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  3. 卒入学に謝恩会に、レセプション ―― ハレの日に着たい 大草直子的 春のイベント服、 完成!

    卒入学に謝恩会に、レセプション ―
    ハレの日に着たい

    スタイリスト
    大草直子的
    春のイベント服、
    完成!

    お祝いごとが増える春に向け、
    スタイリストの大草直子さんとの
    コラボレーションが実現!
    プライベートでは3児の母でもある大草さんが、
    自らの経験、そして今の気分を詰め込んで完成したのが、
    ジャガードのブラウスとスカート。
    大草さんなりのイベント服のルール、
    コラボレーションアイテムに込めたこだわり、
    そしてスタイリングサンプルをお届けします。

    大草直子的
    春のイベント服ルール 3箇条

    • 1真っ先に表したいお祝いの気持ち

      卒業、入学おめでとう――そう、子供の卒業式入学式はもちろん、友人や同僚の結婚式なども。「お祝い」を表す装い、というのがドレスコードです。華やかさエレガントさ、そして上品さが必要。

    • 2主役を引き立てる装い

      学校行事の場合は子供たち、先生。結婚式は言わずもがな、新郎新婦が主役です。ゲストは、あくまで主役を引き立てる存在でないと。派手さ、よりはシックさを優先するほうが素敵です。

    • 3日常にも応用できたら最高

      最高、と書いたのは、基本「着回すこと」だけを優先しては、どちらのシーンも中途半端になってしまうからです。整ったセットアップを、場面によって「くずしていく」ドレスダウンできる1着が理想。

    完成したのは…

    BLOUSE

    ウエスト位置高めから広がるペプラムデザインが目を引く、華やかなブラウス。ウエストラインに入れたギャザーが立体感を生み、女性らしい印象とドラマティックな雰囲気をメイクします。袖つけ線を内側に入れ、袖自体はAラインに広がるベルスリーブに。肩回りが華奢に見え、気になる肩の後ろや二の腕回りをカバーしてくれます。ネックラインは広がり過ぎず、詰まり過ぎていないクルーネックできちんと感をアシスト。

    SKIRT

    きゅっと締まったウエストから、裾に向かってふわっと広がるシルエットが印象的な360度美しいタックフレアースカート。 ウエストに施したタックはあえてイレギュラーに。ほんのりモードな雰囲気が漂い、おなか周りもさりげなくカバーしてくれます。適度な厚みのある、ハリのあるジャガード生地を採用しているので、身体のラインも拾いません。丈も長めに設定し、座ったときに膝が見えてしまう心配を払拭しました。

    COLUMN

    群馬県・桐生市で織られた
    オリジナルのフクレジャガード

    ブラウス、スカートともに使用しているのは、国内で5台しかない特殊な織機を使用して織られた桐生織のフクレジャガード。桐生織は1000年以上の歴史があり、「西の西陣、東の桐生」とも言われるほど。そんな由緒ある桐生織の中でも、今回は、凹凸をつけて柄を出すフクレ織りを採用。花のモチーフに陰影が生まれ、華やかでいてシックな表情を演出してくれます。ほど良い肉感とエレガントになり過ぎないマットな質感も特徴。

    style1

    男性のスーツに匹敵する、
    華と格を備えたセットアップ

    # formal occasions# set-up

  • ぺプラム仕様のトップスとふんわりと広がるスカートのセットアップは、揃えで着ると、まさに「どんな場面でも気後れしない」華やかさが。日本製のジャガード素材だから、シルエットの立体感と、光を集めたり影が沈んだり――の表情が生まれ、本当にきれい。黒は黒でも、独特の素材感で重く映らないので、もちろんきちんとしたオケージョンにも、結婚式にも、そして特別なディナーにも♡

  • style2

    トップスをコンパクトに、
    きれいな△のシルエットに

    # for reception# with compact knit

  • ウエストが締まり、裾に向かってドラマティックに広がるスカートは、少しコンパクトなニットと合わせると、きれいな正三角形のシルエットが完成します。色はグリーン、そしてデコルテの肌を生かすように、カーディガンタイプをスカートにインに。バッグを大き目にアクセントをつけて、仕事服に応用します。

  • style3

    しなやかな真珠色を効かせて、
    さらに女性らしく

    # ceremony style# with wide pants

  • 花弁のように広がるブラウスは、パンツとの相性も抜群。少し落ち感のある、ワイドパンツとなら、「スカート派」の人も着やすいバランスで、柔らかく女性らしい印象。パンツと同じ色のコサージュを顔周りに配して、「パールのようなオフホワイト」をさらに強く印象付けます。

  • COLUMN

    顔まわりに華やぎを――
    コサージュも作りました

    日常とはひとあじ違う華やかさが欲しい、ハレの場。探すと意外と見つからないコサージュも作ってもらいました。繊細なオーガンジーを筒状にしたものを束ねた、春の花のようなロマンティックなデザイン。つける位置は、襟の「高め」&「縁ぎりぎり」がおすすめ。コンサバティブになり過ぎることなく、顔まわりに「空気の動き」が生まれ、視線も高くなります。

  • 大草直子

    スタイリスト/WEBマガジン『mi-mollet』コンセプト・ディレクター。ファッション誌、新聞、カタログを中心にスタイリングをこなすかたわら、イベント出演や執筆業にも精力的に取り組む。2019年4月には新しいメディア『AMARC』を立ち上げた。近著『飽きる勇気(講談社)』ほか、インスタグラムも人気。
    Instagram:@naokookusa@naokookusa_styling@amarc_official

    STYLING & TEXT:NAOKO OKUSA
    PHOTOS:ATSUSHI KIMURA
    HAIR&MAKE-UP:YAYOE SHIMIZU(+nine)
    EDIT & TEXT:AYAKO SUZUKI(HRM)