毎回大人気の「川上ファッション通信」
川上さんのコーディネートセンスと、ファッション理論は、
同じファッション業界で働く私たちにも目から鱗の情報が満載!
今回はNOBLEの人気STAFFをモデルに、実際に着用した川上さんスタイリングを公開。
いつもより踏み込んだスタイリングポイントと、あると便利な小物の紹介も。
それでは早速「教えて川上さん!」
毎回大人気の「川上ファッション通信」
川上さんのコーディネートセンスと、ファッション理論は、
同じファッション業界で働く私たちにも目から鱗の情報が満載!
今回はNOBLEの人気STAFFをモデルに、実際に着用した川上さんスタイリングを公開。
いつもより踏み込んだスタイリングポイントと、あると便利な小物の紹介も。
それでは早速「教えて川上さん!」01.オールニットの着こなしの法則
リブのタイトスカートには、ゆるっとしたシルエットのトップスを合わせるのが最適なバランス。今回の様に全てがオールニットの着こなしには、軽さのある小物を合わせてバランスを取って下さい。例えばキャンバス素材の小さなバッグやミュールタイプのサンダルで軽さを加えることで、ニットのコーディネートが重くならず女っぽさも演出できると思います。
インナー、アウター、ボトム全てがニット素材ですが、編地の違うものを持ってくるのがポイントです。この時期だからこそ楽しめるオールニットのコーディネートは、女性らしい雰囲気もありぜひトライして欲しい組み合わせです。
02.甘くなり過ぎない“甘めブラウス”の活用法
甘さのある艶ブラウス。一枚でも着こなせる主役ブラウスですが、これからの季節は広めのネックラインを利用してインナーにタートルネックニットをレイヤードするのもおススメの着こなし方。更にデニムを合わせて甘めとは逆のイメージにコーディネートして、ボーイッシュにアレンジすると着こなしの幅が広がります。
フリルの襟にリボンが付いた甘いデザインのブラウス。リボンを方結びにしたり、袖口からもニットを出して“黒”を多めに見せる事で、甘めが苦手な方でも取り入れやすくなると思います。
03.艶アイテムの上手な取り入れ方
艶やかなブラウスは顔周りが華やかになる最強アイテム。その分見せ方の分量を間違うと“セレモニー感”が出てしまいます。上手に取り入れるにはマットな質感のアイテムを組み合わせてあげるといいでしょう。同系色のウールコートやデニムっぽい素材のボトムなどマット素材を合わせる事で互いの素材の良さが引き立ち上品な華やかさを楽しめるコーディネートになります。
コーディネートに艶物を取り入れる時は、1点だけにすることが日常コーデに取り入れやすくなるポイント。フリンジやスタッズの付いた小物を合わせ、ハンサムな要素を加えると全体が引き締まります。
04.さりげなくトレンドカラーを取り入れて
ニュアンシーカラーのパンツは何にでも合わせやすいお役立ちアイテム。トップスに合わせたこっくりカラーのブラウンのニットは、フワッとしたシルエットで細身のパンツとも好相性。それだけでも優しく女性らしいコーディネートになりますが、今年ならパッと目を引くブルーのシャツをインナーに合わせるのが気分。引き締めポイントになり、かつトレンドカラーを簡単に取り入れやすくなります。
ブルーはこの秋注目のカラーですが、いきなりブルーのシャツは難しいと思う方も多いのでは。ファッション上級者向けのカラーではありますが、ニットのインナーにし襟元や袖口から少しだけ覗かせる方法は、簡単に取り入れやすくいつものスタイリングが格段に今っぽくランクアップします。
05.大切なのは“大人の甘さ”
華やかさ満載のラッフルティアードスカート。同系色のニットを合わせて縦長のシルエットにすることで、柔らかさは保ちつつ大人っぽくラッフルアイテムを着こなすコーディネートに仕上がります。黒レザーの小物で引き締める事は大切ですが、女っぽ過ぎるのはNG。フリンジバッグや、細過ぎない筒形のブーツでトータルバランスを取り“大人の甘さ”を大切にするのがポイント。
今年は短丈ニットがトレンドですが、ラッフルティアードに短丈はNG。着丈の長いニットでティアードの甘さを抑え、重心を下に置くことでスッキリとした大人の甘めコーデが完成します。
06.今顔オールブラックのコーデ術
オールマイティに活躍する黒のブラウスは一枚持っていると便利なアイテム。艶のある上品デザインは、ブラックデニムを合わせてカジュアルダウンして着こなすのが今の気分です。他のアイテムがコンサバティブな組み合わせでも、デニムを加えるだけで今っぽさが加わり新鮮なイメージに。ブルーデニムではなくブラックをチョイスするのがポイントです。
小物に至るまで全てブラックで揃えたコーディネート。デニムで今っぽいカジュアルさを出しつつも、上質なレザーバッグ、ベルトでウエストマークなど“上品ポイント”を作ると、オンオフどちらにも対応できるコーデに仕上がります。
07.重軽のバランスを大切に
サテン素材のキャミソールワンピースには、フワフワの毛足の長いニットを重ねました。素材感の違いがはっきりと分かるアイテムを合わせることで、お互いの素材感を引き立て合うと思います。季節が進み合わせるアイテムが更にざっくりしたニットや、ウールのコートなど重軽のバランスが極端になるほど全体のまとまりが良くなります。
真夏でも着れるワンピースを秋冬に活用するには、華奢なシューズではなく、メンズライクなビブラムソールなど重めのブーツを合わせ、足元に重さを置くことが大切なポイントです。
08.品よくカジュアルを楽しむベージュコーデ
シアーでヌーディーカラーのブラウスに、ジャケット合わせは好相性だと思いますが、あえてファー素材のベストを合わせると、この季節ならではの新鮮な着こなしになると思います。視点を変えいつもとは違うアイテムをチョイスするだけで、コンサバティブなオンスタイルが女子会やデートにも使える華やかコーディネートに。
ファーのアウターでもジャケットではなく、フーディタイプのベストを合わたのがポイント。女らしいシアーなブラウスのコーディネートが程よくカジュアルダウンされて“今っぽさ”が加わります。全体をベージュトーンで統一するとカジュアルな苦手な方でも取り入れやすいのでは。
09.色のレイヤードでベーシックを新鮮に
デザインもカラーもベーシックなパンツには、トップスにきれいな色のニットを合わせました。更に同系色のニットを肩にかけ“色のレイヤードを楽しむ”という着こなしも新鮮ではないでしょうか。全てのアイテムがベーシックでも、華やかなカラーをどこかに差し込むとそれだけで新しさを感じさせるコーディネートになります。ニットonニットなど視点を変えてコーディネートを楽しんで欲しいです。
グレーの服を選ぶとブラックの小物を合わせがちですが、ブラウンの小物を合わせることで女性らしい雰囲気が加わります。特に優しいベリー系のニットを合わせたたこのコーディネートには、ブラウン小物がベストマッチだと思います。
10.ひねりは効かせず女らしさを全面に
胸元の高め位置にシャーリングがほどこされたワンピース。スタイルアップ効果もあるポイントなので、カーディガンなど前開きのアウターでしっかりとポイントアピールを。勿論ジャケットでもバランスはいいと思いますが、こんな風にガウン調の柔らか素材やカラーを合わせ、リラクシーで思い切り女性らしい着こなしを楽しむのもいいですよね。
ポイントは黒小物。思いっきり女らしさを楽しむコーデも、黒小物で全体を引き締めるのが大切。甘い雰囲気のコーディネートの時こそ、辛口ポイントを加えて大人っぽさをキープすることが大切です。
11.レイヤードを楽しむバランスコーデ
秋に着るベアトップワンピースは、スカートやキャミソール的なインナーの役割が多くなってします。これからの季節どう着こなしたらいいかなと考えてコーディネートしました。同じような薄手のブラウスやデニムをインナーに合わせる事で寒々しく見えず、かつレイヤードを楽しむコーディネートに。ジャケットを羽織り全体をカジュアル過ぎず、また軽過ぎないコーディネートにしました。
ハイネックブラウス、ベアワンピ、デニムなどカジュアルアイテムのレイヤードは、ジャケットや黒小物で全体を格上げするのがポイントです。またデニムとのレイヤードもどれだけデニムを見せるかのバランスも大切。大人っぽく仕上げるにはチラッと見せが重要。
冬は服の素材が重くなっていくもの。
揺れ感のあるフリンジ、金具で艶があるバッグ、小さなポシェットなど“軽さ”や“艶感”など遊びのあるデザインバッグがあると、全体がバランスよくまとまります。タイツを履きマットな足元になる季節は、対照的な艶のあるエナメル素材のシューズ好相性。逆にウールの重めのパンツに少し素肌感を見せるとバランスが取りやすくなります。ポインテッドはこの冬復活の兆しなので一足先に取り入れたいですね。
正方形のストールは長方形より巻き方のバリエーションが多くおすすめ。ベルトは今年かなりスタイリングの要にもなってきてるのでバリエーションで揃えると便利です。バロックパールやコインネックレスは重ね付けしてコーディネートのポイントに。
川上さやか(スタイリスト) 女性ファッション誌を中心に、WEBメディア、カタログなどで活躍する人気スタイリスト。初の著書「おしゃれになりたかったら、トレンドは買わない」(講談社刊)が発売中。