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春らしいパステルカラーや
表情のある素材をミックスしながら、
パリシックなマスキュリンスタイルを掲げる
今シーズンのLa Totalité。
スタイリスト佐藤佳菜子さんが提案するのは新しくて、
どこか“楽しい”組み合わせ。Stilist / Kanako Sato佐藤佳菜子雑誌『BAILA』をはじめ、広告やコラボ商品開発など多方面で活躍する人気スタイリスト。大人向きのトレンドを見極めるセンスと、モダンで上品なスタイリングが幅広い世代に支持されている。
ツイードは
ふたつ重ねてもいい「ブランドを象徴するツイードをモノトーンで。柄の大きさや表情の違うふたつのツイードを重ねることで、コンサバを回避して、新しく。コンパクトなショートジレというアイテムが今っぽくて新鮮ですよね。フリルとピンクで春の甘さや遊びを追加しているけれど、モノトーンのおかげで大人っぽいイメージはそのまま」普通に終わらない
ドット「ドットスカートをフレッシュに着るなら?と考えたとき、ビスチェのレイヤードが浮かんで。インナーはフォトロンTを加えてカジュアル要素も。ニットやシャツと合わせるいつものスタイルからちょっと変えて、盛るイメージで。ベーシックカラーを理由に、思い切って新しいことにトライしてみてもいいのかな」甘さ×スポーティが
ベスト「相反するテイストのブルゾンとスカートは、なじませるイメージのグラデーションにすることでエレガントの範囲内に。その分インは締め色を選んでメリハリを。こてこての甘さもスポーティ過ぎるのもちょっと違うので、ふたつをミックスするとちょうど中間を狙えて、今の気分に。仕上げのキャップはトーンを合わせ」小さな差し色で
レイヤード上手に「ピスタチオカラーという新しい色をたっぷりというよりも部分的にのぞかせて。奥行きのあるレイヤードからちょっと効かせるのがいいんです。ハリのある素材のコートはノーカラー&シャーリングデザインだからさらりと羽織れて使いやすい一枚。ウエストを絞るとドラマティックにも。甘め派にはトレンチよりもむしろ合わせやすいと思います」大人の甘さの基準は
このくらい「控えめで柔らかいタッチの幾何学柄ワンピースにジャケット感覚のオーバーサイズPコートをゆったりと羽織るイメージで。あえて柄を可愛く着ず、新しい感覚で楽しめる選択を。ワンピースはシーズンレスな素材で、ドレープを描くシャーリングスリーブが肩まわりを華奢に見せてくれるのが魅力です」いつもの服に
ひねりを加えて「ツインニットのボタンをすべて留め、ボトムインして着るのが気分。カーディガンはボタンがあることでコーディネイトが単調にならないのもいいところ。ニュアンスベージュと優しいパステルカラーの組み合わせが好きなので、パンツはラベンダーカラーに。落ち感のあるワイド&ハイウエストで自然なスタイルアップも叶います」ほどよく辛口な
レディ仕上げ「ショートジャケットはピンクベージュでつなげたドットブラウスとタックパンツにピリッと効かせて。多色使いせず、ひとつのトーンでまとめた方がちょっと辛口に仕上がるかなと。かっちりとし過ぎないように、ブローチで遊びを加え、きれいなバランスをあえてちょっと崩します」淡くて優しい
色合わせを丁寧に「今年らしいイエロースカートを主役に、色を合わせたシアーニットとシャーリングコートで引き立てて。ニットは胸元の透け感とボリュームのある袖が好み。淡いトーンにメッシュパンプスとかごバッグの軽めの黒でさりげなく引き締めているのがポイントです」女の子のための
マスキュリン「ブルーのシャツが新鮮に見えるようにカーディガンをプラス。このセットってちょっとおじさんっぽい印象になりがちですが、ボリュームたっぷりのスカートと盛りアクセサリーで大人の可愛げを。足元を白にすることでもボーイッシュにならず、女の子らしくおさまります」いろんなブルーで
つなげる「フレンチなトワルドジュイ柄のブラウスはプリントの色とリンクさせたアイテムでまとまりがあるように仕上げて。柄が苦手な人はこのアプローチが一番上手くいきます。ブラウスとギャップのあるデニムやステンカラーコートのメンズっぽさを加えたら、パールネックレスでフェミニンな要素を追加して」STAFFstyling/ Kanako Sato
photography / Takehiro Uochi (TENT)
text / Machiko Suyama