- PRE ORDER
- 10
- %OFF Campaign
誰かの人生を
モチベートする。Interview
上條結花
(JOURNAL STANDARD LADY'S デザイナー)
すこやかなるときも、やめるときも、よろこびのときも、かなしみのときも。喜怒哀楽、春夏秋冬、JOURNAL STANDARDの洋服たちは、いつだってわたしたちと共にある。
本企画に登場していただく上條結花さんは、そんなJOURNAL STANDARDのレディースデザイナーのひとりです。ご自身の出自から今季のおすすめアイテムまで、現在開催中の『PRE ORDER 10%OFF Campaign』に寄せて、お話を伺いました。Photo_Shunsuke Imai
Text_Nobuyuki Shigetake“少し”を、積み重ねる
ベイクルーズの人気コンテンツ『ライブスタイリング』の“天の声”としてもお馴染みの上條結花さん。何を見て、どのように感じ、彼女はデザイナーを志したのでしょうか。
「結論から言うと、いろいろなことを経験して、結果として“好き”に立ち返った、という感じです。好奇心は旺盛な方で、幼い頃からファッションやクリエイティブなことは好きでしたし、大学生の頃はNGO活動に執心していました。自分の“好き”には忠実に生きていたのですが、大学を卒業してからは一度、ファッションとは別の業界に身を置いていた時期もあるんですよね」。
続けて「興味があることは何事も一度は経験してみたい」と語る上條さん。試してみて、時にはそこからはみ出してみないことには、正解、不正解を判断することはできません。
「前職が広告業界で、飛び込んでみたはいいものの、だんだんと長く勤めるイメージができなくなってしまって。いろんな自問自答を重ねていく中で、自分自身、何に励まされ、勇気づけられることが多いか、と改めて考えたら、それがお洋服だったんです」。
“好き”を仕事にして生きていくのなら、すぐに行動に移したほうがいい。そう考えた上條さんは退職して服飾系の専門学校に通い、現在に至ります。
「みなさん、もちろんわたしにもそれぞれの日常があって、それぞれが日々戦っているわけじゃないですか。そういう状況の中で、好きなお洋服を身に纏うことでモチベートされた経験って、ファッションが好きな人だったら誰しもがあると思うんですよね。わたしも、誰かの人生をモチベートできる人になりたいと思ったんです」。
では、上條さんにとって、日々を彩る、気分をモチベートしてくれる洋服とは?
「少し他と違っていたり、少しエッジが効いていたり、自分にとっては少しチャレンジングだったりするもの。決して派手でなくていいんです。日常に寄り添っていて、リアリティがある洋服なんだけど、ちょっとしたワクワク感や特別感を導くフックがある、というバランスに鍵があると考えています」。
都会的でエフォートレス。
日進月歩のサマードレスここからは、2022年春夏シーズンのおすすめアイテムであるサマードレスを引き合いに、より具体的に、話を伺っていきます。
「継続してリリースしているサマードレスの、2022年春夏シーズンの新作です。まず第一に、わたしは素材フェチで(笑)。このドレスはスシボイルという、コットンにレーヨンやビスコースを混ぜたインドの生地を使っていて、天然素材の粗野な雰囲気はありますが、繊細さもあって、程よい透け感もある。気楽にバサッと着ることもできるし、スタイリング次第では都会的な印象に見せることもできるんですよね」。
通常、コットンやビスコースを混紡した生地にはとろみが生まれる。しかし、スシボイルには独特なシャリ感があり、そのシャリ感こそがこのサマードレスを、大人の女性らしい一着たらしめるポイントになっています。
「柄については本当にもう、膨大な数の資料を集めて、ああだこうだとチーム内で突き詰めていきました。最終的にオリエンタルな雰囲気のリーフ柄と、シックな雰囲気のペイズリー柄の2パターンでいきましょうということになり、柄が決まると、次はカラーですよね。これも20種類くらいカラーサンプルを作って、カラーが決まったら柄の細かなデザインを調整して……というふうに、たくさんのプロセスを経てようやくかたちになっています」。
リリースのたびに「ありがたいことに、大変ご好評頂いています」というこちらのドレス。柄やカラーだけでなく、仕様にも細かな調整が重ねられていっています。
「首元はボタン開きですが、昨シーズンはタッセルを結んでフロントの開き具合を調整できるようにしていたんです。それはそれで可愛かったのですが、今回は、よりたくさんの人が手に取りやすくなるよう、よりシンプルにしています」。
継続してリリースされているだけに、意見に耳を傾け、より良いものにアップデートすることは必要不可欠。手に取る人たちはどんなライフスタイルを送り、どんなディテールだと重宝するか。日々考え、具現化していく。上條さんはそれを、“楽しい悩み”と表現します。
「いろんな人たちのライフスタイルを想像したときに、まずエフォートレスなものにすることが大事だと考えています。たとえば、袖口がカフスだと片手が塞がっていると捲るのが大変ですが、これはゴムになっているのでサッと捲り上げることができるし、夏中使えて、場合によっては日除けにもなる。捲り上げるとキャンディスリーブっぽくなって遊びが出るのも可愛いんですよね。これは以前にカフスにしたときの反省も踏まえています。そのときそのときで最良のアウトプットができるよう、パタンナーやMD、デザイナーたちとは常に意見交換していますね」。
チーム一丸となり、作り上げていく。そのプロセスで思い浮かぶのは、いつだって社内のパートナーたちの顔だといいます。
「店頭や社内のパートナーたちが、どのような反応を示し、どのように体現してくれるのか。私自身、それを見るのをいつも楽しみにしています。渾然一体となって作り上げた一着のお洋服の魅力をお客様に届けてくれるのは、最終的には店頭のパートナーや『BAYCREW’S STORE』でスナップを掲載してくれているパートナーです。彼女たちがワクワクして、綺麗に、可愛く着こなしてくれるおかげで、ブランドの魅力が120%引き立つ。そのことはこれからも忘れないようにしたいですね」。