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  3. 「Basic wardrobe」417 EDIFICEが考えるベーシック


普遍的なアイテムやずっとある定番のべーシックなアイテムを
417 EDIFICEが今の気分でつくりました。
素材やシルエットなど、ちょっとした変化を加えることで
新しい表情を見せるベーシックなアイテムたち。
大袈裟ではないけど、どこか他とは違う。
そんなアイテムをご提案します。



  • ー今回は417 EDIFICEの商品企画を担当している
    末吉さんにお話をお聞きしたいと思います。


    末吉さん:
    宜しくお願いします

    ー今回のこのBasic wardrobeですがどういった
    コンセプトがあるのでしょうか?


    末吉さん:
    テーマとしては「ベーシックアイテムを今の気分で着る」です。
    サイズ感だったり素材感を今の気分で提案するアイテムたちを作りました。

    コロナ禍で以前より一層ドレスコードが曖昧になった中、ドレスかカジュアルでなく、今のワードローブを再定義したくて、作ったコレクションなんです。

    ー確かにリモートワークなど仕事のスタイルも大きく変わりましたね。
     
    末吉さん:
    自分たちやお客さまにとって今のベーシックアイテムはいったい何なのかを考え"カジュアル"に変わる言葉として"日常着WordRobe"というキーワードが生まれてきました。

    Basicとは言え、ちゃんと今の日常着にしてもらえるように、「いろんな角度からアプローチを続け常に基本となるためのアップデートをし続ける」といったコンセプトになっ
    ています。

    そして417には「FRENCH PREPPY」というコンセプトがあるのですが、それを表現していくフレンチテイストの基本を大切にして
    作ったものがこの"Basic Word Robe"です。
  • ーこちらのシャツはどういったところに拘っていますか?

    末吉さん:
    いま普段皆さんがお仕事以外の日常で来ているシャツって少しゆったりしたシャツを好んで着るケースが多いと思います。
    ところが417ではそういったニーズに応えられるようなシャツがラインナップとして少なかったんです。
    なのでまず、今の日常的に着たい気分のサイズ感のシャツを作るというところが始まりでした。

    ー確かにまだまだゆっとりしたシルエットのシャツが人気ありますよね。

    末吉さん:
    身幅を広くとって、肩幅もゆったり、袖を太くして、ネックも少しゆるめに作って台衿までボタンを留めたとしても息苦しくないように、アームホールも緩く作って、、というように、とにかく来ていて息苦しくなく楽な感覚が味わえる型にしています。

    だからといってだらしなくは見えないように 前立てはちゃんと付けて、衿は身幅のバランスを見て程よくキリっとした表情が残るくらいのニュアンスに、ステッチがちゃんと細かく縫われている、というようにそういったシャツを着る時の高揚感が失われないように縫製や仕様を細かく拘ったりしています。

    あとは、ポケットも少し大きめに作っています。自分は普段着用のシャツにはポケットがついていて欲しいので、特に何を入れるかはよくわからないけどなんかあった方がうれしいのでつけています。
    昔、自分がよく着ていたアニエスbの半袖のシャツがあったんです。
    そのシャツには少し大きめのポケットがついていて、それがとても気に入って着ていたのを、今回のシャツをデザインしている時に思い出したりしていました。

    ーあくまでもシャツとしての大事な部分は残しながらですね。
    生地についてはいかがでしょうか。


    末吉さん:
    普段使いのシャツとしては程よく上品なことを大事にして選びました。
    もちろん限りなく細く作られている糸を使った上質な素材もいいですけど、意外とそういった素材だと繊細すぎて着なくなったりすることが多いと思うんです。
    自分は今回選んだような80双〜100双くらいのシャツ地がやっぱり使い勝手がいいと思っています。
    密度が高い生地だと湿気を全然吸ってくれなかったりするんですが、今回の生地なら湿気の多い時期でもうまく水分をリリースしてくれるような素材なので、気持ちよく着てもらえると思います。

    ー品の良さはしっかりと残しつつ、ですね。

    末吉さん:
    白はやっぱりBasicで外せない色です。
    それとブルー。イギリスのドレスシャツにあるような格式の高さも感じられるのに、自然と普段の着こなしにもしっくりくる、今回のブルーはそんな色です。
    あとは、どうしてもストライプを入れたくて、今もこれからも着られる柄を2つ見つけました。ピッチが細かくて遠目に見ると無地に見えるような控えめなもの。
    きっとみなさんのワードローブにも自然に馴染んでくれるのではと思います。
  • ーこれまたベーシックなチノパンですね

    末吉さん:
    今回のベーシックワードローブでは、チノパンだけど"フレンチチノ"とよばれるものを作りたいなという思いがありました。
    フランス軍の名作M52をベースに作られたものがフレンチチノと呼ばれる事がありますが、これはそれをサンプリングしました。
    シャツと同じようにあくまで今の日常着としてきて欲しかったので、そこを大事にアレンジしました。
     

    ーシルエットはどうですか?

    末吉さん:股上が深く腰回りがゆったりとしたワイドなかたちになっています。
    2本のタックは分量がちゃんと多めにとられていて、立体的にふんわりとしたシルエットになるようにしています。
    裾にかけては、ゆったりとカーブしながらテーパードしているので、ゆったりしてはいますが、だらしなくならないような仕上がりになりました。
    ショーツもワタリが膨らんでそのまま少ししぼむようなシルエットにしました。

    全体的にステッチが少なく上品に見えるように作りました。ベルトループもステッチなし、お尻ポケットの周りもステッチ無しで、最低限の場所に止めるような仕様になっています。
  • ーシャツ、パンツときたら最後はカットソーですね

    末吉さん:
    カットソーですがもともとこの企画を最初に思いついた際にやりたかったのがこのボーダーだったんです。
    自分の中でフレンチのボーダーといったらアニエスのボーダーでその雰囲気を417らしくアレンジして落とし込んだのが今回のボーダーのカットソーです。
    結構アニエスのボーダーってちょっと生地が厚めでピッチも等間隔のボーダーなんですよね。
    太いのがあったりちょっと細いのがあったり。今回ボーダーは少し細目でマリンボーダーっぽいピッチにして、衿は少し細めのバインダー衿で淡色あわせのこなしですね。生地は本家アニエスにならって少し地厚な生地を選びました。上質で綺麗な印象が出るようにシルケット加工された生地を選んでいます。

    ー確かに品がある仕上がりになっていますよね、素材感も良いです。

    末吉さん:
    カレッジTシャツも1つ作りました。
    アメリカでもフランス系の入植者が多いルーツを持っているルイジアナのカレッジプリントをモチーフにしました。
    控えめな同色のプリントで表現しています。
    インナー向けのカットソーというより1枚で着られるように、ゆとりのあるシルエットで楽に着られるようなサイズ感で作っています。ただだらしなくならないようにネックを
    小さめにキュッと引き締まるように作っているのがこだわりのポイントです。

    ーこれからも商品の幅を増やしながらアップデートしていくというお話しだったので
    今後もっとアイテムが増えて新たな定番になっていくといいですね。
    ありがとうございました。
  • 末吉 総一郎
    417 EDIFICE商品企画

    417 EDIFICEオリジナルの商品の企画を行い、
    多数のヒット商品を手掛けている。
    これまでもベイクルーズで様々なブランドを担当し、
    こだわり抜かれた洋服作りに定評がある。