大きな変更点は、ドレスを得意とする縫製工場での生産に変わったこと。肩の付け方やラペルのかえりなど、細部に違いが出ている。パターンに関しては大きく変更せず、着丈、袖丈を少し伸ばし、ほんのりとクラシックな印象に。

ダブルのジャケットに関しては、ピークドラペルが美しく収まるよう、生地の自重でへたらない様な芯地に変更。また、肩から首の浮きをなくすため、襟元のパターンをわずかに調整した。

パンツは、今までのゆとりあるツータックに加え、新たにノータックのストレート型が登場。よりクラシックなフィットで上下を合わせることができるように。
パンツのウエスト部分やポケット部分のディティールをカジュアルな縫製から、スラックスで用いられるような仕様に。

新しく生まれ変わった、と書くには微細な変更かもしれない。派手な変化はない。しかし、服というアナログな道具は、一つ一つのディテールの積み重ねによって、異なるものになる。
わずかな違いが気分を捉えるということは、服が好きな人こそ共感してくれるだろう。

すでに人気な品番でありながら、LEのチームはそこに改善点を見出し続けてしまう。
服が好きだからこそ、細部にまで目が届き、ほんのわずかな差を見逃すことができない。そうやって生まれた服は、きっと長く、たくさん、愛用できるものになる。

手に取りやすい価格と、細部のディテール、袖を通した時の高揚感。妥協せず形になったLEのセットアップ。今すぐコートの下に着るのはもちろん、この服を着て、春の暖かな日差しの中でどこに出かけるか。想像してみよう。

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