1. HOME
  2. 特集
  3. LAVENHAM for L'ECHOPPE STAFF STYLING

    LAVENHAM for L'ECHOPPE
    STAFF STYLING

    LAVENHAM for L'ECHOPPE

    BAL COLLAR COAT

    YUICHIRO TAGUCHI

    HIDEO NAKAMURA

    KAORU TAGUCHI

    HIROTAKA WATANABE

    LAVENHAM for L'ECHOPPE

    BIG QUILT GILLET

    HARUKI ISHIGURO

    KEIGO MATSUZAKI

    悪天候から身を守るために生まれてきたとされるバルカラーコート。定番生地である薄手のギャバジンは、日本の気候に適していて、春、秋、初冬の街着の定番アウターとして不動の地位を築いた。今は替わるものが沢山あるので、本来の目的のようなシリアスなシーンで使う人はほとんどいない。

    僕が考えるバルカラーコートの最終系ともいえるぐらい自信のあるLEのバルカラーコートは、フレンチスタイルのボリューミーなフォルムが特徴で、中に沢山の服を着込めるという機能も併せ持っている。

    だから僕はファッション的な意味合いもあるけれど、機能面も考えて少し大きめをオススメしたりする。中にアランセーターを着てしまえば真冬も乗り越えられるてしまうのだ。とはいえ冬感のない生地なので、必ず「冬に着れますか?」との質問を受ける。春、秋、冬に使えるコートとして説明しているけれど、生地的にはそうではないのは明白である。

    22年秋冬のLAVENHAMの企画を考えていた時に、キルティング生地を入念にチェックしていて、ふと気づいたのが「この生地LEのバルカラーコートの冬用として最適なのではないか」と。軽いからボリュームのあるコートに向いてる。薄いからかさばらない。丈夫で汚れにくいから毎日着るアウター向き。適度な保温力で寒暖差の激しい都市部での使用に最適。

    正直、ハイテク素材を使えば一瞬で解決してしまうような内容ではあるけれど、やはりこのコートにはローテク素材が合う。ローテク生地だからこそ面白い。そして味がある。ローテク冬生地の代表格であるキルティング生地を使わない手はない。そう思いLAVENHAMに無理言ってLEのバルカラーコートの冬バージョンの製作を依頼した。

    ベースとなるパターンはLEのものを。随所にLAVENHAMらしいディテールを盛り込み、僕が理想とする50/50(LE/LAVENHAM)のバランスで念願の冬バルカラーコートが完成した。馬のブランケットからスタートしたLAVENHAMのキルティング生地で、LEのコートを作れたのは感慨深いものがある。

    LAVENHAM for L'ECHOPPE

    BAL COLLAR COAT