beta post × WISM
スプリットレザー(床革)に着目してbeta postに別注をお願いしたカプセルコレクションが、12/4(土)よりWISM全店とオンラインストアで発売開始します。
こんにちは。WISMの緒方です。
最近、良く耳にするようになったサスティナブルというワード。
欧米に比べて浸透度の低いと言われる日本でも、今非常に注目されている事柄だと思います。
発足当時より意図して取り組んでいるブランドだけでなく、これまで取り組んでいなかったブランドでも新たにそういった動きをする所が増えており、グローバルトレンドとして定着してきたように感じております。
僕個人としては、正直疎い分野。
まだ小さい子どもの親でもある為、子どもの未来を考えた時にもちろん無視出来ない重要な問題である事は認識はしているつもりなのですが、現実問題としてどういった行動を取る事がどういった影響を与えるかという事をイメージ出来ていない状態です。
ただ、そんな疎い僕が、あるブランドの展示会で出会ったある素材であれば、この時世の流れに乗りつつ、面白い取り組みが出来るのではないかと思ったのが、この別注企画の始まり。
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-beta post-
beta postはプロダクトを通して、ファッションとしてだけでなく、問題提起をする媒介として「観る人の思考を促すこと」を目的とする。革や生地で再現したダンボールやエアパッキン、奄美大島の職人と開発したレジ袋と絹を掛け合わせたオリジナルマテリアルなどを用いたアイテムを展開する。
21FW beta postの展示会。
一着のレザーのジャケットにひと際目を惹かれました。
如何にも"革"と言った重厚な質感。
ミニマムなデザインが、素材の魅力を十二分に引き出しているように感じました。
ブランド自体、素材やディテールの作り込みが非常に細かくWISMでもお馴染みのdoubletとも協業していたりするのですが、もちろんそれに比例して安くないものも多いブランドです。ただ、このジャケットは見た目に対して異常に安くて、なんで?と聞いた所、通常は廃棄する床革という素材を使っている為、生地のコストがほとんど掛からないからと言う理由でした。
ブランド発足以前より革の業界で従事されていたデザイナーでもあるので、もともと革に精通している方なのですが、通常だと廃棄する素材を上手く活用する感覚と、環境問題にも配慮したクリエーションを展開するブランドコンセプトが上手くマッチしていて、とても好印象で惹かれ、今回の別注はその"床革"に着目してお話をさせて頂きました。
Split Leather = 床革(とこがわ)とは、革の表面を漉いた後に残る下層部分の事を指し、利用価値の低いものとして廃棄されてしまう事も珍しくありません。
しかし、トスカーナ地方の伝統的な製法から生まれるバケッタレザーはタンナーの拘りの現れか、廃棄してしまう事を躊躇ってしまうほど美しい床面に仕上げられています。床革でありながらもオイルを多く含んでいる為、厚みを保ちつつもしなやかさが共存したマテリアルです。
通常だとが廃棄される素材を使用している為、素材のコストがほとんど掛からず、価格は驚く程お手頃。
それでいて、サスティナブルを感じられる環境にも配慮した素材。
今回は、その床革を使用して4型製作して頂きました。
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"SPLIT LEATHER BLOUSON"
color : BLACK
size : M / L
price : ¥75,900-(tax included)
今回の企画で一番最初にお願いしたのが、このブルゾン。
革の素材を一番に楽しんで頂きたかったので、出来るだけ癖のないミニマムなものを作って頂きました。
オーバーサイズのジップアップブルゾンはシンプルな設計でありながらも衿や裾、袖口を裁ち切りにする事で遊び心と抜け感を持たせたデザインにしています。衿は一重の構造なので収まりが良く、裏地ももちろん付けて頂いております。
インラインで展開のあったブルゾンのデザインを、今回WISMの別注アイテムとして床革で製作。
最初は、少し硬さのある革質ですが、着るほどに身体に馴染むなので、経年変化を楽しみつつこの革を手懐けていく感覚を楽しんで頂ければと思います。
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"WAIST POUCH"
color : BLACK
size : F
price : ¥31,900-(tax included)
別注のお話を進めさせて頂く中で、他にも面白い素材ってないですか?と聞いた所、見せて頂いたのがこの素材でした。一見すると編んでいるように見えるのですが、実際はエンボス(型押し)。
床革に手編み籠をモチーフにしたエンボス加工を施した立体感のある表情が特徴的な素材で、見た事もない加工でとても惹かれたのですが、これを洋服に使用するイメージが付かず、デザイナーが得意な小物類でお願いする事にしました。当初は、ブルゾン一型のみで考えていたのですが、そこから複数型でのカプセルコレクションへと繋がります。
beta postで定番的に展開しているウエストポーチ。
バックルにはマグネットで着脱が可能なFIDLOCKを採用しています。
程良い小ぶりなサイズ感で、腰回りでも斜め掛けでもおすすめです。
同アイテムだとナイロンが多いかと思いますが、革を使用している為、大人の方でも使いやすいデザインに昇華されているかと思います。
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"MINI PURSE"
color : BLACK
size : F
price : ¥27,500-(tax included)
ウエストポーチと同様に手編み籠をモチーフにしたエンボス加工を床革に施したお財布。
内側はお札、小銭、カード類に分けて収納出来るシンプルな三層構造になっています。
革の成型によってラウンドジップのファスナーを隠し仕様に。
見た目のミニマムさに加えファスナーのテープ部分の摩耗を防ぐ事が出来ます。
これまでWISMではあまり展開していなかったお財布。
クリスマスギフトにもおすすめです。
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"SUSPENSION BELT"
color : BLACK
size : F
price : ¥22,000-(tax included)
こちらも同じくエンボス加工を施した床革を使用したベルト。
ブランド独自のサスペンション機能を備えており、バネの伸縮による作用を普段の活動時に生きる機能として応用し、立ち上がったり座ったりなど動作によって生じるストレスを軽減します。
デザイン的な部分に目が行きやすいブランドかと思いますが、実はこういった技術的な部分も大きな魅力のひとつで、他のブランドで見ないような仕様や特許を取っていたりする技術もあり、こういったギミックに着目して頂いてもとても楽しめるかと思います。
また、今回のカプセルコレクションの発売を記念して、12/4(土)~12/19(日)の期間限定でWISM渋谷店でbeta postのPOP UP STOREを開催致します。
WISMでは今季洋服メインで展開していますが、イベントではギフトに最適な小物類も多く展開致しますので、是非ブランドの世界観を堪能しにいらして下さい。
革って長く使えるものだから高価なのが当たり前。
気になるけど価格の部分で敬遠されてしまう方も多いかと思います。
もちろん、それは価格的な部分だけではなく、冒頭で触れさせて頂いたサスティナブルの観点からも該当するはず。
ただ、このシリーズは、手に取りやすい価格帯ながらも革本来のエイジング等も楽しみつつ長く使って頂けるのが魅力。
通常だと廃棄する素材を長く使うと言う意味でも環境問題を防げるし、そう言った事に対して疎い自分でも面白い素材だなと思い惹かれます。
*本日ご紹介した商品は、12/4(土)よりWISM全店とONLINE STOREで発売開始します。
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