- Cale × L’ECHOPPE|通常販売 -
12/9(土)11:00から通常販売開始します。
キルティングもなくミニマルなデザインが特徴のダウンベストで、カシミヤを贅沢に使用した大人のアウターに仕上がりました。
バイイングは個人の嗜好を強く反映する仕事だ。鳥瞰的な目線や種々の制約、予算や流行などを背景にしながらも、最後は個人の「欲しい」という思いによって決断される。そう考えると、店頭に並ぶ服は一度バイヤーが選んで「買う」というプロセスを経たものと言えるだろう。
レショップがカルに別注したベストは、レショップに関わる、とある人物の個人的な要望を強く反映している。
きっかけはカルの佐藤氏との打ち合わせ。インラインの商談の場だったが、ご本人が着用していたベストに一目惚れし、元々ベージュカラーで展開されていたそれにグレーカシミヤを採用して展開することが決まった。
大人が着られるダウンベスト。雑誌の常套句だが、実際にはとても難しいアイテムだ。惹かれて買ってはみたけれど、なかなか袖を通す機会がない、なんてこともさもありなん。そういう買い物を散々繰り返してきた大人が太鼓判を押すこの一着。
話を聞いて、実物を見て、なるほどと納得した。ワントーンで縫い目が表に出ない仕様。スナップボタンの艶やかなシルバー。ダウンらしいボリュームを持ちながら決して過剰にならないパターン。こだわり抜いたディテールの積み重ねによって生まれた一着は、ジャケットやニットの上にはもちろん、フランネルのセットアップにもしっくりとくる。
さりげなく印象的なのは裏地のブラウン。元々レショップの提案はブラックだったが、カルの服は裏地をブラウンにしているという佐藤氏の意向に沿って変更した。これが大成功。シックな色気が見え隠れする。さらさらした上質な生地は心地いい。静かで主張がないながらも、他にはない独自の空気を携えている。
それは、佐藤さんがアートギャラリーを主宰していることとも関係しているのだろう。額縁のようにアノニマスで、アート作品のような唯一性を持つ。
ギャラリーという空間で人が得られる体験そのものが、この一着なのかも?なんて想像がふくらむダウンベスト。ぜひ体感してみてください。