ビューティライター AYANA さんとエミリーウィークについて考える全三回のコラム連載。女性の身体の変化に寄り添い、日常を心地よいリズムで過ごすヒントを一緒に探していきましょう。
#3 自分の機嫌を取ることの、難しさと面白さ
「自分の機嫌を自分で取る」って
どうやるの?「自分の機嫌を自分で取る」という言葉がある。それができたらもちろんいいけれど、実際は結構難しいなぁと、私なんかは思ってしまう。つらいときには自分を慰める余裕なんてないし、イライラ、ジメジメしているときに暴走してしまう物欲や食欲、暴れ回る感情をどうコントロールするのが正解なのか、よしんば正解があったとして、渦中でそのジャッジを冷静に下せるのだろうか、なんて悶々としてしまうのだ。
けれどこのコラムをきっかけに、思い切って、自分の機嫌を自分で取れる人を目指してみるのもいいかなと舵を切ってみた。少し考えてみたい。
自分の機嫌を自分で取るには、知性と分別、そして計画性が必要という気がする。24時間365日、自分をひたすらに甘やかすのもなんだか違和感があるし、となると飴と鞭じゃないけれど、自分を叱咤激励するときと、自分を癒しいたわるときのバランスを、自分で決めていかなければならない。
そのために不可欠なのが、自分のリズムを知ることなのだろう。こういうときに機嫌が悪くなるとか、こういうことを言われると嬉しい、やる気がでる、そんな気持ちのバイオリズムや、季節、気圧、ホルモンバランス、ライフスタイル、食事などに影響される身体の変化に敏感になっておくこと。
たとえばPMSによるこの世の終わりのような落ち込みがやってくるとき、その原因がPMSであると自覚しているのとしていないのでは、落ち込みの色彩に雲泥の差が生まれる。今の自分の立ち位置、そしてできれば、少しだけ未来の自分の予想図を把握しておくことはとても大事だ。対策を打てる(機嫌を取れる)可能性が高くなる。
つまり機嫌を取るためには、何かが起こってから考えるのでは遅く、自分自身のデータベースからあらかじめ確立されており、何かアラートが出たとき、そこをサポートするメニューをデータベースからすっと出すことができると良いわけだ。「調子がいいとき、それを継続させるもの」や「不調の兆しが見えたとき、それを回避するもの」が、レストランのメニューみたいに一覧になっていると、ずいぶん生きるのが楽になる気がする。
元気がないときの特効薬を知っておく
私には、悲しいことや辛いことがあったときに「話を聞くよ」と駆けつけてくれる友人がいる。彼女はそういうとき、必ずと言っていいほどケーキを買ってくる。その理由は「甘いものを食べると元気になるでしょ?」ということだった。心遣いがありがたくて、私はもちろんいつもケーキを美味しくいただくのだけれど、正直なことを言わせてもらうと、ケーキによって心が元気になった経験は、ない……かもしれない。ただ、ケーキを持って友人が来てくれるということには非常に元気をもらいますが。
「何に幸せを感じるか」は人によって違うのだなぁとしみじみしてしまう。だからこそ自分の場合はどうなのか、把握しておくことが大切になる。
私の場合、元気になるためには「安心感」が必要なのだと最近わかってきた。たとえば自分がこれまで好きになったものを振り返って改めて鑑賞したり(音楽、漫画、映画、絵画など)、心地のよい香りや肌触りに包まれたり、冷えた部分を温めたり、緊張状態をゆるめると、なんとなく「自分でいいんだ、大丈夫なんだ」と思えるところがある。
最近とても助かっているのが、シルクのキャミソールや腹巻き。私は特に胃腸が冷えやすく、お腹部分は必ず何かで包んでおかないと大変なことになる。EMILY WEEKのシルクフィット腹巻みたいな、薄手でフィット感や留まりもよく(外にひびかない)、洗うのも楽ちんなアイテムはいくつあってもいい。しかもシルクは肌触りが本当にやさしい。こんなにやわらかくお腹まわりを包み込んでくれると、とにかく安心で、なんだか孤独や困難も感じにくくなる気がする。
他には、自律神経の状態を記録するアプリや、日記のアプリなども活用し、自分が今どんな状態なのかを客観視できるヒントを残す。精神をゆるめて深い睡眠をサポートするCBD(特にガムやグミなどスナックになっているものは大好き)も利用する。それから、私は「褒めフォルダ」なるものをスマホに持っている。これは私がDMやメッセージで言われて嬉しかった言葉をスクショして保存してあるもの。辛いときはこれを見ると、少し安心する。
自分の限界を決めないために
さらにもう一歩、自分の機嫌を取るためにしたいこと。それは「私なんて」と思わないことだ。
たとえばハイブランドのバッグや、憧れの土地に住むこと、やってみたいけど手を出せなかった趣味……なんでもいいのだけれど、自分には分不相応だと決めつけているものってないだろうか。それを自分に許すこと。それによって、自分のステージが上がっていくということがある。
私にとって、そのひとつはずっと「いい下着」だった。若い頃は、素敵な下着の正解がわからず右往左往したのち、いつものカジュアルな下着に落ち着く、ということを繰り返していた。というのが、下着の満足度って、値段に比例するとも言い切れないからだ。ちょっと無理してお金を出しても、体の形に合わなかったり、緊張感を強いる締め付けがあったり、あるいはアートのように繊細なレースが施されていて、少し洗うと台無しになってしまったりということがあり、それならいつものでいいやとふてくされていた。
最近は、体にフィットする素材やデザイン、ブランドがだいぶ絞れてきていて、おかげさまで「いい下着」を選ぶことができるようになっている。BALANCEシリーズもそのひとつ。リヨセルとシルクのミックスで、軽さととろみ感、締め付けのない開放感、生理前の体の変化を受け止めてくれる温かさと安心感、美しいデザインがすべて備わっている。ストレスがなさすぎて、自分の体型をいつわる必要がないし、上に着る服の制限もない。
リラックスするのに、だらけないところもいい。デザインが素敵だから、憧れのブランドのドレスを纏っているような緊張感がある。だから、いつもより少し背筋が伸びる感じがする。中身は同じ人間なのに、不思議なものだ。
「素敵な靴は、持ち主を素敵な場所に連れて行ってくれる」みたいな諺があるけれど、それは靴だけに限った話ではないと思う。素敵なものは自分を鼓舞してくれる。これもきっと、自分の機嫌を取る方法のひとつだ。
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