昨年もご好評いただいたLEのシャンブレーシャツ。洗えば洗うほどに風合いの増す生地はそのままに、今年はデザインを新たにし、リリースいたします。

シャンブレーシャツというと、ミリタリーやワークウェアに由来するものが多く、LEの前作のシャンブレーシャツも40～50年代のUS NAVYのシャツを参考に作られていました。
しかし今回新たな形としてリリースされるシャンブレーシャツは前作とは異なり、定番的なワークではなく、ミリタリーでもなく、かといって完全にシンプルなだけでもない「日常着として最適なシャンブレー」です。

原型となったのは60年代のアメリカのストアブランドのシャツ。それはフレンチフロント（前たてにステッチの表れないドレスシャツによく見られるディティール）やセミワイド気味の襟、裾のマチなど随所に綺麗に見える要素がありながら、細いダブルステッチの2枚袖、環縫い（裏側がチェーンステッチになっている）、タイスペースのあまりない低い台襟にゆったりした身幅などワークウェアの要素も垣間見られる不思議なディティールの組み合わせのシャツでした。
実際着てみるとシルエットや襟の形が良く、ドレスシャツとワークシャツの間の様な雰囲気は、幅広いテイストに取り入れられる万能さがあり、今回リリースとなるLEのシャンブレーシャツはそれらのディティールを再現したものとなっています。

素材は過去のシャンブレーシャツの生地と同じものを使用しています。非常に完成度が高く、厚みや色の出方もちょうど良い。レショップスタッフにもファンが多く、数年着続けた経年変化を楽しんで頂けます。
また一見シンプルなようで、環縫いの箇所の多さ、袖のダブルステッチの幅の細さなど一貫して縫える工場は少なく、縫製にはかなりこだわっています。

文脈を強く反映し、着こなしにおいてもそれらを意識せざるを得ない服を完全に作り変えるのではなく、異なる目線で再編集し、シンプルで袖を通しやすい1着へと転身させる。説得力と使いやすさ、とにかく身に着けたいと感じてもらえるバランスを備えたシャツが完成しました。