! お一人でですか?
宮下:母と一緒に行く予定です。
盛田:なんか母親と二人でっていうのがいいですよね。
宮下:終わったら一人でオーストラリアに住みながら、向こうで美容師をする予定です。なので、この店に立っている時間も限られていて寂しい気持ちもあります。ぜひここにいる内に髪を切りに来てください(笑)。
「CUT HOUSE KYODO」は「BARBER SAKOTA」の姉妹店としてオープンしたわけですが、先日21日には2周年を迎えましたよね。ここで過ごしてきた時間はいかがでしたか?
盛田:コロナ禍でオープンしたこともあって、正直ゆるやかに流れた2年間という印象がありますね。
やはり「BARBER SAKOTA」のファンの方がよくいらっしゃるんですか?
盛田:もちろんそうですね。ただ、経堂の駅からかなり近いので、意外にも人通りが結構あるんですよ。なので、「BARBER SAKOTA」を知らなかったお客さんも少しずつ増えて、定着してきた印象がありますね。自分たちらしいカルチャーとの結びつきに惹かれて来てくださる方に加えて、街のおじいちゃん、おばあちゃんが足を運んでくださったりしてくれるんです。
髙橋:地元の方々が来てくださるのは、“まさにバーバーショップ” という感じがして個人的にかなり嬉しいです。
盛田:遠くから人が来られない時期だったのでそれは寂しかったですけど、だからこそ街の人たちとの結びつきを感じることが出来て、それは自分たちにとっても嬉しいことでした。とにかく肩肘張らずにやってこられた感覚があるので、そういう心地よさも感じています。
宮下:お客さんもその感覚に共感してくれて、また来てくださるんだと思っています。世代やジャンルを越えた方々の普段聞けないような話が聞けるので、それもまた楽しかったり。
なるほど。“街の空気を大事にしている” という点は「BARBAR SAKOTA」との共通項のような気がして、同様に伝わってきます。一方で、違いを挙げるとするならどこですか?
盛田:店がガラス張りで道路との距離も近いので、外から見られることが多いですかね(笑)。それが飛び込みのお客さんに来ていただくきっかけにもなっているんでしょうけど。
宮下:あとは下高井戸に比べて、若い方が多いですかね…?
ちょっと意外ですね。経堂は家族で住まれている方も多いイメージだったので。
髙橋:大学や寮が多いのが関係しているかもしれないですね。例えばサッカー部の子一人がこのお店を気に入ってくれると、ぞろっと友達が立て続けに来てくれたり(笑)。そういうのはならではかもしれないです。
あと、「CUT HOUSE KYODO」は2階にギャラリーが併設されていますよね?
盛田:はい。ただそれもご時世的にイベントをやって人を集めるっていうのは中々難しかったので、迫田さんに近しい方々にささやかに使ってもらうことが多かったと思います。
髙橋:下高井戸でもポップアップをやったりしていたあのノリを持ってきて、ここでも積極的にやっていけるようになったらいいですね。
最後に読者にメッセージがあれば、お願いします。
盛田:2年経って色々なことが落ち着いて、イベントやポップアップなど新しい展開を見せていけると思います。ぜひふらっと遊びに来る感覚で髪を切りにいらしてください!
クリエイティブプロダクション「& Supply」が運営する池尻大橋にあるストリートバー。素敵な空間と美味しいお酒を求めて感度の高い層を中心に様々な人たちが集まるホテルのロビーのような空間。“色々な人が介在し、肩肘張らず、思い思いの使い方ができる場所” というメッセージが店名に込められている。(左から順に、Moekoさん、Takuさん、Yusukeさん、Miwaさん)
皆さんそれぞれの個性が伝わるような色選びと着こなしが似合っていました。Takuさんにはパンツのみを着用するスタイルに挑戦してもらいましたが、いかがでしたか?
Taku:まず第一に裏起毛が暖かったですね。スウェットにおいて大事なことな気がします。あと足首のリブがしっかりと締まっていて、スニーカーと合わせればいまっぽい穿きこなしができるってことに気がつきました。
Yusuke:程よい主張の緑だよね。Moekoはなんでそのラベンダーを選んだの?
Moeko:くすんでいる色味のアイテムがもともと好きで気がついたら手に取ってました。淡い水色とかも結構着ることが多くて。
Taku:春夏は黒い服を着ているイメージがあったのに、秋冬は色を取り入れてくるよね(笑)?
Moeko:全然意識してないですよ(笑)。
Yusuke:でも黒い服が好きな人も、色を差し込むの流行っているような気がして。
Moeko:あとはウエストのリブが長いのも良くて。短かったりリブが緩いと少しずつ上がってきてシルエットが崩れてきちゃうじゃないですか。着心地も良くないし。
Miwa:分かる! あれ嫌だよね。
Taku:Miwaの茶色も似合ってたね。
Miwa:金髪にしてから暗めの服を選ぶことがどうしても多くなっていたんですけど、これは髪色との相性が良いのもあるかもしれませんね。
なるほど、カラーバリエーションがあるアイテムはそういう選び方もありますよね。
Taku:Yusukeの黄色もいい感じだよ。Gジャンと合わせるっていうハイレベルな着こなしでね(笑)。
Yusuke:ぼくも普段は茶色を選びそうなんですけど、みんなが黄色も似合ってるって言ってくれたので! Gジャンは今日着ていたもので、合わせるつもりはなかったんですけど、意外としっくりきました。
たしかにこの企画に登場する方の中で、一番上級者な着こなしをしている気がしますね(笑)。そもそも皆さんは普段どういう服を選ぶことが多いですか?
Taku:姉妹店の「Nephew」や「HORN」は制服があるんですけど、「LOBBY」にはないんですよ。制限を設けていないから私服と働いているときの境目はまずないよね。
Miwa:そうですよね。だから割と古着テイストのスウェットとかパーカを好んで着ている気がしますね。
Moeko:うん。それこそわたしも古着のリバースウィーブ®を何着か持っていて着ますよ。
では “ワークウェア” として服装で意識するポイントはありますか?
Yusuke:ちょっとした段差が多い店なので、動きやすさはかなり重要ですね。そういう意味ではリバースウィーブ®は申し分ないです。
Miwa:しゃがんだりする機会も多いですしね。
Moeko:あとは意外と服が油とかで汚れることも多いから、汚れても目立たなかったり、そのままでもかっこいいことも大事かもしれない。
Taku:ただ機能性の話とは少し逸れるんですけど、「それぞれが思う1番オシャレな格好で働いてほしい」ということは全員に伝えていて。お客さんとの距離感の近さも大事にしている一方で、「LOBBYってかっこいいよね」っていう東京の洗練された雰囲気を体験してほしい気持ちもあるんです。だから動きやすいスウェットを着たい場合は、シックなアイテムをパンツに合わせたり。そのバランスは考えてみんな働いてくれているんだと思います。
スタッフの服装も含めて、空間や雰囲気作りを意識されているということですね。皆さんはオープンから約3年半「LOBBY」で働いて、どんな空間だと感じていますか?
Miwa:わたしは働く前はお客さんとしてここに来ていたんですけど、“東京のカルチャーが集まる場所” という感じがして率直にかっこいいなと。
なるほど。そういう意味ではTakuさんの思うコンセプトがしっかりと伝わっていますよね。
Taku:外観を含めて入りやすい場所じゃないので、緊張感は伝わるだろうなとこのお店を作っているときに分かっていたし、意図的に仕掛けた部分ではありました。だからこそ勇気を出して入ってきてもらったその数時間が楽しかったら、そのギャップで高揚感を感じてもらえるんじゃないかと考えていました。
Yusuke:だから接客に関しては海外のパブじゃないけど、肩肘張らない形にしようっていうのは話していたよね。
Miwa:働いてみてもその印象は変わらないですね。
Moeko:わたしは東京出身じゃないんですけど、はじめて「LOBBY」に来たときたしかに少し緊張した覚えがあります。ただ、時間が経つとアットホームな場所であることに気がつくし、色々な感性を吸収できる場所だと思うので、若い人は特にぜひ一度来てみてほしい空間ですね。
Yusuke:ぼくは「LOBBY」の空間設計を担当したこともあって、どうしても作り手目線になっちゃうんですけど、俯瞰で見たら何でも受け入れられる空間だと思ってます。例えば、剥き出しの壁が残っていたり、「この段差に座っちゃうんだ!」みたいなコントロール出来ないような気持ちいい余白からコミュニケーションが生まれたり。捉えようのない自由な場所であり続けたいなと考えています。
Taku:「この音楽何だろう」とか「こんなお酒はじめて見た」じゃないですけど、感度が上がるお店にしたいと最初から思っていたんです。約3年半経って、これまでお客さんがネガティブな会話をしているところをほぼ見かけたことがなくて。感覚が研ぎ澄まされるからこそ前向きな会話が生まれると思うので、そういう意味では成功かなと感じていますね。あとは、“旅をしている感覚” を味わって欲しいです。ここに来ると非日常が体験できるけど、でもそれが日常になるみたいな。
それぞれここまでを振り返って、思い出に残っている瞬間はありますか?
Taku:オープンして間も無くコロナ禍に入ってしまったことで、催し事がなかなか出来なかったんですけど、3年目にようやく周年イベントが出来たんですよね。はじめての機会だったし、いままでのお客さんやお世話になった人がたくさん来てくれたときに、「やってよかったな」って思えましたね。
Miwa:Takuさんすごい楽しそうでしたもんね(笑)。
Taku:あ、やっぱり(笑)?
Moeko:ニコニコしてましたよ(笑)。
あらためて繋がりを実感できたタイミングだったからかなり嬉しかったんでしょうね(笑)。Miwaさんはどうですか?
Miwa:昼は「LOBBY」を運営する「& Supply」でも働くようになって、そういう展開があったことも個人的には大きな出来事でしたね。
Yusuke:たしかにお店の中だけじゃなくて、社内にも色んなことをやっている人が多くて面白いよね。やっぱり出会いがたくさんあるのは特徴かもしれない。
Taku:飲食店というよりは、このコミュニティは文字通り “場” の要素が強いからね。
“ホテルのロビーのような空間にしたい” というコンセプトにも通底することですよね。他のバーとは違って、様々な要素が織り混ざるお店だと思うんですけど、「これはLOBBYならでは」だなと感じることはありますか?
Miwa:カウンターに座られているお客さんは特になんですけど、コミュニケーションを求められる瞬間は多いかもしれないですね。「& Supplyで働いているんですか?」とかわたしたちスタッフのことを知りたがってくださる方も多かったり。
Taku:「LOBBY」で働きたいって思ってくれている方も多くて、ぼくらがやっている取り組み自体に少しの憧れと興味を持ってくれているのかもしれないですよね。トラブルも無くていいお客さんが多いですね。
Miwa:あとは “感覚的に楽しめるカクテル” が多いのも個性かもしれないです。例えばセロリのジントニックとか、どこか独創的でクラシカルなカクテルとはまた違うお酒が楽しめるのもポイントになっているような気がします。
最後に飲食店の4店舗目を出店することなのか、はたまた全然違うことに着手するのか、など「& Supply」の次に考えている展開があればぜひ教えてください。
Taku:まずお店の観点でいうと「LOBBY」の2階をご飯が食べられるスペースにしたいと思っていて。
2階でご飯を食べて、1階でお酒を飲むっていう流れを作るってことですね。
Taku:あとは近くにぼくらも手伝っている新しいワインバーがオープンする予定なので、池尻大橋という地域全体を盛り上げたいなっていう気持ちはありますね。
Yusuke:あとはまた突発的にやりたいことが浮かんでくるだろうね。それが実現出来る基盤はもう組み上がったというか。
Taku:あとはまず、いまある3つの店舗をさらに連携させて盛り上げていきたいと思ってます。たくさんの刺激がある空間になっていると思うので、ぜひ皆さんもいらしてください!
繊維業界で長年勤めた2名のオーナーが2020年4月にオープンした三軒茶屋の古着屋。アパレル業界に携わっていた経験を活かし、古着の定番からモードにふったものまで幅広いアイテムをセレクト。テキスタイルへの知識、トレンドや色使いへの審美眼、そして若いスタッフの感性を柔軟に取り入れ、愛と自由によってセレクトされた抜け感のある古着が店内に並ぶ。(左から順に、yuさん、mikriさん、kacoさん、yukaさん)
まず「ORANGE GERBERA」とはどういう古着屋なのか教えてください。
mikri:繊維業界で勤めていたオーナーのお二方が2020年の4月にオープンしたお店で、わたしたち4人もスタッフとして働いています。
買い付けの方法や、このお店で働くスタイルが少し他の店とは異なると聞きました。
yuka:そうなんです。わたしたちは古着屋の店員としての経験が長いわけではないんですけど、服のセレクトを担当させてもらっていて。
オーナーさんがいらっしゃるのにですか?
yu:もちろんすべての商品がわたしたちだけで選んだものでないし、買い付けの最終決定をするわけではないんですけど、基本任せてもらっていますね。
kaco:一般的に古着屋の店長やオーナーって、ご自身の考えやこだわりがあるので、なかなか買い付けの部分には触れられないこともあると思うんですけど、わたしたちの自由な感性を信じて選ばせてくれていて。
たしかにスタッフの意見に少し耳を傾けることはあっても、すべての買い付けに参加させてくれる古着屋さんはそうそう無いかもしれませんね。
mikri:それが “いまわたしたちが着たい服” というお店のコンセプトにも繋がっていて、日々勉強しながらとても楽しく過ごしています。掛かっている服はラックごとにそれぞれのスタッフが買い付けたアイテムでまとまってるんですよ!
なるほど、たしかにセレクトされた服たちのミックス感が伝わってくる気がします。
yuka:それぞれの好きな服の系統が全然違うので、そういう意味で面白い空間になっていると思います。
皆さんそれぞれどんな系統が好きなんですか?
mikri:シンプルな服が好きで、振り返ってみるとメンズっぽい服が多くなっている気がしますね。
yu:わたしはアメリカ古着が基本的に好きで。70年代っぽい総柄のワンピースとかフレアパンツとか、派手な服が好みです。
yuka:プリーツのスカートとか、エレガンスなアイテムが結構目に入りますね。メンズアイテムも「ORANGE GERBERA」には多いのですが、女性でもバランスよく着られる合わせを意識したものを選ぶようにしています。
kaco:みんなよく好みを言葉にできるなぁ…(笑)。わたしはオーバーサイズのアイテムを選ぶのが多いかもしれないですね。ただ、子どもっぽくなり過ぎてしまうことも多いので、最近は女性らしいものをセレクトするようにしています。
yu:この夏だったらブラックのタイトスカートを選んだりしてたよね!
kaco:そうですね! トップスにはメンズライクなゆるい服を合わせるとか、そのミックス感を勉強しながら模索しています。
それぞれの好みの個性と感覚がお店のラインナップとして演出されているわけですね、面白い!
mikri:メンズウィメンズの比率もそこまで考えずにセレクトしていることもあって、最近は男性のお客さんも徐々に増えてきている印象があります。
あともう一点、ダブルワーク的に各々の活動をしながらお店に立っているという話も小耳に挟みました。
mikri:わたしはいま写真学科で学んでいて、在学中もアパレルのルックを撮らせてもらったりしました。自分がモデルをさせていただく機会も多くて、ここで働くこともそうですけど、色々な角度からずっと洋服に携わっているので、これからもそうしていきたいなって。来年からは本格的にフォトグラファーとして活動していく予定です。
kaco:「ORANGE GERBERA」の投稿写真とかやレイアウトとかもmikriちゃんがやってくれることが多いです!
yu:わたしはIT系の会社で働いていて、ECサイトの売り上げを改善するためのツールに携わったりしています。
これまた全く違うジャンルですね! yukaさんは?
yuka:メディア系の会社のスタイリングを担当する部署で働いています。
kaco:わたしは人と人がつながる空間が好きでイベントの企画をしたりしています。このお店でもクリエイターの方々にオファーしてポップアップを開いてみたり。
さて、そんな古着屋で働く皆さんにヴィンテージ加工を施したリバースウィーブ®を着ていただきました。率直にいかがでしたか?
mikri:古着のリバースウィーブ®を自分で染めている人はいますけど、オフィシャルで製品染めを出来るというのはすごいですよね! 暗くて渋い色が好きなんですけど、意外とチャコールのスウェットって見かけないなと思ってグッと着ました。
yuka:セットアップで着たのに、パジャマ感が出てなくて違和感なかったよね!
yu:パールを合わせても変な感じにならないのもすごくない? ローファーと合わせたって可愛いだろうし、自由度が高いですね!
kaco:yuさんのパープルも似合ってましたね!
yu:古着でパープルのリバースウィーブ®を持っているんですけど、それに近い風合いが出ていてとても気に入りました。あと染めていることもあって、古着のスウェットより生地がキュッと硬めな印象があって。個人的にはそこも好きなポイントでした。
mikri:家に持って帰ったらクローゼットにあるカラフルなパンツと合わせたり、ワンピースとミックスしたり色々しそうだなって思ってました!
yukaさんにはパーカーのタイプを着用していただきましたよね。
yuka:明るい色が好きなので、この水色とピンクでかなり迷いました…。
kaco:黄色いインナーとデニムの合わせが良かったですよね!
yuka:普段ジップのパーカーを着る機会が少ないので気がつかなかったんですけど、下にこういう派手な色を合わせても、いまの空気感なら全然アリだなっていう気づきにもなって楽しかったです!
最後にkacoさん。「それ普段から着てそう!」なんて皆さん話してましたよね。
mikri:わたしと似ていてシックな色が好きだもんね。ブラウンとかそういうイメージもある!
kaco:この別注スウェットはヴィンテージ感を損なわずに美しいシルエットが保たれている誰でも着こなしに取り入れやすいスウェットな気がしますね。
それぞれありがとうございます。最後に読者の方々へぜひメッセージをお願いします!
yu:わたしたちの好みや感覚に合わせて、ラインナップや店全体の雰囲気が変化していくような面白い古着屋です。ぜひいらしてください!
kaco:あと「ORANGE GERBERA」はとてもカラーが鮮やかで “あたたかい場所” だよね!
yuka:お客さんはじめ、関わる人たちとの素敵な出会いが他の古着屋さんよりも多いと思うし。
mikri:パワースポットじゃないですけど、「何か引き寄せる力のあるお店だよね」ってお客さんから言われることも実際に多いんです! 古着以外の何かを探しにくる感覚でふらっと足を運んでくださると嬉しいです。