【ÉDIFICE Le 15 Novembre 2021】
《毎週月曜日更新!!》
エディフィスがものづくりをする上で大切にしてること、届けたいことを毎週月曜日に投稿する”ÉDIFICE LETTER”。
モノの良さだけでなく、作り手の想いを込めたエピソードをお便りに載せて皆様にお届けします。
王道の英国製に、さりげない洒落と遊びを 今年の別注マッキントッシュはこんな感じ
すでに着たことがある人にとっては今さらかも知れませんが、キルティングのアウターって何かと便利です。
過不足の無い保温性と、軽さや扱いやすさ。
「そろそろ寒くなって来た」、「でもダウンはまだしばらく先だよね」。
そんなこの時期に活躍するキルティングアウターをつくるなら、やっぱりその本家と言うべき英国の老舗を頼るのが筋ってもの。
……ってことで今季もできました、別注マッキントッシュ。
今季から原点である英国製の生産背景が再整備されたそうで、エディフィスの別注シリーズも、もちろんメイド・イン・UK!
ベースは「ウェーバリー」というカバーオールくらいの丈のショートコートで、少しゆったりとした形はそのままに、3つの素材でオーダーしました。
まずは定番のナイロンを使ったものがひとつ。
同じ無地だけど、よりマットなウールサキソニーを用いたもの。
そして英国製と言えば外せない、トラッドなチェック柄のウール仕立てです。
テーラードジャケットのように袖が前振りになった美しいシルエットはさすがビスポークの国といったところでしょうか。
そのまま王道のクラシック感を強めても良かったのですが、エディフィスではアクセントとしてフロントのトップボタンだけをメタルのものに変更してもらい、背抜きの裏地はまるでカフェレーサーのような鮮やかな赤にしてもらっています。
実は赤いライニングはエディフィスの先代バイヤーがマッキントッシュへの過去の別注時に総裏地で挑戦したアイデア。
現バイヤーの大瀧が、かなり着込まれたマッキントッシュを着ている人を街で何度か見かけ、その人たちが脱いだ時にこの裏地が見えて自社の別注品だとわかった経験から少しアプローチを変えつつ再現したものです。
正直、今回は背抜きなので、普通に着ていたらまずわかりません。
でも、室内に入ってコートハンガーにかける時、洒落た人ならきっと「え? それどこの?」となることでしょう。
実用的で、ノーブルなキルティングコート。
でも、それだけじゃない。正統だけど、ちょっとだけ遊び心も覗かせるものを。そんなところを、今季は目指しました。