ANCELLM がやってきた!
こんばんは!青木です。
ある日のこと。
堀家「ANCELLM(アンセルム)って知ってる?」から始まった会話。
…(この感じはパワー系くるかもしれないな)
青木「知らないですー」
浴びるわ浴びるわ、喰らうわ喰らうわのあっつ熱の言葉の数々。
(もうたぶんコレ、自分に相談しなくても心に決めてるパターンのやつだな)
堀家の繰り出す(説明の言葉の)パンチの連続を受けきった後、アイテムの写真を見せてもらう。
「…え?ヴィンテージじゃないんだよね?」
初めて見せてもらったデニムが荘厳すぎて言葉を失う。
スウェットの色もダメージも、表現しようと思えば思うほど言葉が軽くなってしまいそうでもどかしい。
極めつけは、ANCELLMのブランドコンセプト。
「経年変化の価値観」
「経年変化をデザインする」
そんなストーリーを聞けば聞くほどに、実際に手に取ってみたい。WISMで取り扱わせてほしい。
想いは届き(その辺りも堀家のBlogを是非ご一読を)、昨年11月の渋谷店でのPOP UP STORE を経て
とうとう2022年春夏からお取り扱いが出来ることになりました。
もう一度ブランド名を。
「ANCELLM(アンセルム)」です。
デザイナーは服作りの為に岡山に移住した、妥協なき人。
先日東京にいらしていただき、ANCELLMのプロダクトについてお話を伺う機会をいただいたのですが、
「静かにひたむきに燃えるひと」
自分が思った初対面の印象です。
紡ぎ出される言葉ひとつ取っても、プロダクトにひたむきに向き合っている姿勢がよくよく分かる。
お話にどんどんと惹き込まれていく感覚は、ANCELLMを手に取って隅々まで見ている時の感覚と同じ。
つまりは、ものすごいオーラを纏っている服ということです。
今回は、インラインのアイテムたちに合わせてWISMのみで展開するエクスクルーシヴアイテムも製作していただきました。
堀家がデザイナーと初めてお会いした時に見せていただいた技術の数々が集結するスウェット。
是非ご覧ください。
褪めた色の赤と青。
糸の芯が白く残る硫化染めに日焼け加工を重ねて、濃色は日焼け、単色は着古したような顔料加工。
コントラストがはっきりと出るように施されています。
デザイナーが工場、幡屋、加工場と直接やりとりをすることで出来上がった技術の結晶。
そこにさらに職人が手作業でダメージ加工をし、一つ一つ丁寧に仕上げられています。
「経年変化をデザインする」
まさにその言葉通りの唯一無二、比肩するものの無いスウェットとなっています。実はこのアイテム、この色になるまでのストーリーが。
堀家が今から4~5年前にバイイングでNYに行った際に見つけた、立ち並ぶアパートメントとアパートメントを繋ぐようにして干されていたスウェット。
灼熱でも、雨でも風でもなんなら吹雪の日でも何年もそこに干されたままになっているような、赤が抜けてピンクに近いぐらい、青~紺が抜けてアイスブルーになっているような、とにかく「狙ってない色抜け」のスウェット。
それを実現させたい、と動き出したけれど、なかなか形にならず…だった時にANCELLMと出会い ここまでのナチュラルに凄みのあるアイテムが出来上がったのです。
自分も実際その元となった「いじめられたスウェット」の写真を見ていたので、出来上がってきたものを見た時には思わず笑ってしまいました。
それくらい凄い、「経年変化をデザインされている」のです。
手法としてはWISMエクスクルーシヴと同様に、⽷の芯が⽩く残る染め
(硫化染め)を両⾊共に施し、 濃⾊,淡⾊を表現しています。
この技術自体、加⼯屋さんと共同で開発した初の加⼯とのこと。
ANCELLMのみの手法です。
さらには、ここから手にした自分達の手でどんどん経年変化も楽しめる、育て甲斐のあるスウェットです。グッときます。
先程のインラインに合わせていたとんでもないデニム。
こちら待望中の待望だったアイテムなんです。
まず左側の太めのタイプは、ANCELLMの定番デザイン。
13ozセルビッチデニムの5ポケットデニムパンツで、VINTAGE DENIMの特徴である⽿付き。
旧式のシャトル織機にて時間をかけて織っている表⾯の表情が美しい⽣地が採⽤されています。
経年変化により、様々な表情になっていく過程が楽しめる1本となっていて、縫製においても技術の優れた職⼈の⽅に依頼しているとのこと。
シルエットは腰回りにゆとりを持たせており、美しいテーパードが効いています。
加⼯は、通常の着⽤では出てこないあたりを⼊れることで、 ヴィンテージ感を出しつつもデザイン性のある加⼯に。
職⼈の⼿によって1本1本擦りを⼊れてバランスを計算した汚しを⼊れることで、 ⽴体感のある表情が⽣まれる。
加⼯の職⼈さんとの話し込みにより実現した渾⾝の1本。
右側は、ANCELLMの新型デニム。
13ozの国産デニムを使⽤し、ムラ感の⾒える厳選した⽣地をセレクト。
シルエットはストレートで、脇線を前に振ることで着⽤時にスッキリと⾒える様なシルエットになっています。
裾は切りっぱなしにしており、3cmの範囲で好きな丈でカットしても解れない仕様。
INDIGOの加⼯はVINTAGEに寄せて加⼯。
タイトに着⽤ではなくレギュラーサイズでの着⽤をした⾊落ちを意識し、リアルな箇所にあたりを⼊れ、ヒゲや膝裏などはあえて⼊れず。
1本1本⼿で仕上げていく、これでもかと⼿間のかかっているデニムななります。
デニムも、この先に続いていくストーリーとしても是非とも見ておいていただきたい逸品です。
続いては、
ポケットをつけた開襟シャツ。
素材はリネンがベースで、光沢がありしなやかな素材を混ぜた⽷を使⽤した⽣地を採⽤しています。
軽さがある上にストレッチが⼊っている為、ノンストレスな着心地。
しっとりとした⽣地感でありながら、接触冷感も感じる生地。
肩線が前にふられているのが特徴的で、正⾯から⾒た際にフラットな印象にならない様に袖に三⾓形のマチが入っています。
実はこちらもひとつのギミック。
動きの⾯でも、着⽤時や店舗で見た時のハンギングの際など⾒え⽅までも意識をしてアイテム製作されているとのこと。
ついつい手に取ってしまう、はこんなギミックから生まれているんです。
ガシガシと洗ってきてもらう事で、始めて手に取った時とは違うシャツのような面白さも味わえます。
リネンキャンバスのカバーオールとパンツ。
この何とも言えない柄取りは、デザイナーの友人でもあるアーティストが手掛けているなんとハンドドローイングから出来たオリジナルチェック。
線の取り方やひとつひとつのチェックの大きさも違う部分は、ハンドドローイングだからこその為せる業。
さらにそのドローイングの染料にもこだわっていて、徐々にプリントが削れて表情が変化していく染料を使⽤しているとのこと。
テーラーリングでも使⽤されるテクニックで肩線を作り、袖周りをすっきりと⾒せる⼀枚袖の採⽤など、
パターンで様々なテクニックを⼊れ込んだシルエット。
そして、素材はフランスにある世界最古のリネン紡績メ ーカーによってブレンドされた上質な⽷だけを使⽤した14/-リネンキャンバスを使⽤しており、通常硬くなりがちなリネンを⽇本国内の加⼯場で柔らかく仕上げられています。
実際に触ってみてもその柔らかさに驚いてもらえるはずです。
背⾯に付属しているビーズはヴィンテージもの。
こんなアクセントもありつつ、しっかりと意味もあるのでそちらはスタッフに聞いてみてください!
モーレツにご紹介しました「ANCELLM(アンセルム)」。
すべて今週末1/29(土)、各店&BAYCREW'S STOREで発売となります。
自分達も別注何色にしようかな…とかあーでもないこーでもない言いながら待ち望んでいたアイテムたち。
この辺りでもバシッと触れていただいておりますので(ありがとうございます)、ぜひご確認をお願いいたします!
もう一回言いますね(圧)。
「経年変化をデザインする」。
ぜひANCELLMの実力に触れてみてください。
よろしくどうぞ。
失礼します。