今季のスピック&スパンは、様変わりした時代に寄り添う、ベーシックなアイテムを中心に展開。
この特集では、エディターでありながら、自身の大人シンプルなスタイルにも注目が集まる小林 文さんが、スタイリング&着用を担当。代表的な5つのアイテムを2パターンずつ計10体、シーンや気分、配色、シルエット…様々な切り口で見せるコーディネートは必見です。
#01
CORDUROY PANTS
- 細畝のコーデュロイパンツ。
すっぽりヒップを包み込むミッドライズ、裾の切りっぱなしのあしらいが軽やか。
Styling 1/10 marine casual
「コーデュロイは、ラフな印象が強い分、ともすると幼く見えがち。ただ、このパンツは細身なシルエットで、とてもスマート。温かみのあるパンツだから、ざっくりデコルテが開いたセーラーカラーのニットで、ヘルシーな肌見せを。乾いた冬の空気が似合う、大人のマリンカジュアルです」


Styling 2/10 nordic casual
「こちらはあえて肌見せをしない、温かい素材同士のコーディネート。子供の頃着ていたような柄カーディガンを羽織って、懐かしい雰囲気に。足元は、スニーカー合わせではトゥーマッチなので、アイボリーのショートブーツを。パンツとの繋がりがよく、脚長効果を狙えます」



#02
WOOL&CASHMERE KNIT
- 毎年人気のニットシリーズ。日本産のカシミア混ウールを使用し、ふっくら暖か。
今季、首に優しく沿うハイネックにアップデート。
Styling 3/10 two-tone
「ハイネックの立ち具合、たっぷりとしたフォルム…全方位着映えするから、一枚持っていると便利。シンプルなワンツーコーデは、配色を潔く。例えば、カフェラテベージュ×スカイブルー。上下でパキッと色を分けているものの、どちらも白を少し含んでいるので、まろやかに仕上がります」


Styling 4/10 gradation
「ニットの季節、マンネリ防止に提案したいのはレイヤード。体のラインを拾わないミドルゲージだから、シャツワンピースを仕込んでも、もたつきはナシ。シャリ感のあるアウター、マットなレザーブーツなど、異素材を合わせつつ、色のトーンをざっくり揃えて、新鮮なニットスタイルに」


#03
FUR KNIT CARDIGAN
- ラクーン100%のファーニットカーディガンは、毛足が長くリッチ。
ヒップが隠れる程度のミドル丈は、幅広いボトムと相性◎。
Styling 5/10office style
「秋〜冬のはじめ、コート一歩手前のアウターとして重宝します。ふわふわな毛質でも、ネイビーを選べば甘さ控えめ、キリリとした印象で、通勤スタイルにもフィットします。シャツ×パンツは同系色でセットアップ風にすると、カーディガンとのコントラストがついて、洗練度アップ」


Styling 6/10cafe style
「コットンシルクのタンクトップにバサッとファーカーディガンを羽織る…。休日、カフェでゆっくり読書する日がイメージです。単なるワンマイルコーデを避けるべく、マキシ丈のカーゴデニムスカートを。リラックス感は堪能しつつ、程よくトレンドを意識したスタイルが目標です」



#04
TAFFETA FLARED SKIRT
- 薄手のタフタにギャザーをたっぷり寄せた、ドラマティックなフレアスカート。
横に広がりすぎないシルエットが大人向き。
Styling 7/10fit&flare
「主役級の存在感があるマキシスカートは、個人的に大好物! そのボリュームを存分に味わうため、シンプルなハイゲージニットをインして、フィット&フレアシルエットに。ニットの黒とスカートのボルドー、配色にはメリハリをつけず、シックに徹するのがスタイルアップのポイント」



Styling 8/10long&lean
「スカートにインするスタイルが王道だとすれば、こちらは少し上級編。ロングシャツをアウトし、スカートを半分以上覆ってしまう。そうすることで、全身が縦長なラインに。地厚なシャツと薄手のタフタスカート、思い切り素材に違いがあるからこそ楽しめる、旬の着こなしです」


#05
STRAIGHT PANTS
- ウールが少し入った秋冬らしいパンツ。
さりげないフレアシルエットで、カジュアルにもコンサバにも適応。
Styling 9/10preppy
「いつもよりワンサイズ大きいものを腰穿きするのもオススメ。センタープレスのきいた、清潔感のあるパンツだからこそできるチャレンジです。ライン入りカーディガンやローファーで、クラシックな男子学生風コーディネートに。白のハイネックを挟むと、すっきり着こなせます」


Styling 10/10handsome
「このパンツを見たとき、まず思い浮かんだのがジャケット合わせ。やや膨らみのある地厚なパンツはメンズライクなので、フリルブラウスでほんのり甘さも加えて調整を。足元はヒールできれいにまとめすぎず、白のバレエシューズ。現代にマッチしたハンサムを目指します」


小林 文Editor
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活動。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。
- Model&Styling&Edit_ AYA KOBAYASHI
Photograph_ HIROKI SUGIMOTO
Hair & Make-up_ HITOMI KAWASAKI
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