【アベログ】パリジャンとリーバイスの意外な関係。
みなさん、こんにちは。
いきなりですが、
デニムの語源をご存じですか?
フランスの南部に
ニームという都市があるのですが、
そのエリア一帯で作られた織物、
つまり“ニーム地方の織物”を意味する
「Serge de Nimes(セルジュ・ドゥ・ニーム)」が
その語源です。
この「ドゥ・ニーム(de Nimes)」が
デニム(denim)というワードになったというわけです。
デニムっていうと
アメリカというイメージがありますよね(僕だけ?)。
実は、フランスの織物が由来なんですね。
で!
なんでこんな話をしたかというと、
今回ご紹介する
スペシャルなアイテムと関係があるからです。
それが
<Levi’s(リーバイス)> × <エディフィス>のタイプ1トラッカージャケットと
<Levi’s(リーバイス)> × <エディフィス>の501です。
今回の別注は
2024年で30周年を迎える<エディフィス>の
スペシャルメイクアップなアイテムになります。
言わずもがな
他社では手に入りません…。
こだわりが詰まり過ぎて
全部をお伝えすると
天文学レベルの文字数になってしまいそうなので、
端的に別注ポイントを
ご紹介させていただきます。
まずはジャケットから。
モデル名の通り
タイプ1がベースとなります。
余談ですが、
日本では「ファースト」や「506XX」と
呼ばれることが多いですが、
アメリカでは「タイプ 1(ワン)」と
呼ぶことが一般的です。
続いて
ポケットは
大戦時のディテールである
フラップなしタイプ。
あえてポケットの位置を低めに
設定しているのは<エディフィス>流。
お次は
タイプ1の代表ディテールである
シンチバックは
あえてカット!
この大胆なアイデアには驚きました…。
さらに
オリジンにはないサイドポケットを装備。
ヴィンテージをそのまま再現しないところが、
さすが<エディフィス>です。
そして!
サイズXXLのみ背中に接ぎが入った
通称・Tバック仕様になっています。
また余談ですが
当時Tバック仕様になっていたのは、
およそ1950年までがサイズ46以上、
1950年以降はサイズ48以上と言われています。
続いて
501の別注ポイントを。
まずレングスにポイントがあります。
レングス30と
レングス28、そして
レングス26インチという3タイプ。
ウエストサイズを幅広く展開しているので、
お気に入りのシルエットを選ぶことができます。
続いて
ビッグEタブのつくヒップポケットには、
白いバータック(カンヌキ)を。
これは
<エディフィス>別注の証しです。
また
通称・Vステッチや
セルビッチ仕様のコインポケットなども
さりげなく落とし込まれています。
と、別注ポイントを多数ご紹介しましたが、
そもそも<リーバイス>ってアメリカのブランドですよね。
フレンチファッションを提案する<エディフィス>とは
どんな繋がりがあるのでしょう?
てことで、
今回の別注プロジェクトに携わった
<エディフィス>のバイヤー、大瀧北斗さんに
お話をお聞きしましたので、是非ご一読ください。
大瀧北斗さん
アベ:今回の別注モデルを製作することになった経緯を教えてください。
大瀧さん:白いシャツ、ネイビーのブレザー、バスクシャツ、そして白いシューズなど、<エディフィス>の設立当時からマスターピースとして提案しているアイテムの中にUSブランドである<リーバイス>のジャケットとパンツが入っていました。それから30年経った現在の空気をふんだんに取り入れた<リーバイス>を形にしたいと思い、<リーバイス>に打診させていただきました。
アベ:そうなんですね。今回は、ファーストと呼ばれることタイプ1ジャケットと501を選ばれたのでしょうか?
大瀧さん:<リーバイス>といえば、やはりデニムウエアのオリジンであり、その中でもこの2モデルは誰もが知る名作ということでピックアップさせていただきました。2023年が501の150周年ということで、<エディフィス>で初めてスペシャルメイクアップモデルを作成させていただいたんですが、その時から501だけでなくジャケットも作りたいと虎視眈々と狙っていました(笑)。昨今のヴィンテージ市場において、気軽に買えない高騰ぶりや希少性、さらにファッションをふまえ、改めてオリジンを再提案したかったんです。
アベ:<エディフィス>にとって<リーバイス>はどのようなブランドでしょうか?
大瀧さん:2024年に30周年を迎えるわたし達<エディフィス>が長年取り扱っているブランドです。デニムをセットアップで着ること=スーツに見立てて着る、という着方は入社当時から根強く残っていました。昔はタイドアップして合わせていたりもしましたが、今はTシャツやタートルネックニットの上に軽く羽織ってもらいたいですね。今回イラストレーターのソリマチアキラさんに描き下ろしていただいたイラストが、まさにそのイメージ。フレンチスタイルでも<リーバイス>はファッションの象徴です。懐古主義になるというわけでは決してなく、過去と現在を繋ぐ、変わらない物、それが<リーバイス>だと思っています。
なるほど。
フレンチファッションにとっても、
そして
<エディフィス>にとっても
<リーバイス>は必要不可欠なブランドなのですね。
長々と今回の<リーバイス>別注アイテムについて
ご紹介させていただきましたが、
最後は
今回のためにイラストレーターのソリマチアキラさんが
描き下ろしてくださったイラストを
ご紹介させていただきます。
なるほど、このイメージですね。
このイラストを見てたら、
さらに購買意欲が掻き立てられました!
と同時に
10数年前、パリの北駅で
スーツケースを盗まれるという
苦い過去も蘇ってきました(涙)。
でも、
またパリ行きたい…。
今日の“28周年(惜しい)”
28年前、
ニューメキシコ州チマヨにある
<オルテガ>の直営店で購入した
思い出のベスト。
そういえば
この<オルテガ>のチマヨベストを
ファッションアイテムとして
世に広めたのは、
パリの巨匠、ピエール・フルニエ氏ですね。
やるじゃん、パリジャン…。