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「前後逆でも着られるうえ、ボタンを開ければ羽織りとしても活用できる3way仕様になっています。ボリューム袖、ギャザーやティアードなどの華やかなディテールは、ヨーロッパでよく見かける古着のドレスをイメージ。色褪せたようなシックな色使いで、甘くなり過ぎないように仕上げました。」

ほんのり肌の透けるコットンガーゼを贅沢にあしらった表情豊かなカシュクールドレス。洗練されたシンプルなデザインながら、随所に散りばめたギャザーやティアードが記憶に残る印象深さを与えてくれます。

襟もとのボタンを外してくるりと前後を逆に着れば、背中が大胆に開いたバックシャンドレスにさま変わり。デザインの効いたインナーを重ねて、自分らしいバッグスタイルを楽しむのがおすすめです。淡いアイスグレーは、濃い色パンツをちら見せして引き締めるとバランスグッド。

フロントのボタンをすべて外せば、ロング丈の羽織りとしても着られます。タンクトップにルーズなパンツ。なんてことないシンプルな着こなしの“物足りなさ”をおしゃれにカバー。リラックス感のあるゆるっとしたシルエットが、心地よさを運んでくれます。

「ヒップがすっぽりとおさまるビッグシャツは、あえて大きめのボタンを効かせてビンテージ感を再現。大好きなメンズライクな雰囲気は保ちつつ、ショルダー部分に丸みをもたせて体のラインが華奢に見えるように工夫しました。パンツと相性が良いけれど、これからの季節は水着の上にさらっと羽織るのも素敵！」

一枚で着るのはもちろん、羽織りとしても活躍するシャツは、季節問わず大活躍する万能アイテム。ナチュラルなシワ感が涼しげな素材は、トルコの老舗メーカーのもの。ボトムや小物をニュアンスの異なる同系色でまとめると、おしゃれな雰囲気がぐっと増します。

「日焼けが気になるので、夏も長袖シャツは欠かせません！」という阿久津さんの想いのつまった、“夏に着る長袖シャツ”。ほんのり肌が透けるシアーな素材感なので、暑苦しく映らないうえ、ルーズなシルエットが夏に欲しいリラックス感を与えてくれます。他にはない青みがかったパープルなら、鮮度の高い着こなしに。

「昔から大切にしているインド綿のアンティークブラウスをイメージしてつくりました。浅めのVネックは、コーデ全体に抜け感が生まれるだけじゃなく、首がほっそり長く見えるのもポイント。ボリューム感があるけれど、繊細な透け素材を選んでいるのでもたつきません。好相性なボトムは、甘さ控えめなものがおすすめ。例えばオーバーオールのインに重ねてもかわいいですね」

後ろに向かって丈が長くなるヘムラインは、やさしく波打つドレープと相まって360度どこから見ても美しいシルエットを確立。涼しげかつ凛とした表情を引き出すネイビーは、ホワイトデニムとともに爽やかに着こなして。

インド製の手紡ぎの糸で丁寧に織ったブラウスは、素肌に溶け込むようななめらかさ。袖口に向かって広がるドラマティックなシルエットでありながら、デザインそのものはシンプルなので、合わせるボトムを選びません。

「普段ヘビロテしている大好きなミリタリーのサーマルTからインスパイアされたもの。実際の古着よりもやわらかく、でも、くたっとしすぎない絶妙な生地を選びました。さらにこだわったのはスリーブ。やや斜めにカットすることで二の腕がほっそり見えるので、ノースリーブが苦手な人にもおすすめです。」

本物の古着みたいに、経年変化も楽しんでもらえたらうれしい」と阿久津さんがいうように、ガシガシ洗ううちになじんでくる素材感、切りっぱなしの裾のほつれなど“育てる”過程など、ビンテージならではの風合いをとことん味わえる一枚です。

さり気ない光沢感、なめらかなとろみ素材、極太シルエット、ハイウエストデザインetc.上品かつクールに着こなせるディテールをつめこんだ、かっこいい大人のためのデイリーパンツ。どんな色も受け止めるネイビーとベージュの2色をご用意。

「ミリタリーのメディカルポーチを、デイリーに使いやすくアレンジ。古着のジャケット（MA1とM42）の生地をリメイクして2種類つくりました。ポイントは肩がけできる長めのショルダーとコロンとしたボリューミーなシルエット。きれいめコーデのハズし小物としても大活躍しそう！　内側にはMA1とM42に実際に使われていた袖ポケットをあしらい、過去と現代をリンクさせた遊び心あふれる仕上がりに。」

Model: Yurie Akutsu
Photograph: Kyosuke Azuma
Hair & Make-up: Yuka Takamatsu
Text：Nana Omori