417 EDIFICEのフレンチ要素をベースに今のエッセンスを融合させたNEW LABEL【fosterr】。
前回の秋冬に引き続き、二度目となるコレクションが間もなくリリースされる。
今回、2022SSのLOOKの公開に合わせて、
デザイナーである管野寿哉氏に改めて【fosterr】について聞いてみることに。
そこには彼のファッションに目覚めるきっかけやエピソードが隠されていた。417 EDIFICEのフレンチ要素をベースに今のエッセンスを融合させたNEW LABEL【fosterr】。前回の秋冬に引き続き、二度目となるコレクションが間もなくリリースされる。今回、2022SSのLOOKの公開に合わせて、デザイナーである管野寿哉氏に改めて【fosterr】について聞いてみることに。そこには彼のファッションに目覚めるきっかけやエピソードが隠されていた。
-Interview-
管野寿哉/ KAZUYA SUGANO90年代から2000年代のストリートカルチャーをバックボーンにした自身のブランド、YSTRDY'S TMRRWを2017年秋冬コレクションよりスタート。普遍的なアメカジアイテムを、繊細な素材使いやディテールのデフォルメによりアップデートしたデビューコレクションは注目を集めた。2021AWシーズンからは417 EDIFICE にて「fosterr」の監修を務める。
―では管野さん、宜しくお願いします。
管野:はい、宜しくお願いします。
―早速なんですけれども【fosterr】は今回で2シーズン目という事で、改めてブランドの基盤なっているものや、管野さんに影響を与えたエピソードなんかをお伺いできればと思っているのですが。
管野:そうですね。元々古着がずっと好きで、ファッションに目覚めたのも古着がきっかけと言うこともあるので、それが今のファッションスタイルを形成する基盤にはなっているかなと思います。だから作る洋服も古着をサンプリングしているものも多いですね。でも古着って形が悪いものだったりも多いので、そこは着やすい形に変えたりはしています。ただ古着をサンプリングしているだけのブランドにはなりたくないというか。そこをどう表現するかってなるとスタイリングだと思うので、スタイリングは自分でやらせてもらっているし、今回ももちろんそうですし。
―そうだったんですね。僕管野さんに聞きたかったことがあるんですけど、YSTRDY'S TMRRW(管野氏がデザイナーを務めていたブランド)の時は“旅”からインスピレーションを受けていて、実際に管野さん感じたが現地の流れとか雰囲気を物作りに落とし込んでいたように思うのですが、fosterrに関しては何かアイディアの元になっている事ってあるんですか。
管野:コロナ禍になってからは“旅”のキーワードはなくなっていて。アメリカにも行けてないし、そもそも海外に行くこともできないし、そこは寂しい限りなんですけど。そこに関しては、ある程度色んな経験もしてきて、色んなものも買ってきて、今40歳になって好きなものもあまりぶれていなくて。そこからの仕事の依頼だったので自分の中でもある程度基盤はあるし、デザインに関わっているとはいえ、ベイクルーズさんのブランドっていうのがあったので417でどうマーケティングしていかっていうのを重要視しているのが事実ですね。
―ということは、少し417に合わせて作っているっていうイメージですよね。
管野:まあそうですね。結局、管野寿哉です!って自分を全開で見せるというよりも、お店の人たちが自身を持ってオススメできたり、かっこいいと思ってくれるもの、=お客様も良いと思えるものなのかなと思っているのでそこは意識しています。あと、417ってEDIFICEから派生したブランドじゃないですか。僕が客観的に見てEDIFICEってフレンチカジュアルで、お店の人たちもセントジェームスのバスクシャツとかを着ている印象があって。マリンって訳じゃないけど、色味は白×ネイビーとかブルー系の要素がブランドのイメージっていうのもあるから、fosterrのテーマカラーはブルー系にしていますね。

―たしかにネイビーのイメージはありますね。あと思ったんですけど、管野さんのスタイリングって日本のブランド以外ほとんどアメリカのものじゃないですか?今回管野さんの私物も持ってきて頂きましたが全部アメリカものですよね、何かきっかけってあるんですか。
管野:中学生の頃、家族でアメリカの親戚の別荘に一週間くらい旅行に行ったんですよね。その時、親はほとんどゴルフ三昧みたいな感じだったんで、自分が言葉も分からない場所できることっていうと、NBAとかNFLとかアメリカのスポーツを見たり、MTVで海外の音楽聞いたりしかなかったんですよ。そうしている内にアメリカの雰囲気がかっこいいなって思うようになってきて、帰る頃には全然あと一ヶ月くらいはいれるなって思ってたんですよね。最後の方とか一人でCDショップ行ったり、バスケットコートで裸でバスケしたりしてました。そう思うとその旅行がもしヨーロッパとかだと、また好みとか全然違ったのかなって思いますね。
―めちゃくちゃかっこいいエピソード。(笑)たった一週間でも子どもだとすごく刺激になりそうですよね。
管野:あとは、アメリカの洋服って横が広くて丈が短いみたいなものが多くて。僕の身長と体重って日本人の平均値と全く一緒なんですけどちょっと肩幅があってがっちりしてるんですよ。それもあってアメリカの洋服がすごくしっくりくるっていうか好きなんですよね。

―こういう話って管野さんの洋服が好きな人からしたらめちゃくちゃ興味があると思いますよ。実際今回もってきて頂いた私物もfosterrのLOOKで使われてましたね。
管野:いくつかある私物の中から色味もテーマカラーのブルー系に絞ったものだけを使ったんですよ。本当は私物を使うのはあんまりやりたくないんですけど、テーマに則った使い方ならありかなと思って。ネイビーに白が入ったものとかは結構好きで、このバンダナとか今回モデルの頭に巻いたりして使ってみました。
―特に思い入れのあるものってあったりするんですか。
管野:正直ここにあるものどこで買ったかって全く覚えてないんですよね。(笑)

―(笑)このチャンピオンもですか?
管野:これなんかは色違いで黒もあるし、緑もあるし、赤もあるし、何なら違うネイビーもあるし。(笑)でもこういう洗って色落ちしている感じとか自然な風合いのものとかは結構好きですね。だからブランドでもスウェットのセットアップは毎シーズンやっていきたいなって思っています。
―今日着ているのも前回のfosterrのセットアップですもんね。
管野:そうですね。色もテーマカラーのネイビーを着てきました。

―このMAGICのキャップとかもめちゃくちゃかっこいいですね。
管野:今は変わっちゃったんですけど、前のロゴのやつかな。この汚れた感じのキャップみたいなものとかも雰囲気が良ければ買いますね。
―このコンバースはどうやって作ったんですか?
管野:これはYOUNG&OLSENがやってたものを付けただけですね。
元々YSTRDY'S TMRRWの時にも白スニーカーでこういうのやっていて、単純に提案力として好きだなって。―本当に興味深いものばかりですね。こういうのとか普段の私服とかインスタに載せたらかなり反響ありそうですけどね。全身アメリカみたいな。
管野:一時期自撮りとかもあげてて、その時はフォロワーとかも結構増えたんですけど今は事務所とかもなくて撮る場所ともなかなかないし自然と上げなくなりましたね。
―今日着ているfosterrとかも管野さんが上げているとまた見え方も違いそうですけどね。
管野:前は何人かで仕事することが多かったので撮ってもらったりもできたんですけど、今は一人で行動することが多くなったのでなかなかタイミングもなくて。
―僕は上げてた時期も知っているので、また管野さんの投稿楽しみにしてますね!
管野:自信ないなあ。
二人:(笑)