
徐々に気温も上がり、夏はこれから!といったところですが 洋服は早くも秋冬に向けて動き出しています。
今年の417 EDIFICEは例年以上に気合いが入ったアイテムが揃っています。
今回はただいまオンラインサイトにて予約を取っているアイテムたちの別注秘話や別注ポイントをバイヤーの北野さん・阿部さんに質問してきました。
ー 今日は今年の秋冬シーズンで行っているいくつかの別注アイテムについてお話を聞ければと思っております。
まずはこちらの【needles】ですが別注までの経緯をお伺いできればと思います。

阿部:417 EDIFICEでインラインのアイテムは取り扱いしているのですが、元々僕も北野さんもneedlesのファンで普段から愛用しているんです。
僕も北野さんも、お店のスタッフも好きということで是非とも別注したいということで今回の話になりました。ー トラックパンツを筆頭に、スタイルのある本当にかっこいいブランドですよね。元々ブランドを好きなおふたりが仕掛ける別注であればより一層どんなものなのか気になりますね。

阿部:実際に別注のアイテムを作ることになったときに「本当に自分たちが着たい物」を作ろう、という話になりました。Needlesのアイテムは定番のものはもちろん、普遍的なアイテムも多いので飽きずに1シーズン、2シーズン、、と着ることが出来るアイテムが多いです。
それで北野さんと考えていた時に、色々なアイテムがあるなかで やっぱり「黒」、「モノトーン」のアイテムって安定感があるし、そこに自分たちが持っている定番アイテムを掛け合わせて作れば納得のいくものに、飽きずに長く着ることのできるアイテムになると思いました。



ー それでカーディガンとムートンということなんですね。
阿部:確かこのモヘヤのカーディガンは3シーズン前のものなのですが、今でも秋冬になると着ています。毎年、柄や色を変えてリリースされるのですが個人的にアーガイル柄は今年っぽさもあるしこれでモノトーンのカラーはなかなかありそうでない。ボロボロになってもずっと飽きなく着用できる1着になったと思います。北野:イマっぽくてしかもクラシカルな感じが丁度良いよね。
阿部:実際に自分も秋冬はこればかり着てそうです。

北野:ムートンは去年出た時に417でも取り扱ったのですがすぐ完売する程の人気アイテムでした。
阿部:雑誌にも沢山掲載されていましたね。
北野:そうだったよね。
そして実際に着てみるとこのムートンは温かいし形が良い。絶妙なオーバーシルエットで上品さがある。そこが本当に良いですね。

ー 軽いんですか??重厚感があるので、てっきり重いのかと思ってました。
北野:シンセティックレザー(合成皮革)を使っているので軽いです。ムートンは重いのが苦手という方も多いと思うのですがこれなら心配ありませんし、本革ほど繊細に扱わなくても良いっていうのも魅力かもしれないですね。ー 重い・軽いって結構大事なポイントですよね。
北野:それでこのムートンを黒にしたらかなりかっこいい感じに仕上がりになるなと。
ー ボアはもちろん、ジップも黒という徹底ぶりですね。
北野:はい、こだわりのオールブラックです(笑)

阿部:このムートンは去年北野さんが合わせていたスラックスのスタイリングだったり、フレアパンツ×ブーツだったり色々なスタイリングを楽しめるのも良いですね。
北野:よく覚えてるね(笑)ー さすがの観察力ですね(笑)それではこちらのWranglerについても教えてもらえますか?


阿部:この秋冬はトレンドでもあるアメリカのテイストを表現していきたいなと思っていて、 スラックスなどの綺麗めなアイテムにアメリカっぽいものを合わるのがいまの417で体現できるトレンドだと思いました。
そこでアイテムは何が良いかなと考えたときに自分自身のワードローブのなかに「デニムシャツ」があって、本当に季節関係なく気軽に着ることができるし相性もバッチリだなと思ってデニムシャツに決めました。
以前、Wranglerの展示会でサンプルを見た時の記憶があってデニムシャツの雰囲気も良く、 デニムといえば、という部分でも申し分ないブランドですし、これはWranglerしかないなと思って別注をお願いする流れになりました。ー 古着とかでもWranglerは良く見かけますよね。
阿部:よく見かけますね。でも僕も色々デニムシャツを持っている中で、例えば着丈が長くてパンツとのバランスが取りづらいとか、身幅が細いとか、特徴があるというか意外と個性があるアイテムなんですよね。実際、僕も自分で古着のデニムシャツを切ったり試行錯誤していました。
なので身幅にややゆとりを持たせ、着丈は長すぎないように、ビッグシルエットとかもありますが、あえてやりすぎていないようなサイジングにしました。



ー そういう意味では非常に着やすいシルエットになったのですね。
このあたりのダメージの感じもあえてですか?阿部:そうですね。これはグラインダー加工というものを施していて、ダメージ感や風合いを出してヴィンテージっぽい雰囲気にしました。 ブラックの方はステッチを同色にしたり、細かいのですがシャツを作る経糸と緯糸を黒にしています。これはグレーの糸とかが入るとまた違った色味になるのでしっかりと糸を黒にすることによって綺麗な黒が出るようにしています。 逆にブルーのほうはステッチの色が濃すぎるとアクが強くなるので、薄くすることによって大人の方でも着やすい色味にしています。 他にもボタンは60年代っぽい雰囲気をだせるようにこちらに変更するなど色々こだわりました。
ー 細かいところにまでこだわってますね。実際に見た感じとても着やすそうです。

阿部:Tシャツの上からさらっと羽織っていただくのはもちろん、身幅にゆとりがあるので秋が近づいたらネルシャツの上に着たりというのもスタイリングとしては面白いなと思います。 それと是非女性にも着てもらいたいですね。
ー それでは次は北野さん、GRAMICCIについてお願いします。


北野:GRAMICCIはブランドが始まったころからなので10年近く前からお取り扱いしていて、 別注も何度もお願いしているので417のお客様にとっても馴染みのあるブランドになっていると思います。
今回は3型別注しているのですが、まず新しい型でベイカーパンツをやっています。 後程紹介するものはまさに417らしい綺麗めのスラックスなのですが これはカジュアルパンツで、一言でいうとアクティブなチノパンです。 最近、久しぶりにチノパンが気になっていてGRAMICCIで作りたいなと。
ベーシックなチノパンを作っても良かったのですが、どうせなら旬の要素を足したいと思い形はベイカーパンツにしました。ポイントとしてはシルエットを太くしていて、 インラインのNNパンツ(GRAMICCIの定番パンツ)と比べてもシルエットは太く、股上が深く、ワタリを広くして「ワーク」っぽさを意識しました。

ー ワークも外せないトレンドキーワードですよね。こちらのスラックスとは正反対のテイストなのでお客様も選びやすそうですね。
北野:スラックスのほうは昨年のモデルをブラッシュアップさせているのですが、今回は特に生地の段階からこだわり、色・柄は生地屋さんに417用に作ってもらったオリジナル素材を使用しております。
こっちのシルエットはテーパードが効いて細いので、ジャケットなどに合わせてお仕事でも使えると思いますし、もちろんカジュアルでも使いやすいデザインです。 チェックの方は共地でジャケットも用意しているのでセットアップでも楽しんで頂けます。ー バリエーションも豊富ですし、今回のGRAMICCIも期待を裏切らない仕上がりみたいです。 最後になりますがChampionのこちらはパーカーですよね?あまり見慣れない素材感でしたので。
北野:毎年Championの別注は人気で今年は新しくラップエアーという素材で別注しました。WRAP-AIR(ラップエアー)という素材は、初見の方も多い素材感だとは思いますが軽くて、ハリがあって、ストレッチ性も抜群なのでまとめて一言でいうとめちゃくちゃ着やすい、ということです(笑)
417のオリジナルでも似たような生地を使ったパーカーがお客様に人気でChampionでも別注してみようと思いました。いわゆるコットンのパーカーは良くも悪くもカジュアルだと思うのですが、これはちょっと上品な感じすらあるのでいままでパーカー自体を敬遠していた人にもオススメです。

ー ついつい触ってみたくなる素材感ですね。
北野:一度着たら、病みつきになると思いますし、ラグランにすることでシルエットに程良いリラックス感を持たせています。
阿部:ロゴの位置もこだわっていましたよね。
北野:横の方に付けるか、胸にするかとかは悩みましたね。あとはロゴとパーカーのボディの色と同色にすることであまり主張が強すぎないようにという点は意識しました。
ー 417のお洋服とも相性が良さそうですし、いままでとは違った感覚で着ることのできる新しいパーカーですね。 沢山お話を聞かせて頂きましたがどれも気になるアイテムたちで待ち遠しいですね。
北野:僕たちも待ち遠しいです。実際まだまだ暑い日が続きますが徐々に秋の準備を始めるのも良いと思います。
阿部:シャツやパンツなどは今すぐでも使えるものもありますし、 是非オンラインストアで今回紹介したアイテムも含め、じっくり見て頂ければと思います。

北野 浩規HIRONORI KITANO
417 EDIFICEのブランド立ち上げメンバーとして10年以上ブランドに携わる。バイヤーとして商品の買い付けを行う一方、商品の企画も担当し、高い感度と独自の感性でブランドを盛り上げている。

阿部 聖也Seiya Abe
417 EDIFICE&PULPプレス
プレス業を中心に商品の買い付け業務も兼務。ベイクルーズでも稀少な経歴を経験しながら両ブランドの広告塔として活躍中。