【ACME Designer Interview】 日常に寄り添う収納家具
2021年5月投稿のブログを再編しております。BROOKS CABINET 3rd のご紹介。
21年春に仕様変更し、
装いを新たにしたBROOKS CABINET 3rd。
2度のブラッシュアップを経て、
様々なライフスタイルへのアプローチを適えたデザインが
今また注目されています。
当時のブログを再編し、
改めてデザイナー樋口氏のインタビューをご紹介します。
―― BROOKS CABINETはどのような経緯で企画されたのですか?
1stモデルをデザインされたお話から教えてください。
“ACMEと言えばヴィンテージのサイドボードやキャビネット”
と言うイメージが強かった時代がありまして。
2000年~2010年位までですかね?この当時はヴィンテージの箱物(※収納家具)が潤沢にありました。
1stモデルはヴィンテージの本数が少ない時に“足し”にする目的で開発したものです。
デザインは70~80’sのヴィンテージを意識しています。
とは言え、当時(2011年頃)は、未だ社内の生産の技術が乏しくそこまで凝った作りはできませんでした。
―― その1st、そして2ndを経た今回の3rdモデルは、
サイズをコンパクトにするなど大幅な変更が見られます。
そこに至ったのはなぜでしょうか?
お客さまの声で「少し大きすぎる」「用途がどっちつかず」と言うような声を頂く事がありました。
現代のライフスタイルで使いやすいサイズをもう一度見つめ直して、
ヴィンテージキャビネットの中でも、需要のあるサイズ感にしてみてはどうだろうか?
と言う考えからモデルチェンジになりました。
1st MODEL ( 2011 )
2nd MODEL ( 2017 )
3rd MODEL ( 2021 ) ※歴代最小サイズも収納力を確保
―― サイズの他の変更点はいかがでしょうか?
キャビネットと言うと、キッチン周りの調理用家電などを上に置くようなものや、食器を収納するものをイメージする事が多いと思います。
今作は、食器類はもちろん収納しやすくなりましたが、書斎やリビングで書類だったり、個人の趣味(コレクション)等も収納出来るようにしています。
使い方に応じて自由に棚板が調整出来るように細かく部屋を分けています。
―― 書斎にも置けるデザインとは汎用性高いですね!
変更は素材にも及んでいますが、
3rdモデルは新たにラタンが採用されています。
以前のモデルから継承されているアッシュ材と併せて、
各々の魅力はどういったところにありますか?
アッシュの特徴はスラッとほぼまっすぐ伸びた木目が区切るように、
淡い色みや黄みがかった層がいくつもできており、
1色ではない多様さが魅力です。
塗装を施してもペタっとした雰囲気になりにくいので、
ヴィンテージ調の家具の塗装を施すのにも相性が良いです。
もちろん強度もあり家具に適した木材です。
ラタンは60-70年代のアメリカ西海岸でよく取り入れられたアイテムの一つで、
私達が提案するアメリカンヴィンテージスタイルには必要不可欠な素材です。
木材のみのキャビネットだと、単調に感じたり重厚感が強くなってしまうので、
ラタンを使用する事で色味に濃淡を加え、
重厚感が軽減されるのを狙って取り入れました。
また、今のご時世の影響も相まって、自然回帰という意識が強くなってきています。
まさに今、温もりを感じられるラタンは私達が提案するライフスタイルにピッタリですよね。
―― この回答でも分かるとおり、ヴィンテージに造詣が深い樋口さん。
思い浮かべる“ BROOKS CABINET 3rdのある風景 ” は、
どのようなものですか?興味があります(笑)。
ミッドセンチュリースタイルのお家の、リビングとダイニングスペースの間にキャビネットが置いてあって。
上段のガラス戸の中は趣味の雑貨のコレクションや、食器類が丁寧に飾られている。
引き出しや下段の引戸の中には生活用品や書類系がしまってある。
と言ったイメージですかね?ちょっと分かりづらかったですかね?(笑)
―― 用途に合わせていて、リアルな生活を感じますね!
この流れで、BROOKS CABINET 3rdを使ったダイニングシーンの
アイテム構成はいかがでしょうか?
デザイナーの意見はなかなか聞けないので、ぜひ伺えれば。
テッパンの組合せは、BROOKS DINING TABLE TRESTLES CHAIR。
照明はWICKER LAMPですかね。間違いのない組み合わせです。
全てが木ベースの素材で、同じテイストで揃えるのはまとまりがあって、しっかりとした印象を作れます。
でも、今の気分だとDRIFTWOOD DINING TABLE に、チェアはWINDAN SIDE CHAIR OAKS ARM CHAIR、あるいはSHORELINECHAIR。
照明はACDL-519。または、BODIE INDUSTRY LAMPですかね。
理由としましては、同じような色味での組み合わせが、3つくらい作れるような組合せで構成していくと、形は違ってもまとまって見えるので、その方が軽快感も出て今の気分かな?と思います。
ACME Furniture 目黒通り店
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