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  3. 笑うコラボには 「服」着たる!? Beginが注目する新春スペシャル別注5選
  • エディフィスの新春別注が毎年スゴいことになっている!という情報をキャッチしていたBegin編集部は、2023年の新春別注を探るべく、仕掛け人であるバイヤーを直撃取材。 するとエディフィス、2023年は過去最多の強力4ブランドへ5アイテムの別注を掛けたというではありませんか! さらに、例年お正月に発売し、完売を繰り返してきた渾身企画のこと。 “ちょっと変え”とかそんなレベルではなく“こんなの見たことない♡”な傑作モノ揃いなんですよ! というわけで、 お正月から笑顔になれることウケアイな新春別注作のツボを、Beginがとことん解説いたします!!
    エディフィス バイヤー
    大瀧北斗
    1984年生まれ。ショップ勤務を経て2011年にバイヤーへ。ファッションはドレスもカジュアルも大好物という雑食で、双方のバイイングを一手に手掛けている。趣味は水泳と銭湯。
    ライター
    秦 大輔
    1980年生まれ。大学卒業後にライターとなり、モノ雑誌やファッション誌、WEB等で原稿を執筆。Begin編集部に在籍していたことも。年中ブツ欲が全開で、別注の二文字に弱い。

    ヴィンテージの


    風合いを追求した


    品のいい色ツヤ

    一段色の濃い


    オリーブ


    玉虫もアリ!

    ハタなんて上品な色ツヤ! こんなバブアーは見たことないです。

    大瀧どうしても作ってみたかったヴィンテージな玉虫です。イメージソースは、古着屋で見つけた某A社のコートでして。

    ハタあぁー、水の盾な感じのブランドのですね。

    大瀧ええ(笑)。お店の照明に照らされた玉虫色の生地が抜群にカッコよかったので、似た生地を探しました。バブアーは港湾労働者の作業服にルーツをもつ英国ブランドですが、今回の別注では、同じ英国のドレスなコートに近づけてみました。

    ハタ抜群にハマりましたね。定番より色の浅いセージ色も新鮮ですし、この顔ならスーツの上にも余裕で羽織れそう。素材はコットンベースですか?

    大瀧はい。たまたまなんですが、ストレッチも混紡されています。

    ハタイマドキですね。身頃もゆったりしているし、これは楽ちんだ♡ ってあれ? バーレーなのに着丈ちょっと短くないですか?

    大瀧そうなんですよ。30cmくらい短く別注しました。ベーシックなコート丈といえば、やっぱり膝上丈。ロングコート人気が続いていただけに、新鮮に映るというのもありますね。

    ハタなるほど。Aラインに広がるシルエットも綺麗だなぁ。

    大瀧気づいてくれて嬉しいです。裾回りのことをファッション用語で“蹴回し”というのですが、これを広く取ることでAラインシルエットを際立たせました。トップボタンを留めて下のボタンを開けて着ると、よりAラインの広がりが強調されますよ。

    ハタホントだ。タフで土臭いバブアーもいいけれど、エレガントなバブアーも最高ですね!

    通勤にも使える大人バブアーの決定版です!

    通勤にも使える大人バブアーの


    決定版です!

    ―――ハタ
    Aラインシルエットを描くアウターの例に漏れず、トップボタンを留めて下を開けることで、シルエットの広がりが強調される。これまたエレガントなのでぜひお試しあれ。

    ヌメるような生地のツヤが


    品のよさの決め手

    トップボタンを留めて下を開ければ


    Aラインが際立つ

    トップボタンを留めて


    下を開ければ


    Aラインが際立つ

    深く入ったセンターベントは、スナップボタン留め。乗馬コートの血筋を感じさせるディテールで、泥除けのために内蓋が付いている。
    コットン×ポリウレタンのツイルは、張りのある風合い。経糸緯糸の色を違えたシャンブレー組織で、玉虫色のヌメるような輝きを放つ。
    色の深いオリーブ色のバリエーションも、同様のシャンブレー組織。こちらはより落ち着いた色調で、艶感も抑えられている。
    BARBOUR×EDIFICE
    バーレー
    1894年創業の英国が誇るアウター名門とコラボ。玉虫色の生地で品のいいルックスに仕上げた、通勤もイケる一着だ。ベースはロング丈の乗馬コート「バーレー」だが、着丈を30cm短くし軽やかな印象にアレンジ。かつ、優雅なAラインシルエットを描くようパターンに変更を加えている。セージとオリーブの2色があり。各6万2700円。

    ハタそしてこっちは短丈のトランスポートですか。このモデル、スペイと並んでヴィンテージ市場での人気が高いんですよね。なんでも、お洒落な若者たちが血眼で探しているとか。

    大瀧そもそもは90年代に生まれたワーカー向けの短丈アウターで、最近インラインでも復活しました。でも、この素材を使ったトランスポートはウチでないと買えません。

    ハタこれまたツヤツヤして大人な趣♡ 風合いもしなやかですし、高級感にあふれていますね。

    大瀧ここだけの話、高級です(笑)。なにせあの某メゾンも御用達のリモンタナイロンを使っていますから。

    ハタ出ましたリモンタナイロン! 僕ら世代だと有無をいわせず欲しくなるコロシ文句ですよね。やっぱりそうか、という感じ。

    大瀧ドレープの陰影がホントに綺麗で。ちなみにこの陰影を活かすために工場にお願いして、あえてステッチ周りにパッカリングが出るよう縫製してもらいました。

    ハタ別注ってそこまでこだわるんですか! さすがだなぁ。

    大瀧着丈を4cmほど伸ばしているのもポイントです。短丈だと太いパンツとの相性はいいのですが、それ以外だとバランスが取りづらかったりするので。

    ハタ確かにちょっと長い“長めの短丈”ですね。中に着たシャツ裾もちょうどいい具合に覗くし、レイヤードがしやすそう。

    大瀧コーチジャケット感覚でお召しいただければ。ラペル付きのジャケットの上に羽織ったりなんかすると裾が少し覗くのですが、僕はこの“チラり”もお洒落だと思います。

    ハタこれまた洗練された大人なバブアー。エディフィス別注の真骨頂ですね。

    さすがリモンタ!な有無を言わさぬ高級感

    さすがリモンタ!


    な有無を言わさぬ高級感

    ―――ハタ
    生地はトップメゾンも御用達の伊・リモンタ社製ナイロン。しなやかなドレープもさること、しっとりした艶にエレガンスが滲む。
    インラインモデルのポケットは斜めの切りポケットだが、本品ではスペイに見られるフラップポケットを合体。収納力を高めつつ、さりげないアイキャッチに。
    BARBOUR×EDIFICE
    トランスポート
    1990年代に、運送業等に携わるワーカーに向けて作られたトランスポートをベースに別注。素材に伊・リモンタ社のしなやか、かつ艶やかなナイロンを用いることで、高級感あふれるルックスに仕上げた一着だ。着丈を4cm長くアレンジしているのも特徴で、合わせるパンツを選ばず。シャツの裾出しもいい塩梅にキマる。6万4900円。

    ありそうでない!


    今また新鮮な


    スタジャンタイプ

    ユルすぎず


    ピタっとすぎずの


    ベストバランス

    ハタスナップボタン留め、懐かしくもあるけど新鮮ですねー。ちょっとスタジャンっぽい感じで。

    大瀧90年代を感じるでしょう? クルーネックスウェットやジップパーカは持っている人も多いでしょうから、ありそうで、ないところを狙って、多彩なコラボを手掛けるロウワーケースとともにオーダーしました。

    ハタTシャツの上に羽織るだけでレイヤードが成立しちゃうのがいいですね。

    大瀧寒い季節は、ニットonスウェットやスウェットonスウェットなんかもおすすめです。ハイゲージのタートルネックの上なんかに羽織っても大人っぽくこなせますし、一着あるだけで着こなしの幅が広がりますよ。

    ハタシルエットはやや大きめといったところでしょうか。

    大瀧ええ。ループウィラーの“ちょいBig”シリーズをベースにしながら、それよりもやや小さめのサイジングを狙っています。

    ハタ大人が着やすい、ちょうどいい塩梅のビッグですね。生地はループウィラー定番のLWライトを?

    大瀧はい。程よい肉厚感なので夏以外は着られますし、インナーとしてもアウターとしても使いやすいですからね。カラーも着回しやすい定番色を揃えました。お馴染みのタグは控えめなグレーです。

    ハタ着回しを考えると、コスパも抜群にイイですね。それに言わずもがなですが、ココの吊り編みスウェットはモチッとした感じがたまらない。触感だけで、空気を纏いながらゆっくり編みあげられているサマが思い浮かびますもん(笑)。

    大瀧同感です。僕も大好きすぎて、もう何着持っているかわからない(笑)。

    ハタパンツもあんまり見ないシルエットですね。

    大瀧そうなんです。スウェットパンツってなぜか、ダボッとしているかスキニーかという二極で、中間があまりない。だから中間を狙ってオーダーしました。市場には出なかったウールパンツのシルエットが理想的だったので、そのパターンを使って貰いました。

    ハタテーパード具合が綺麗ですね。クッションも付かないし、いい意味でスウェットパンツぽくないというか、ダラしなく見えないのがいい。これ、セットアップでも着たいなー。

    大瀧クルーネックの上下だとパジャマっぽくなってしまう嫌いがありますが、これならバッチリ都会的にこなせますよ。

    上だけでも◎、下だけでも◎、


    上下組みでも◎だから、


    ヘビロテ必至!

    ―――ハタ
    1時間に約1mというごく低速で編まれる国産の“吊り編みスウェット”は、もっちりした独特の風合い。裏パイルも心地よい弾力を備える。
    スナップボタンのオモテ面は、マットな風合い。かつスウェットと同色のため、馴染みがいい。自ずとルックスもミニマルに。
    股の内側のステッチは、特殊なミシンで編地と編地を繋ぎ合わせるようにかがったフラットシーマ仕様。文字どおりフラットに仕上がるため、肌当たりがよい。
    LOOPWHEELER × LOWERCASE
    スウェット スナップカーディガン
    90年代に流行したスナップカーディガン型の裏毛スウェット。素材はループウィラーの例に漏れず、天井から垂らした糸を巻き取りながら円筒状に成型する“旧式吊り編み機”で編まれたもの。数あるスペックからベーシックな肉厚感の「LWライト」を選択し、インにアウトに着やすいベストバランスに仕上げた。3色展開。3万8500円。
    LOOPWHEELER × LOWERCASE
    スウェットパンツ
    スナップカーディガンと同じ、「LWライト」のスウェットを用いたパンツ。ユルすぎず細すぎずの中間をゆくテーパードシルエットが別注の決め手で、楽ちんでありながらだらしなく見えることがない。股の内側のステッチをフラットシーマとするなど、ループウィラーらしい質実剛健なディテールにも注目したい。3色展開。2万4200円。

    デニムも渾身!


    将来が楽しみな


    本藍ロープ染め

    羽織るだけで


    ニュアンスばっちりの


    シルエットに!

    ハタゆったリーしてますねー。イマドキだし、羽織るだけでもうお洒落に見えるバランス。

    大瀧リーの定番ジャケット「101」をベースに、マーカウェアの石川俊介さんにお願いしてシルエットと素材をアレンジしました。

    ハタデニムはやっぱり、リーらしく左綾ですね。それになんだか手触りがモチッとしている! 青の発色にも趣を感じます。

    大瀧トルコ産のオーガニックコットンを、日本の機屋さんで本藍ロープ染めしたデニムを使用しています。通常のデニムだと8回くらい染めるのですが、これは12回染めているので、深い藍色が出ていますね。

    ハタすごいワザものじゃないですか! どうりでオーラがあると思いましたよ。

    大瀧石川さんって素材にとんでもなくこだわる方で。自分でオーガニックコットンの畑まで持っているくらいですからね。

    ハタこだわりの次元が違う(笑)。サステナブルにも注力されているんですね。

    大瀧藍染めもそうです。合成のインディゴ染料で染めるより圧倒的に水を汚さないんですよ。染められる職人さんがどんどん減っているのが気がかりですが。

    ハタ本藍染めだと、どんな色落ちになるんでしょう?

    大瀧屈折部のシワが寄るあたりは、結構色落ちしますね。なのでメリハリのある、ダイナミックな色落ちが楽しめると思いますよ。

    ハタよりヴィンテージっぽくなると。最高じゃないですか! ちなみにステッチは、オレンジとイエローの2色使いですね。こちらはオリジナルと一緒ですか?

    大瀧はい。ディテールに関しては、すべてオリジナルを踏襲しています。縫製もワークウェアの雰囲気を損なわないよう、いつもの調子でとお願いしています。ちょっとヘタウマな感じも味があっていいんですよね(笑)

    ハタさすがのこだわり。例えが合っているのかわかりませんが、オールデンの縫製が欧州のドレス靴みたいに端正だったら逆に面食らっちゃいますもんね(笑)。味って本当に大切。

    すぐお洒落&10年後はもっとカッコよくなる一生モノ!

    すぐお洒落&10年後は


    もっとカッコよくなる一生モノ!

    ―――ハタ
    通常はSANFORIZED(サンフォライズド/防縮)と表記されるところが、MARKAWAREDとなった、シャレの効いたタグ。
    13.5ozのベーシックな肉厚感のデニムは、リーらしく綾目が左に傾いた左綾。原料にトルコ産のオーガニックコットンを使用し、本藍で染めあげたワザものだ。
    イエロー×オレンジの2色ステッチ。縫製工場も運針もオリジン同様だ。どことなく漂うヘタウマ感が味!
    Lee×MARKAWARE×EDIFICE
    服好きからコアな人気を集める「101J」をベースに別注。表情豊かなオーバーサイズシルエットにアレンジしつつ、素材をエシカルでプレミアムな本藍染めのオーガニックコットンデニムに変えた渾身作だ。独特のモチッとした手触りは、上質な原料あってこそ。少量生産のため、欲しいと思った方はぜひ、お早めに。4万6200円。

    ハタいいですねー、このクリーンな顔なのに毒を隠し持っている感じ。インソールがど派手じゃないですか。パッと見はいつものスタンスミスなのに、他人とかぶらないところがいいですね。

    大瀧パイソン柄をプリントしてみました。シュータンやヒールパーツにもクロコの型押しを施しています。

    ハタ色気をひけらかさない奥ゆかしさにエディフィスを感じますね。パイソンやクロコはキャラ的にちょっと……という僕みたいなマッシュルーム頭でもこれは履いてみたいですもん(笑)。

    大瀧ありがとうございます(笑)。配色もそうですが、シューレースを0.5mm細いものに変えたり、紐先に煌びやかなメタルチップを付けるなど、要所要所に品よく見える工夫を凝らしています。

    ハタ芸が細かい。ヒールも通常はトレフォイルロゴですよね?

    大瀧はい。今回は無理を言って、数年前に本革モデルに採用されていた、スタンスミス本人のサインを象ったものに変えてもらいました。

    ハタブランドとの信頼関係がなせるワザですね。

    大瀧なにせ今回で24回目の別注ですから(笑)

    ハタオフホワイトのしっとりとした色味も好きです。これ、アッパー素材は何ですか?

    大瀧リサイクル素材を用いた、「プライムグリーン」という合成皮革ですね。登場した当初は合皮っぽさがあったのですが、正直、今は本革とほとんど見分けがつきません。

    ハタですよね。匂い嗅いでもよくわからない(笑)。エコだからイイでしょ?じゃなく、“カッコよくて、しかもエコ”というのが素晴らしいと思います。

    クリーンな白スニに


    少しの毒気を加えたバランスがいい

    クリーンな白スニに


    少しの毒気を加えた


    バランスがいい

    ―――ハタ

    楽ちんなスウェットスタイルも


    クリーンにまとまる

    実は「リモンタバブアー」のコーディネートで履いていたシューズはコレ!
    クロコ型押しのシュータンには、伝説のテニスプレーヤー、スタン・スミス氏の顔を象ったお馴染みのロゴをプリント。厚みのある立体的な表情も見どころだ。
    ヒールにもクロコ型押しのパーツをあしらい、さりげなく切り替え。また通常のトレフォイルロゴではなく、スタン・スミス氏のサインを象ったシルバーロゴをあしらっている。
    インラインのそれよりもおよそ0.5mm細い、幅7mmの細身のシューレースを採用。スポーツ臭を抑えることで、品のいいルックスに。
    adidas Originals×EDIFICE/IENA
    スタンスミス パイソン
    テニスシューズの永世定番を、パイソン柄のインソールやクロコ型押しのあしらいでエキゾにアレンジ。さらりと色っぽさを添えつつ、控えめなオフホワイト×シルバーの配色や細身のシューレースを用いるなどして、クリーンなルックスに仕上げた一足だ。素材はリサイクル素材を用いた合成皮革で、エコ面も抜かりナシ。1万5400円。
    ※当記事掲載の別注商品の発売に関しまして※
    オンラインストア:1月1日(日)10:00から
    店舗:1月2日(月)各店舗のオープン時間に準ずる

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