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  3. ニューノーマルと、クラシック。#9.EDIFICEのサンジェルマンスーツ
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    Classics.ニューノーマルと、
    クラシック。

    フランスはパリ、サンジェルマン・デ・プレを中心地とする“文化の左岸”によく似合うのは、男臭くもエレガントな、ストライプのスーツ。

    フランスはパリ、サンジェルマン・デ・プレを中心地とする“文化の左岸”によく似合うのは、男臭くもエレガントな、ストライプのスーツ。

    Brand:
    EDIFICE
    Name:
    Saint-Germain Suit
    Category:
    Classic
    Number:
    009
     

    パリでは、セーヌ川を境界線に、北部を右岸、南部を左岸と呼び、凱旋門やルーブル美術館なんかの、いわゆる華やかな観光名所は右岸に位置している。対する左岸はというと、どちらかというともうちょっと親しみやすさのある、パリに住む人たちからすると地元的なエリア。

    とはいえ下町的な感じではなく、“商業の右岸”に対して文化的な匂いや古き良き建築物などが多く残っていて、昔から知識人や文化人が多く集まることでも知られている。

    そんな左岸の中心地であるサンジェルマン・デ・プレのクラシックかつ、エレガントな空気をインスピレーションソースとしたこちらのスーツは、ジャケットはゆったりとしたボクシーシルエット、トラウザーズは適度なセミワイドのストレートシルエットを採用。

    下地となったのは、まだ英国のテイラーが幅を利かせていた、1960〜70年代当時のフランスのスーツスタイル。あくまでドレススタイルの範疇でありながらもフォーマル一辺倒にはせず、ファッションとしてのスーツスタイルを体現できるよう、的確なバランス感覚で調理されている。

    クラシックを丁寧に紐解き、現代的なエッセンスを取り入れた1着は、本水牛の6つ穴ボタンの糸がけを“E”のイニシャルにするなど、洒落っ気も忘れていない。ノームコアだ、エフォートレスだ、と叫ばれる昨今だからこそ、艶っぽく、知的なスーツスタイルで紳士に徹してみたいものだ。

     

    Photo_Chihiro Kiyota
    Text_Nobuyuki Shigetake