【refomed/リフォメッド】デザイナー直伝”右利きデニム”のススメ。
敬愛してやまないrefomedのデザイナーさんがボソッとつぶやいた一言「今年のデニムめちゃこだわったんですよね」に対して何気なく返した「へぇ~詳しく聞きたいです!」
そんな会話から久しぶりにブログを描かずにはいられなくなりました。
きっと誰もに届くわけじゃない、ある意味偏愛に近い、ただ少数でも、わかる人、好きな人に届けばいい。
そんなある意味斜に構えた心持で書き記すブログです。
バイヤーが心から本当に好きなブランドを語るときなんて、このぐらいの内容がちょうどいい。
お付き合いいただける”物好き”の皆様にとっては、きっと耳寄りな内容になっていること間違いなし。
refomedのデニム。
御取引がスタートした22SSから欠かさずお店に並んでいるし、なんなら個人的に週3日以上は必ず着用している大好きな、相棒と呼べるようなデニム。
履きすぎて、低身長な僕の相棒は裾がボロボロになっているけど、そこがまた良かったり。
恐らくJWのメンズスタッフは1着または2着以上全員が所有しているほどみんなに愛されています。
そもそも商品名にもある「RIGHT HANDED=右利き」のデニムってのがたまらない。
ブランドのルーツである”左官職人”が右手に͡コテを持って作業するときの汚れや擦れがある部分にパッチが付いており、これがポケットになっている。
恐らく、我々の日常生活では決して使用されることがない、そんな位置に付いたポケットがこのアイテムの顔とも呼べる存在感を放っているから不思議で仕方がない。
なんでも、破れた部分をパッチポケットで補強していたヴィンテージ品と出会い生まれたとのこと。
生の出会いから生まれるデザインっていつもかっこいい物なんです。
基本的なディティールはデニムといえば誰もが思い浮かべる某L社の1880年代のアイテムをベースに制作されているとのこと。
1880年代。もちろん僕もデザイナーさんも生まれるはるか昔、なんなら100年以上前。
そして当時はまだ開発されていなかったベルトループが、利便性の為取り付けられています。
現物なんて簡単にお目に掛かれる物では無いであろう、そんな古い物を現代版として甦らせることができるから新品って面白い。
展示会時には「今回からタックボタンを鉄製にしたので、洗うたびに錆ていって経年変化めっちゃおもろいんです!」と満面の笑みで伝えてくれたデザイナーさん。
「それ無事にお客様に伝わるかな~」と少し不安な一言を発してしまった僕ですが、このブログでそれが叶えばこんなに嬉しいことはございません。
そして生地の話。
当初ヴィンテージと言えば!な赤耳の使用を検討していたところ、この生地のザラザラとした質感、加工時の縦落ちの雰囲気に惚れ、旧式力織機の風合いを再現した13.5ozクランチデニムを採用。
過去のどのデニムよりも厚いオンスで、最もヴィンテージ感あふれる仕上がりになったそうな。
ここで一つ問題が発生。
ヴィンテージデニムの代名詞、アウトシームの耳が無くなってしまうことです。
上記した生地はダブル幅の為、当然耳が付かなくなってしまいます。
耳が無いことをどのようにカバーするか悩み続けた結果、パイピング仕上げに。
赤耳にも白耳にも見える立派なヴィンテージ感あふれるデニムに仕上がりました。
この仕様はコインポケット裏にも使われており、デザイナーさんの並々ならぬこだわりが伝わる、なんともrefomedらしいエピソードです。
最後にパッチのお話を。
実は年代ごとにデザインが異なっていたり、残り具合で価値が全く変わったりする程、デニムにとっての”華”であるのがこのパッチ。
現行のほとんどのブランドが布のパッチを使用する中、もちろんrefomedはレザーパッチを採用。
しかも仕上げの工程で特殊な加工を施し、特有のシボ感を生み出すシュリンクレザー。
ぱっと見で分かる明らかな違いが魅力的。
しかも茶芯の為、釦同様に経年変化を楽しめます。
更に更に細かく、某L社の場合は四方を縫い付けていますが、こちらは上下しか縫い付けず。
ベルトが通る仕様の為、ベルトの上からレザーパッチが見えるという、憎いひと手間が効いています。
バックヨークのギャザー、カスタマイズされたツールポケット、等特徴的なディテールは忠実に再現しながら、refomedのフィルターを通した、オリジナルなデニムに仕上がりました。
職人の手作業によるハンドペインティング、加工を加えたユーズドウォッシュとストーンウォッシュの2色展開。
正直2色とも持ってても良い。
たぶん2色で週6着用できる。
そう言い切れるほど、”こだわり”と”新しさ”が詰まったrefomedのデニム。
ぜひご賞味あれ。